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進化した婚姻届!! 少年誌に婚姻届の付録も
法律上の夫婦となるために行政に提出する婚姻届。白い紙に黒い枠と文字が書かれた事務的なものを想像する人が多いと思いますが、近年、趣向を凝らしたデザインの届出用紙を使う人が増えています。
婚姻届のデザインが多様化しているのは、SNSなどに婚姻届や結婚指輪等の写真を載せ、「結婚しました」と報告の投稿をする人が増えたことが一因とみられます。
婚姻届は「戸籍法施行規則 附録第十二号」に定められた記載事項や様式を守れば、オリジナルデザインで自作することも可能です。しかし、イチから自分でデザインした婚姻届は、記載事項や様式に抜け漏れがあり、不受理となってしまうことも少なくありません。
そこで検討したいのが、法人や自治体が配布している「オリジナル婚姻届」です。
近年では、雑誌の付録として婚姻届が付けられることも多く、この場合発行元が「実際に届出用紙として使用可能な様式かどうか」を確認していることが多いので安心です。
例えば、結婚情報雑誌『ゼクシィ』(リクルート)に、定期的に罫線や文字がピンク色の婚姻届がついているのは有名です。
この他にも、少年マンガ誌『少年サンデーS』2022年6月号(小学館・2022年3月25日発売)には「名探偵コナン」に登場する人気カップルの高木刑事と佐藤刑事をデザインした婚姻届が付属し、女性ファッション誌『CanCam』(小学館)でも、過去に「ドラえもん」や、少年サンデーSの付録とは異なるデザインの「名探偵コナン」モチーフをあしらったオリジナル婚姻届が付録になっています。
ご当地婚姻届が無料ダウンロードできる「まちキュンご当地婚姻届」
そんなブームを受けてゼクシィが各地方自治体とタッグを組み運営するサイトが「まちキュンご当地婚姻届」です。
このサイトでは、各自治体の観光名所や特産物、出身の著名人などにちなんだ50種類以上のオリジナル婚姻届を無料でダウンロードすることができます。
また「まちキュンご当地婚姻届」には登録されていなくても、各自治体のホームページからダウンロードできる「ご当地婚姻届」もあります。
豊富なデザインの中には、バイクをデザインしたものもあります。この記事では三重県鈴鹿市のご当地婚姻届を紹介します。
三重県鈴鹿市のご当地婚姻届は鈴鹿サーキットデザイン
三重県鈴鹿市のご当地婚姻届には、市内にある鈴鹿サーキットのコースと、チェッカーフラッグがデザインされています。
鈴鹿サーキットは鈴鹿8時間耐久ロードレースやF1など、二輪四輪を問わず国内有名レースの会場となっていて、「モータースポーツの聖地」と言われています。鈴鹿市内にはホンダの鈴鹿製作所をはじめとする多くの自動車関連の工場があり、工業が盛んです。
そんな鈴鹿市のご当地婚姻届のデザインコンセプトは、「クルマやバイクが走り抜ける躍動感と、背景にはゴールした際に振られるチェッカーフラッグをイメージし、結婚したふたりに向けた祝福を表現しています」とのことです。三重県鈴鹿市のご当地婚姻届は「まちキュンご当地婚姻届」からダウンロードできます。
このほか、ご当地婚姻届には鉄道(岩手県など)や熱気球(佐賀県)など、バイク以外の乗り物がデザインされたものもあり、見ているだけで楽しい気持ちになります。
また、数は少ないものの「自治体以外が発行しているデザイン婚姻届は受理しない」という自治体も存在するため、オリジナル婚姻届の提出を希望する際には、受理の可否を届け出予定の役所などに確認しておくことを強くおすすめします。
レポート●モーサイ編集部・中牟田歩実 写真●三重県鈴鹿市戸籍課/ホンダモビリティランド