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【e-VanVan】イーね!遊びゴゴロ!! スズキの提案するBEVファンバイク ~ジャパンモビリティショー速報~

70年代の人気レジャーバイク「バンバン」をモチーフに操る楽しさをEVで表現

e-バンバン
e-バンバン

ジャパンモビリティショーのスズキブースには、実用的で市販間近を感じさせるEVスクーター「e-アドレス」のほかに、EVでもバイクに乗る楽しさ、操るワクワクを感じたいという思いを込めたコンセプトモデルが登場。それが「e-VanVan(イー・バンバン)」だ。

外観のフォルムと、聞き覚えのある車名にピンと来た方も多いだろうが、同車は1970年代に人気を博したスズキのレジャーバイク「VanVan」をモチーフとした独創的なスタイリングと、デジタルテーマのユニークなカラー&グラフィックで先進性を表現したファンバイクだ。

「イメージの元となったのは、初代モデルのバンバン90(1971)でしょうか。同車のフォルムを参考にしつつ、特徴的なエキパイカバーなどもe-バンバンのデザイン要素にしています。ただし、往年のバンバンはすごく太いタイヤなので、それは適正なサイズにしました。しかし、タイヤの存在感は出したいので、ディッシュホイールを履かせて車輪を大きく見せるようにしました」と語るのは、同車のデザインを担当した斉藤航平さん。

e-バンバンのモチーフとなった元祖バンバン90(1971)。極太のレクタングルタイヤが大きな特徴だった

往年のバンバンの特徴的なバックボーンフレーム的なボディを基調にしているが、e-バンバンはe-アドレス用のバッテリー&パワーユニットを通常のエンジン部にクレードルフレームで抱え込むように配置。またそこから取り出された動力は後輪をベルトで駆動しているのが分かる。とはいえ、同車はまだデザインを優先した段階のもので、実走には至っていないとのこと。

そのため充電口も設けられていないが、実動版となれば、おそらくサイドカバー部に給電口を設けるようなレイアウトになるだろうという。

クレードルフレームに抱えられたEVユニットはe-アドレス用がベース
タイヤの存在感を目立たせるよう、ディッシュホイールを採用
ワイドなハンドル、バーエンドミラーの採用などで、前方の開放感を演出したハンドル周り
スッキリとまとめられた独特のテールは、シートレール後部に内蔵されたような灯火類のデザインが斬新
気軽な足代わりを表現すべく、車体はコンパクトに

そしてe-アドレスのEVユニットベースのため、原二クラスが想定されており、ステップはダンデム側も装備。そしてシートは二人乗り用にフラットで長めのものを装着している。

「EVだけれども趣味性もあって、なおかつ生活の中に溶け込めるようなサイズで、愛着の持てるようなものにしたかったんです。そしてハンドルは幅広で、ライポジは気軽にリラックスして乗れる雰囲気にしました」と語るのは、商品企画グループの大谷慎哉さん。さらに、ブレーキは右はフロントブレーキ、リヤブレーキも左レバーで操作というように、自転車と同様の両手ブレーキとなっているのも、気軽な操作のひとつだろう。

街なかにもおしゃれにさり気なく溶け込むe-バンバンの雰囲気を表現したイメージイラスト

往年のバンバンのフォルムは強い個性だが、低くフラットな車体姿勢と開放的でワイドなハンドルの組合せに、BMWのEVファンバイクCE02にも似た雰囲気を感じた。CE02にはかつて試乗した経験があるが、低く開放的な雰囲気のハンドル周りで前方を見て、滑空するように走る感触はなかなかに遊び心が感じられた。CE02は軽二輪クラス相当、e-バンバンは原二クラス相当と、動力性能に多少差はあるものの、実際に走るe-バンバンはなかなかのファンライドを味わわせてくれるだろうと想像できた。

e-バンバンは、e-アドレスほど市販化に近くはないが、スズキの個性を生かす乗り物としてアリな1台と感じた。

お話を伺ったe-バンバンのデザイン担当の斉藤航平さん(左)と商品企画グループの大谷慎哉さん(右)

【e-バンバン主要諸元(参考値)】
・全長1810mm×全幅825mm×全高 1050mm
・車両区分:原付二種相当

まとめ●モーサイ編集部・阪本 写真●モーサイ編集部、スズキ

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