バイクを選ぶとき「足が着かないと低速走行時の安定感がないし、恐いから……」といった具合に、足着き性の良し悪しを基準にする人は多いのではないだろうか。
バイクは常にバランスをとり走行する乗り物であるため、車体バランスが安定しない低速走行時には特に慎重な運転が必要になる。そういうときに足着き性が良好だとバイクの操作がしやすいので安心感があるし、ライダーも自信を持って乗ることができる。
排気量の大小にかかわらず足着き性が良好な車両は数多くあるが、なかでもおすすめなのが250ccクラスで足着き性のいい車両。というのもこのクラスの車両は重量が比較的軽いため、初心者や女性でも扱いやすいモデルが多いからだ。
そこで今回は、250ccクラスの車両に身長159cmのライダーが実際に乗車し、特に足着き性に優れたモデル5車種を厳選して紹介していこう。
もし、250ccクラスで車両を探しているのならば、ぜひ参考にしてほしい。
足着き性バツグンでしかもカッコイイ!! ホンダ レブル250(シート高:690mm)
低いシート&軽い車体がもたらす安心感が特長のホンダ レブル250。
シート高は690mmと群を抜いて低く、さらにシート前方が絞り込まれたスリムな形状のため、両足の裏がべったりと着くほど足着き性がいい。
身長が低い人でも乗りやすく、長距離走行でも快適なライディングポジションがとれるが、ライダーによってはハンドルはやや遠く感じることも。その場合はハンドル変更も視野に入れてポジションの調整を検討しよう。さらに快適性が向上するはずだ。
エンジンは水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒で、最高出力は26馬力。クラッチレバーの操作力や後輪が跳ね上がることを軽減するアシストスリッパークラッチを採用している。
車両価格は59万9500円(税込)。
足着き性良好の車体形状が好印象 ホンダ CBR250RR(シート高:790mm)
若者を中心に人気を集めているスーパースポーツモデルのホンダ CBR250RR。
シート高は790mmと平均的な数値だが、タンク側は大胆な絞り込みがあり、上側エッジも面取りされているためかなり足着きがいい。乗車姿勢をとると、ステップとペダルの間にほぼ真っすぐ、しかも自然に足が下ろせるのも足着きのよさにひと役買っている。
エンジンは水冷4ストロークDOHC4バルブ直列2気筒で、最高出力は38馬力。液晶部を大型化したフルデジタルメーターは視認性が高く、情報が読み取りやすい。こういう点も、安全なライディングに繋がるポイントといえる。
車両価格は80万3000円(税込)で、カラーがグランプリレッド、マットガンパウダーブラックメタリック、パールグレアホワイトのABS付きは82万1700円(税込)。ストライプのABS付きは85万4700円(税込)となる。
あまりキツくない乗車姿勢がいい感じ カワサキ ニンジャ250(シート高:795mm)
2018年にエンジンと車体を完全刷新したカワサキ・ニンジャ250。
シート高は平均的な795mmであるが、シート前方がかなり抉れていて太ももに当たる部分の車体も絞られている。そのため実際に跨がってみると、足着きは数値で想像するよりも良好だ。
大容量エアクリーナーとダウンドラフト構造の吸気レイアウトを採用した新開発の水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒エンジンは最高出力37馬力する。
車両価格は65万4500円(税込)で、カラーはニンジャ250 KRTエディションがグリーン(ライムグリーン×エボニー)、ニンジャ250がブラック×グレー(メタリックスパークブラック×メタリックマットグラファイトグレー)、ホワイト×ブラック(パールブリザードホワイト×メタリックスパークブラック)をラインアップしている。
マイナス2kgがさらなる安心感に カワサキ Z250(シート高:795mm)
Zシリーズ共通の「Sugomi」デザインを採用し、2019年にモデルチェンジしたスーパーネイキッドモデルのカワサキ Z250。
シート高はベースとなったニンジャ250と同一の795mmだが、アップライトなポジションのため体感的な足着き性や取りまわし性はZ250のほうが良好。ニンジャ250より車両重量が2kg軽量なのも同車のポイントと言えるだろう。
エンジンもニンジャ250と共通の水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒を搭載しており、最高出力も同じく37馬力。車両価格は61万500円(税込)となっている。
スパルタンさとフレンドリーさを併せ持つ ヤマハ YZF-R25(シート高:780mm)
MotoGPを想起させるカウリングと新意匠のLEDヘッドライト、高性能マシンの代名詞ともいえる倒立フロントフォークを装備したヤマハ YZF-R25。
シート高は780mmで、ライバル車に比べて若干低めに設定されている。シート前部がそれほど抉れていないため、足裏全体がベッタリ接地するというわけではないが、シート前後方向の自由度があるため高い足着き性を維持しながら様々なライディングポジションを取ることができる。
ハンドル位置は先代に比べ22mmダウンしておりハンドリングのシャープさに磨きがかかったが、それでも前傾姿勢はさほどきつくなっていないのが素晴らしい。ハンドリングのヤマハらしい、ワインディングからツーリングまで幅広いシチュエーションで気持ちよい走りが堪能できるマシンだ。
エンジンは水冷4ストロークDOHC4バルブ直列2気筒で、最高出力は35馬力。車両価格は61万500円(税込)、ABS付きは65万4500円(税込)。
250ccのバイクは車検を受ける必要がなく、年間の維持費が安いのも大きな特長。
エントリー層にはもちろんのことリターンライダーにも人気なので、メーカー各社から多くのモデルが投入されているカテゴリーだ。
選択肢は多いので、自身にピッタリの車両はどれかを、足着き性を含めじっくり検討してみるといいだろう。
下部にある画像ギャラリーでは今回紹介した車両だけでなく、現在発売中の250ccマシンの足着き性を検証した画像を掲載しているので、お時間があるときにぜひご覧いただきたい。
(まとめ:モーサイWEB編集部)