EURO5+申請中の最強公道オフモデル、日本導入は2026年春以降か

中国重慶市を拠点とする新興MCメーカーのKOVE MOTO。2023年ダカールラリーにおいて同車の450ラリーをベースに参戦した3台が完走を果たすなど、高いポテンシャルを証明して見せたが、このほど重慶で開催された中国モーターサイクルショーで、公道走行可能なオフモデルMX450 DUAL SPORTが発表された。
同車はKOVEの競技用モトクロッサーMX450をベースとしつつ公道用にチューンされたモデルだが、特徴はEURO5+の環境性能をクリアしながら、半乾燥重量120kg、最高出力47.5psという公道オフロードモデルとして最強レベルのスペックを実現していること(競技専用車のMX450エンデューロは最高出力61ps)。
既存の400/250ccクラスの公道オフモデルでは、130~150kgレベルの車重も多い中で、車重を120kg台に抑えていること、そして47.5psの最高出力を公称しているのは驚異に値する。詳細は非公表の部分もあるが、重慶のモーターサイクルショー会場でチェックされた同車の主な特徴を紹介しよう。


【エンジン】
水冷4ストロークSOHC単気筒449ccエンジンは、EURO5+のクリアをねらいつつ47.5psのハイパワーを実現。一見、2ストロークのチャンバーにも見えるエキゾーストパイプには、排気ガス浄化のためのキャタライザーを内蔵。また、EURO5+の規定に従いキャタライザーの前後に2つのO2センサーを付加している。


【車体】
HC700高強度鋼材を使用したダブルクレードルフレーム+アルミサブフレームで半乾燥重量は120kgを実現。シート高は非公表ながら、開発中のモデルにまたがったところ、身長170cm・体重75kgのライダーで両足つま先立ちレベル。タンク容量は9.5LでモトクロッサーMX450の6.5Lよりも増量し、公道での使用に配慮した模様。

【サスペンション】
中国・重慶にあるYU-AN製の前後フルアジャスタブルのサスペンションを装備。今回発表された公道モデルのMX450 DUAL SPORTでは、競技専用車MX450エンデューロよりもサスペンションストロークが短縮され、足着き性を向上させた仕様となっている。(※)
※EURO5+ エンデューロレーサー規定について
EURO5+ではエンデューロレーサー向けの特別規定L3e-A2E/A3Eがあるというが、公道モデルのMX450DUAL SPORTは最低地上高がその規定を満たさないこともあり(310mm以上の確保が必要)、ABSを装備するなどして通常のEURO5+をクリアしている(2026年9月現在、EURO5+申請中)。


なお、KOVE MOTOの日本側輸入元であるバトントレーディング(KOVEジャパン)によれば、MX450 DUAL SPORTは、EURO5+の申請中とのことで、2026年の大阪、東京、名古屋モーターサイクルショーにサンプルを展示予定。
車体色はグリーン、日本での価格は未定だが、2026年春~夏の発売を目指したいという。

まとめ●モーサイ編集部・阪本 写真●バトントレーディング(KOVEジャパン)
KOVEジャパン(バトントレーディング)
https://www.kove-japan.com/











































