ヒストリー

JAPANESE CAFERACERS特集 日本の美カフェ、集めてみました 〜2台のヤジマ・スペシャルの巻〜

▲RD250改”TDⅢ-STREET”。TDⅢから型取りし新作したカウル、シートはヤジマならではのクオリティを見せる。大径2パネルブレーキはTDⅢそのもの。ライトまわりとゼッケンサークルのグリーンは、250ccを示すレーシングカラー。

カフェレーサーとは何か?もうそんな議論をするつもりはない。カウルがあるかないか、ハンドルがパイプかクリップオンか、塗装がラメかソリッドかということ以前に、「カッコよければそれでいい」のだ。そうは言っても世のなかには「ううーん。『カフェ』と「トラッカー』と『ポバー」と『旧車會』の違いがイマイチわからないっ!」とがきデカか小俣雅子のごとくにお嘆きの貴兄もいるだろう。そこで本サイトは風防たなびかせて東奔西走、とびきりのカフェレーサーを選び抜き、ここにお手本として”展示”する。いずれ劣らぬ美神ばかりのはずだ。

YAJIMA RD250&CB250RS-Z  2台のヤジマ•スベシャル

1980年代に一世を風靡したコンストラクターYAJIMA。その名が現代に復活した。

新作RD250改とリニューアルしたヤジマスペシャルRS-Z。

いずれもヤジマならではの完成度を誇る。

 

■路上のレーシングマシン

今から30年ほど前、スタイリッシュなカウリングと独特の2本ライン、堂々たるセパハンで世のマニアをとりこにしたヤジマのカフェレーサー。

その後、カロツェリア・ヤジマ代表の矢島満千男さんはバイク業界から離れ、四輪旧車(主にイタ車)のレストアに専念。だが10年ほど前からまたカフェを作り出した。

矢島さんの新作を見てみよう。往年の市販レーサー、ヤマハTDIIIの部品を多用したRD250である。エンジンはキャプを大径のものに交換し特注チャンバーを備えた程度だが、フロントの2パネルブレーキ、ステアリングまわり、そして一部のフレームワークはTDIIIそのものだ。カウリングもTDIIIから型取りし、矢島流に手直ししている。

しかしTDIIIのパーツをそのまま付けても面白くない。鉄製クリップオンハンドル、ステップまわりは自作品。面白いのは細いカウルステーで、これも鉄製ブレーキパイプを曲げて作った。「今はなんでもアルミだろ。やっぱり鉄のほうが温かみがあって面白いよ」と矢島さんは言う。FRP成形、そしてペイントも矢島さんの手になるものだ。

ストリップするのに数分とかからない。「カウルの驚脱に時間がかかるバイクは、 レ スを知らないヤツが作っている」。 特注したチャンバーは

エンジンはRD250でキックペダルも付く。 フレ ームにTDIIIテイストを加味した結果、 本来のオイルタンク位置がなくなり、 ステアリングヘッド下に特設した(アルミ製)。

バックステップはスチールの自家製。サイドスタンドの収まりが絶妙。

ベリアの大径タコメーターに国産のデジタルスピードメーターを組み合わせたシンプルなケージまわり。

ヘッドまわりもTDIIIだが、 スロットルリールは2本引きから1本引きに変更。 左グリップのスイッチ類は市販車用だ。カウルステーはブレーキパイプ(鉄製) を曲げて作った。

■カフェの名車、健在なり

復活したCB250RS-Z ヤジマスペシャル。基本スタイルは30年前と同じだが、成形精度を上げたうえ、フレームにも手を入れるなど進化を遂げている。ブレーキはフォンタナ、フロントフォークはチェリアーニ・レーシング(35mm径)。リムはTDⅢ用ボラーニだ。

80年代にヨーロピアン調正統派カフェとしてマニアを惹きつけたヤジマ•スタイル。国産車べースでありながら、セパハン、シングルシート、フルカウリングのコンプリート・カフェを堂々リリースしたのもヤジマが初めてだろう。その原点とも言えるのは、ホンダCB250RSだった。
レーシングマシンの軽さ、楽しさを再現するにはこの単気筒OHCのRSが理想。カフェ作りをいったん止めてまた再開した10年前、そのスタートはやはり25ORSからだった。
30年前は単にカウリングとセパハンをセットしただけだったが、リニューアル版はフロントブレーキにグリメカやフォンタナの2パネルを使いメーターまわりも作り込む。優美なカーブドサイレンサーも新たに試みた。
「それとセル付きが碁本ですよ。べースはみんなRS-Zですよ」。女性でもヒラリ、ヒラリと楽しめるカフェレーサーなのである。

TDⅢと同じくベリアレーシングが中央に居座る。ケーブル類のとりまわしも美しい。

本来、CB250RS系はデュアルエキゾーストだが、それをクランク下で箱形のプリチャンバーにまとめ、MVマー二ばりのカーブドサイレンサーで取りまとめている。

エア抜けを十分考慮したフルカウルは上下分割が容易。しっかりと面でつなぎ合わせているのがわかる。

 

本文:甲賀精英樹

写真:佐藤亮太

※本記事は八重洲出版発行のムック「THE JAPANESE CAFERACERS」(ネット書店、全国書店で絶賛発売中!)の記事を転用しています。

第2弾の「THE JAPANESE CAFERACERS 2」は9/28発売予定!

  1. ツーリング好きの私が年甲斐もなく『峠の走り』に夢中になってしまったバイクの話【Hondaの道は1日にしてならず/GB350 S インプレ・レビュー 前編】

  2. バイク歴18年のライダーはGB350 Cで初のMT車デビュー「これにしかない良さがあります」

  3. CRF1100L Africa Twin(アフリカツイン)が予想外のニューカラー!?新型モデルからは『MT』と『<S>』が無くなり『DCT』のみに!

  4. GB350はモトクロスの女王、川井麻央選手も絶賛「GBがいいヤツすぎて仲良くなりました」

  5. Honda純正オイル「Pro Honda」の上位グレード「SPORTS」と「PREMIUM SPORTS」はどこまで違う? Honda二輪車のエンジン開発にも使用されるハイグレードオイルは〇〇〇が全く別物です!

  6. 【新車】125ccスクーター『LEAD 125(リード125)』がニューカラー2色追加で新発売! シート下スペース約37Lでスマートキー&USBソケットも標準装備!

  7. 10年、20年後も色褪せない「控えめに言って最高」GB350 Cを全力で絶賛する理由

  8. GB350を手に入れて1年半。休日はバイク漬け。女性ライダーの語る愛車の魅力。「行動範囲を広げてくれる素晴らしい相棒」

  9. 先陣を切るのは『Dio110 Lite』から! 原付免許で乗れるHondaの『新しい区分の原付バイク』

  10. 新型『CB1000F/CB1000F SE』国内発表!Hondaを代表するプロダクトブランド「CB」のフラッグシップモデルが登場!

  11. 原付免許で運転できる『新基準原付』4車種の価格と発売日が決定!『スーパーカブ110 Lite』『クロスカブ110 Lite』『Dio110 Lite』『スーパーカブ110プロ Lite』が新登場!

  12. 大排気量ツアラー一筋だったベテランライダーがXL750 TRANSALPに乗って感じた自由と楽しさとは?

  13. のんびりツーリング最強の大型バイク『CL500』がアップグレード!新色にも注目です!

  14. 【嘘だろ】2025モデル『GB350 C』が突き抜けカラーに!? これまで以上に「新車で買えるバイク」だと思えなくなって新登場です!

  15. 通勤・通学、二人乗りもOKの遊べる125cc『ダックス125』は初心者の人も安心!

  16. レブル500ってどんなバイク? 燃費や足つき性、装備などを解説します!

  17. 50歳からライダーデビュー。エネルギッシュな女性ライダーが考える悔いのない人生

  18. 新型『NX400』ってバイク初心者向けなの? 生産終了した『400X』と比較して何が違う?

  19. 定年後のバイクライフをクロスカブ110で楽しむベテランライダー

  20. “HAWK 11(ホーク 11)と『芦ノ湖スカイライン』を駆け抜ける

アバター

モーサイ編集部

投稿者の記事一覧

1951年創刊のモーターサイクル専門誌。新車情報はもちろん、全国のツーリングライダーへ向けた旬な情報をお届けしています!

モーターサイクリストは毎月1日発売!