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【グッドオールデイズ】レポート・後編「モビリティリゾートもてぎを彩ったレジェンドなマシンの競演」

■タイトル写真:お洒落な喫茶店で、写真にして飾れそうなヴィンセントのエンジン。でも、沈黙したまま飾り物には収まっていないないのが次のカット。

先人たちの残した、「走る遺産たち」の疾走

4月29日に開催されたイベント「グッドオールデイズ」について、少し前に前編をレポートし、意外にも世代を超えたクロスオーバーなイベントである事をお知らせしました。続く後編では、ちょっとマニアックでクラシックで、貴重なマシンをご紹介しましょう。

日本、そして海外の先人達が、当時どんな思いでバイクを作っていたのかが伺える各部のメカニズムをはじめ、造形の面でも興味深い車両が多く、バイク雑誌やウェブでも滅多に見る事のないレーシングマシンが今年もたくさん集まっていました。

ヴィンセントの1000ccエンジンをノートンフレームに搭載した1960年製の英車「Norvin1000」が快走
ホンダクラシックマシンの修復で知られるエキスパート・田辺潤一氏の走り。ゼッケン5はホンダCB500R(1972)
特別展示のヨシムラCYB72(1962)の脇で、走行前の整備に余念のない中川喜義さん(右)。排気量が330ccにアップされ、ピカピカに動態保存されていた
古い車両だけではなく、こんな削り出し部材だらけの謎エンジンがピットに置かれているから、油断も隙もありません

イタリアのアエルマッキやモトビ等も珍しい車両に分類されるものの、同じくイタリアmbaの芸術的なまでのスリムなレーサーなどに至っては、筆者自身30年ほど二輪の撮影に携わってきて初めて目にしました。そしてドイツ、クライドラーの50ccレーサー(最高速度200km/h近くを記録したという伝説のマシン)など、激戦を繰り広げていた時代のマシンの数々……感慨深いものです。

公道モデルとは異なる、雑味のないエキゾーストノートに昂ぶる

排気量の小さめなマシンから順にコースインしますが、不調なマシンは、残念ながらイマイチな音を立てながらコースの途中で止まってしまう場面も見られました。しかし、もてぎの標高や気圧に合わせて各部の調整がうまくされた小さなレーシングマシン達は、大排気量のマシンとは違った「抜けるような排気音」(特に2ストマシン)をサーキット中に轟かせます。

音量は公道モデルとは段違いの大きさです。しかしながら、街中で時に見られる雑味の多い爆音マフラーのノイジーな音質とは明確に差を感じます。そんな音を聞くだけでも、この場に居合わせる価値があるのではないかと思えました。

白煙を上げて発進してゆく小排気量レーサー群。パアァァー!と抜けるような音がストレートに響きます
1968年製のスズキAC90に手を加えたマシン。フレームやスイングアームには、実用車っぽい雰囲気を残してますね
筆者を含めた昭和の普通のライダーには馴染み深いヤマハRD50。70年代のマシンを撮っていると、自分まで走りたくなってしまいます
撮影時間の兼ね合いで、走行シーンを見られなかったのが残念だったイタリア製mba50 UFO(1976)が美しい。カワサキのAR50とかを改造してこんなレーサー作れないかな……と夢想
小排気量マシンを永年愛用するアクティビティさんのホンダCR80RA改(1979)。車名の通りエンジンは小排気量モトクロッサーからの転用
1966年製のブリヂストン EJR3(50cc)が快音と轟かせる
この年代になると選手権等の現場で見た事のある車両も。1983年製のホンダ市販レーサーRS125R
1979年製のホンダRS125R-Wが4コーナーに向けてバンクを始めるシーン
ホンダCR80RB(1980)。73~83年型の125cc以下クラスでは、こうしたモトクロッサーの2ストエンジン転用マシンが複数見られました
なかなかに完成度の高いフォルムのヤマハ製125ccロードモデルAS3(1972)ベースのレーサー
ふっくらした柔らかなデザインで魅了するモトビのCorsa Sei Tiranti(1969)。排気量は320cc
ひときわ目立つデザインのルーミ125 Gobbetto Special。1953年製の車体が大変美しく動態保存されています
ホンダ CB350Four(1972)が4本出しメガホンマフラーを搭載して見事なレーサーに
全身ホワイトに仕上げられたホンダCB72(1961)をハイペースですっかり楽しんでいた御仁
チャンバーが水平基調な頃のヤマハTD3(1972)もカッコ良し。ヘルメットに描かれた”ホンダ”はライダーのお名前?
ヤマハTD3とホンダCB350(1972)の並走。TD3がアウトから加速で前へ
ヤマハUSインターカラーのカウルをまとったゼッケン881は1970年型のヤマハDX250

なお、前編では紹介し切れなかったBMWの珍しいシングルやメグロのご一行など、パレードランの様子も追加でご紹介しましょう。年が変わるごとに集う車両も少しずつ変わっていくのを見ると、「来年のグッドオールデイズではどんなマシンが集まるのだろう?」と楽しみになります。

また、古いレーシングマシンそのものの保存について、若い世代がこうしたマシンへ理解を深め、受け継いでいってくれるのだろうかといった事を、筆者自身も撮影をしながら考えるような年齢になってきました。

時にヤマハSRのカスタムのアイデアベースにもなる英国車マチレスG50(500cc/1962)。後半の走行でペースが上がっていました
ホンダCB350Four(1972)を大幅に手を入れて458ccまで拡大した車両ですが、走りもノーマル350Fourの面影ナシの大迫力!
ホンダCB750Four(1973)を昨今のサンデーレースの規定に合わせた感じのゼッケン171
このホンダCB750Four(1972)は排気量を拡大し、4本メガホンのクラシックレーサー風にまとめた仕様。かっちょイイ
オートレース界の重鎮の駆る、英国の名車トライトン(650cc/1960)
1939年製のベロセットKTT(348cc)がペースを上げる。もはや藤島康介さんの漫画の世界観!?

パレードランで走る近代バイクも、あと何十年かすればクラシックバイクになります。どの車も、走る文化遺産になるかもしれないのですよ。もしもこのイベントに来られてサーキットでの走行やパドックの光景を見た後には、ぜひコレクションホールにも立ち寄ってみていただきたい。

展示されているいにしえのレーシングマシンは、動体保存されている車両が多く、整備スタッフの皆さんはその維持に情熱を注いでいます。温故知新のイベントは、未来へのイメージを沸かせる良い機会です。

こちらはパレードランの一コマ。モンキーやダックスも颯爽ともてぎのサーキットにコースイン
メグロご一行の後半グループのパレードラン。年齢層お高めと思しき集団が、良い味を出してます
他グループとは少し離れ独特なオーラを放って走行していたBMWの単気筒。R26か27かは分かりませんが、ライトガートやスクリーンの外縁処理がシブい
前編で掲載しきれなかったラストの四輪走行。日産GTRのそろい踏みの後方にナローポルシェ911も
販売当時欲しかったトヨタのセリカLB(1973)。つい照準を合わせちゃいます

【取材協力】 モビリティリゾートもてぎ
https://www.mr-motegi.jp

レポート&フォト●小見哲彦

CONTACT

モビリティリゾートもてぎ「グッドオールデイズ」公式HP
https://www.mr-motegi.jp/goodoldays_m/

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