コーナリングが楽しい変化に富んだRの連続
真っ先に思い浮かんだお薦めのワインディング
知床半島そのものが大好きなのだが、やはりハイライトは半島を横断する国道334号とその最高地点の知床峠だ。羅臼からウトロへと走れば、さまざまに変化するRが続き、スポーツライディングを堪能できる。展開する空間、空気や景色とその変化も素晴らしい。峠に立てば、特にお気に入りの羅臼岳がそびえ、国後島も拝める。日本には素晴らしい峠がいくつもあるのに、「推奨ワインディング」というお題を示されたとき、真っ先に思い浮かんだのは知床峠だった。なぜここなのか自分でもわからない。本州以南に居住するバイク乗りの多くは北海道を特別なエリアと思っているし、特に行き着くのが大変な道東は惹かれるものだ。僕もそのひとりだが、それだけだろうか。(辻 司)
北の大地を代表する極上のルート
40年前の夏、北海道をひとり旅し2週間かけて主な岬や湖を巡ったときに初めて走った。バイクはTX500。霧多布/納沙布岬を訪れ、根室、標津経由で羅臼からオホーツク海側に抜けようとして、この道を通ったのだ。2度目は20年前、借りたトラの3気筒サンダーバードで、バイク仲間数人と1週間弱の北海道旅に行ったときだ。やはり羅臼に寄り、この道でウトロに抜けた。知床峠の羅臼側がほどよい距離のワインディングで、路面もよく、コーナリングを楽しんだ。羅臼岳の雄姿も拝めた、と思う。俺が先行して、あるコーナーで待ち、駆け上がってきた仲間たちを撮った。走ったのは2度だけだが、北の大自然のなかを貫く、最上の道のひとつである。(野口眞一)
- 総延長:23.8 ㎞ 通行料金:無料 閉鎖期間:11月上旬〜4月下旬 ●自然あふれる知床半島を横断する、北海道を代表する峠道でオホーツク海側の斜里町ウトロと羅臼町を結ぶ。羅臼岳を間近に眺める知床峠からの眺望が特に素晴らしい。