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ピレリのハイグリップタイヤは、サーキット走行を楽しむユーザーから好評を得ています。それは、大人気のイベントレース「テイスト・オブ・ツクバ=T.O.T」でも同様です。ピレリタイヤを履いて戦うマシンと、選手たちのコメントをご紹介します。
1970〜80年代の名車が繰り広げる熱い戦いに熱狂
テイスト・オブ・ツクバは、2007年から茨城県の筑波サーキットで開催されているイベントレースで、現在では「サツキステージ」、「カグラヅキステージ」と称して5月と11月の年2回、それぞれ2日間レースが展開されています。
テイスト・オブ・ツクバの特徴は参加レギュレーション。「1980年代までに生産された車両」や「鉄フレームの車両」など、カテゴリーによって違いはありますが、バイクブーム世代が懐かしみ、憧れる名車たちをベースにしたレーシングマシンが多数出場するものとなっています。
近年では最高峰クラスの「HERCULES(ハーキュリーズ)」にプロライダーが参戦するなどで注目を集め、2023年のカグラヅキステージでは入場者数が1万人を突破。盛況を博しています。

そんなテイスト・オブ・ツクバで、ピレリは多くの支持を得ており、出場マシンの約7割がピレリ製タイヤを装着しているといいます。この記事ではそこに着目し、ピレリタイヤで戦うマシン・レーサーにフォーカスしてみました。
※写真は2023年5月に開催されたレースで撮影したものです。
ピレリタイヤで戦いに挑むレーサーレプリカマシン
まずは「D.O.B.A.R. ZERO-4(ドーバーゼロフォー)」クラスの参戦マシン・選手からご紹介します。こちらのクラスは往年のレーサーレプリカモデルが多く、1980年代バイクブーム世代に“刺さる”レースが繰り広げられます。

1台目は、RC.ELEPHANTS&RP.BEARのNSR250R。ライダーの増田充弘さんの体格に合わせてハンドル位置を変更し、アッパーカウルのマウント位置も変更。足周りは1990〜92年型NSR250Rの部品を使ってモディファイしています。現在は写真の状態からさらにフィット感を高めるため、燃料タンクの形状も変更しているそうです。
装着タイヤは、ピレリ ディアブロスーパーコルサV3 SC1です。

タイヤについて、増田さんは「筑波サーキットの最終立ち上がりでもまったく滑らず、限界性能の高さが感じられます」とコメント。「最新版のV4はサイズラインアップが変わった(※筆者註:V4には増田さんの車両に合うリヤ150/60のSC1がなく、SC3のみ)のでまだ使っていませんが、今後ラインアップされることがあれば、ぜひ使いたいと思っています」とも話してくれました。

2台目は、レーシングチーム刀鍛冶のGSX-R。ライダーは吉村澄司さんです。ベースは1989年型のGSX-R400R SPで、ヨシムラのマフラーは当時モノ。現在では写真の状態からラジエターを大型化、フロントフォークも試行錯誤を経て別のものに換装しているそうです。
装着タイヤは、ピレリ ディアブロスーパーコルサV3 SC1。

吉村さんは、タイヤについて「ハンドリングにクセがなく、グリップもいい。安心感が高いので信用しきって走っていますね」とコメントしてくれました。

ピレリのディアブロスーパーコルサは現在、V3から進化したV4シリーズが販売中。スーパーバイク世界選手権で開発されたレーシングコンパウンドを使用しながらも、スリックタイヤとは異なり、溝つきで公道使用も可能となっています。

サイズラインアップ等は、こちらからご確認を!
空冷4気筒のビッグバイクにも
次に「D.O.B.A.R. MONSTER(ドーバーモンスター)」クラスの参戦マシン・選手からご紹介しましょう。こちらのクラスではカワサキのZシリーズを筆頭に、ホンダのCB、スズキのカタナなど、コアな名車がバトルしています。

こちらのクラスからはまず、ジェイズ&獣王夢神のCBXと、ライダーの萩生田真市さんをご紹介。CBXは排気量1047ccの空冷並列6気筒エンジンを搭載するド級のバイク。萩生田さんのCBXは排気量を1160ccまで拡大するとともに、オイルクーラーも装着しています。現在は写真の状態からカラーリングを変え、だいぶ真っ赤な車体になっているとのこと。
タイヤは、ピレリ ファントムスポーツコンプRSをチョイス。

萩生田さんはこのタイヤを選んだ理由について「以前使っていた別のタイヤがモデルチェンジしたことで特性が変わってしまったため、自分に合ったものを改めて探して、このタイヤを使うことにしました。グリップ力の高さがいいですね」と語ってくれました。

次にご紹介するのは、ロッドマスターズM.C&プロガレージのKZ1000Jと、ライダーの比留間俊一さん。空冷4気筒エンジンの排気量を998ccから1166ccまでアップさせており、現在ではエンジンにさらに手を入れているそう。
タイヤは、ピレリ ファントムスポーツコンプRSです。

比留間さんはタイヤについて「レースペースでも破綻せず、滑り出しもなめらか」と、安定感の高さ・分かりやすい特性を評価しています。

ファントムスポーツコンプRSは、ヴィンテージなルックスと高性能、そしてクラシックおよびポストクラシックの車両にも対応するサイズラインアップが特徴で、もちろん公道使用も可能です。

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ピレリファンサイトでもT.O.Tに関する情報を知れる
ワンメイクタイヤでのレースではないテイスト・オブ・ツクバ。無償サポートを受けていないライダーたちが、自らの資金を投じてピレリタイヤを選んでいるというのは、やはりタイヤの高性能があってこそ。ライダーの方々のコメントからもそれが確かに感じられました。
なお、ピレリの公式ページ「ピレリファンサイト」では、テイスト・オブ・ツクバでのピレリユーザーの活躍レポートに加えて、テイスト・オブ・ツクバ参戦者向けの特別貸し切り走行の案内も掲載されています。テイスト・オブ・ツクバに興味がある、参戦を検討しているというライダーは定期的にピレリファンサイトをチェックしておくと良いでしょう。

report●林 康平 photo●高柳 健
テイスト・オブ・ツクバ
https://www.tsukuba-circuit.jp/race/withme/tot_top/
ピレリファンサイト
https://pmfansite.com/pirelli/