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バイクが怖い女子、集合! 女性限定の基礎バイクレッスンに参加してみた

Basic Riding Lesson千葉
初心者(ビギナー)向け体験型 安全運転講習会 レディースデイ

日本二輪車普及協会が主催している『ベーシックライディングレッスン(BRL)』は、全国各地で開催されており、130回以上も行われてきた歴史あるスクールだ。
その名の通り、初心者を対象としたもので、「一般公道での走行が不安」、「長いブランクのため運転が不安」、「バイクには不慣れだけど仲間が欲しい」といった要望に応える内容だ。

今回取材したのは、千葉県二輪車普及協会と千葉県警察本部などの協力によって行われているレッスンで、今年4回目となるBRLは『レディースデイ』と題する、女性だけが参加できる回だ。会場は千葉県運転免許センターで、平常時は四輪用となるコースで行われた。

レッスンを終えたBRLレディースデイの参加者たち。ライディングへの自信がついたことは彼女たちの笑顔が示している。

クラスは『初級者』と『初心者』に分かれ、主にブレーキング、バランス、コーナリングのレッスンを行った。初級者と初心者の違いは、前者が「もっと自信をつけたい」、後者が「公道を走るのが怖い」と感じているライダーが参加でき、公道走行における運転操作の自信をつけられる内容となっている。

それだけに、レッスンのはじまりは準備運動と正しい乗車姿勢。ニーグリップをしっかりすれば上半身と腕に力が入りすぎないようになるなど、具体的なアドバイスとともに、運転操作もしやすくなる乗車姿勢をあらためて身につけた。

バイクは全身運動だ。そのため準備運動は欠かせない。レッスン前に限らず、普段の走行前にも身体をほぐしたい。
正しい乗車姿勢のレクチャー。腕に力が入ってしまうと、スロットルやレバー操作がままならなくなるので、下半身でバイクをしっかりホールドする。

ベテランでもおろそかにしがちなのが、車両の走行前点検だ。燃料は入っているか、オイル類の漏れはないか、チェーンの張り具合は適切か、タイヤに傷や異物が刺さっていたりしないか、ブレーキやクラッチレバーがきちんと握れて動作しているか、灯火器類はきちんと点灯するか、といった一連の作業のやり方を指導員がアドバイスしてくれる。

運行前点検を怠っているベテランライダーも多いのでは? ひとりでは確認しにくいブレーキランプの点灯は、こうして腕を伸ばして手のひらにランプの光が反射するかをチェック。
いよいよコースへ出て走行レッスン。ヘルメットのあご紐はしっかりと締めよう!

そうしていよいよ走行レッスンだ。初心者クラスは、直進路でブレーキの練習。急制動ではなく、まずは通常のブレーキで、慣性に負けて上半身が前のめりにならないように気をつけながら停車するレッスンだ。

初級者クラスはブレーキングに加えて、先ほど指導された正しい乗車姿勢を維持したまま、車体をしっかりとバランスさせ、安定したコーナリングを学んでいく。

普段は四輪の免許試験などで使うコースを、この日は特別にBRLの会場として使用。まずは慣熟走行だ。

午前の部はここまで。昼休みを挟んで午後からは、初心者クラスは一本橋、千鳥走行、オフセットパイロンスラロームとレベルアップ。初級者クラスは、午前中のレッスンに加えてオフセットパイロンスラロームを行って運転操作の熟度を上げていく。

なお、一本橋は教習所や試験場のようなラダーを使わず、パイロンで道幅を狭くしたコースに設定。こうすることで段差を乗り上げるときにバランスを失することがなく、さらにプレッシャーも小さくなるので、バランスを取りやすくなるのだ。

一本橋はラダーを使わず、パイロンで道幅を狭めたコースを使う。こうすることでプレッシャーから解放され、レッスン効果が高まる。
パイロンスラロームはスロットルのオン/オフのタイミングが重要だ。

オフセットパイロンスラロームは、通常のスラロームよりも小さく旋回する必要があるため、スロットルのオン/オフだけでなく、車体をしっかりと傾けることが重要だ。

このように段階的にレッスン難度は上がっていくが、大きなステップアップはしない。そのため気がついたら、今までよりもスムーズに走れるようになっているのだ。

低速バランス走行では、指導員の歩く速さに合わせてゆっくりと走らせる。視線の向け方や乗車姿勢のアドバイスが飛ぶ。
ブレーキングレッスンの前に、減速時に上半身が前のめりにならないようにとアドバイス。
ブレーキングレッスンでは、指導員が赤旗を上げたらブレーキ開始。コースには白バイ隊員も走っているから緊張感も倍増!?
パイロンスラロームの様子。手前はパイロンが一直線に並べられているが、奥はさらに深く蛇行するようになっているオフセットスラロームだ。
試験場コースのクランクも走行。コーナリングでの適切な速度調整、バランス取り、視線の向け方などに注意しながら走る。

そして身体を休めがてら、安全運転ガイダンスとして、白バイ隊員や女性指導員への質疑応答、ブリヂストンによるタイヤの特性や安全確認のレクチャーが行われた。

バイクを不安なく楽しむために

最後は、振り返り講習として、今日一日のレッスンをおさらい。ライディングの基礎をしっかりと身につけることができた。

安全運転の技術向上はもちろんだが、運転操作に自信を持てることで、バイクに乗ることがいっそう楽しくなる。やはり、楽しくなければバイクに乗る意味は半減してしまう。BRLに参加すれば、確実に自信が強くなる。繰り返して参加すればするほど、自信は深まり、楽しさはグーンと広がるのだ。

来年度も全国各地でBRLが開催される。ビギナーやリターンライダーで、公道を走るのに不安を感じているなら、気軽に参加してみよう。

レポート&フォト●山下 剛

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一般社団法人日本二輪車普及安全協会
https://www.jmpsa.or.jp/

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