バイクライフ

2000ccのハーレーも!! 「クルマの免許」で乗れる三輪バイク10選

普通自動車免許で乗れる二輪車は50cc未満の「原付」だけ?

自動車に乗っていると風を切って走るバイクに羨ましさを覚えることがあります。

普通自動車免許、いわゆる「クルマの免許」で乗れるバイクと言えば、基本的には50cc未満の原動機付自転車、通称「原付」だけです。
どこまでもハイウェイを突き進むイメージのあるハーレーなどの大型バイクに憧れる人も多いと思うのですが、バイクに乗るためには「自動二輪免許取得」、さらに大型バイクに乗るためには「大型自動二輪免許取得」という大きな壁が立ちはだかって、二の足を踏んでしまうという人もいるのではないでしょうか。

四輪の普通自動車免許であれば軽自動車からロールスロイス、ランボルギーニ・アヴェンタドールなどのスーパーカーまで幅広く乗れるのに、バイクは排気量によって運転免許証の種類が分かれていて、その中でも大型自動二輪免許はハードルが高いものです。

「三輪バイク」なら普通自動車免許でも乗れる!!

しかし、そんな事情を知ってか知らずか大型バイクでもトライクや一部のサイドカーなどには四輪の普通自動車免許で乗ることのできるものも用意されています。これは側車付き自動二輪というカテゴリーで免許制度上は四輪にカテゴライズされているものです。
この記事では、そんな普通自動車免許で乗れる側車付き自動二輪&トライクの中でも2022年現在日本国内で新車で買える車両を紹介します。

ハーレーダビッドソン「CVOトライグライド」

ハーレーダビッドソン「CVOトライグライド」

ハーレーダビッドソンと言えば輸入バイクの知識が全くない方でも知っているのではないかというアメリカ製バイクの代名詞と言っても過言ではない存在です。

そのハーレーダビットソンがメーカー純正で製造している3輪モデルのトライクがあります。CVOはそのトライクの最高峰モデル。CVOはカスタム・ビークル・オペレーションの略で、熟練の職人が手作業で組み上げた珠玉の1台ということができます。

エンジンはVツインのミルウォーキーエイト117でハーレーダビッドソンの中でも最大排気量の1923cc。これももちろん職人が手作業で組み上げています。またフロントフェアリングの中にはオーディオシステムやナビゲーションも入ったインフォテイメントシステムを備えるなど、すべてが最高峰ともいうべきもので走りのみならず所有するという喜びも味わえます。

操作は一般的なバイクと同様に、右手でスロットル操作を行い、左手でクラッチレバーを操作し、シフトペダルでギヤ操作を行います。

エンジン:空水冷4ストロークV型2気筒OHV4バルブ 総排気量:1923cc 最高出力:── 最高トルク:163Nm(16.6kgm)/3500rpm 全長×全幅×全高:2670×──×──(各mm) シート高:715mm 車重:577kg 燃料タンク容量:22.7L

価格●680万1300円〜

ハーレーダビッドソン「FLHTCUTGトライグライドウルトラ」

ハーレーダビッドソン「FLHTCUTGトライグライドウルトラ」

ハーレーダビッドソンのトライクの中でも上級に位置するこのモデルは1868ccのVツインエンジン「ミルウォーキーエイト 114」を搭載し、余裕を持った走りが満喫できます。トランクの他にトップボックスも備え、フロントフェアリングの中にはオーディオシステムやナビゲーションも入ったインフォテイメントシステムを備えるなど、ロングツーリングに最適な仕様と積載量を誇ります。

エンジン:空水冷4ストロークV型2気筒OHV4バルブ 総排気量:1868cc 最高出力:── 最高トルク:162Nm(16.5kgm)/3250rpm全長×全幅×全高:2670×──×──(各mm) シート高:735mm 車重:564kg 燃料タンク容量:22.7L

価格●503万9100円〜

ハーレーダビッドソン「FLRTフリーウィーラー」

ハーレーダビッドソン「FLRTフリーウィーラー」

トップボックスやウインドウスクリーンなどを持たない、ハーレーダビッドソンのトライクの中では最もシンプルなモデルで、それゆえカスタマイズのベースとしても最適です。シンプルと言っても車体後部にはトランクは備えており、フルフェイスヘルメット2個+αを収納できる容量を確保しており、実用性も高くなっています。エンジンは上級のFLHTトライグライドウルトラと同じ1868ccのVツインエンジン「ミルウォーキーエイト114」でトライクならではの安全でパワフルな走りを楽しめます。

エンジン:空冷4ストロークV型2気筒OHV4バルブ 総排気量:1868cc 最高出力:──  最高トルク:159Nm (16.2kgm)/ 3000rpm 全長×全幅×全高:2615×1405×1150(各mm) シート高:700mm 車重:507kg 燃料タンク容量:22.7L

価格●409万5300円〜

BRP CAN-AM 「スパイダー F3-Sスペシャル」

BRP CAN-AM 「スパイダー F3-S スペシャル」

BRPはカナダのレジャー用ビークルメーカーで、2003年に重工業メーカーのボンバルディア社から独立して誕生しました。スノーモービルや水上バイクなどを制作するほか、「カンナム」のブランド名でATVやトライクを作っています。

BRP CAN-AMのトライクはフロント2輪、リア1輪というスタイルで、スパイダーシリーズはベルト、ライカーシリーズはシャフトによりリヤタイヤを駆動します。
スパイダーは1330cc並列3気筒エンジンを搭載しドリフト走行までも楽しめるスポーツモードを備えており、トライクならではのスポーツ性を高めたモデルがスパイダーです。「スペシャルシリーズ」はLCDカラーディスプレイやスポイラーなどを装備しているのが特徴です。

エンジン:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 総排気量:1330cc 最高出力:85.8kw(115馬力)/7250rpm 最大トルク:130Nm(13.2kgm) 全長×全幅×全高:2642×1497×1099(各mm) シート高:675mm 車重:408kg(乾燥) 燃料タンク容量:27L

価格●299万2000円〜

BRP CAN-AM 「スパイダー F3リミテッド」「スパイダー F3 リミテッドスペシャル」

BRP CAN-AM 「スパイダー F3リミテッド」
BRP CAN-AM 「スパイダー F3 リミテッドスペシャル」

スパイダーF3にサドルバッグとトップボックスを追加装備し、さらにセルフレベリングエアサスペンション(車体姿勢を自動で補正する機構)やグリップヒーター、6スピーカーオーディオシステムなどの快適装備を施したツーリンググレードがリミテッドとなります。
ここにさらに快適&スポーティな装備を加えた「リミテッドスペシャル」も販売中です。

エンジン:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 総排気量:1330cc 最高出力:85.8kw(115馬力)/7250rpm 最大トルク:130Nm(13.2kgm) 全長×全幅×全高:2820×1497×1241(各mm) シート高:675mm 車重:448kg(乾燥) 燃料タンク容量:27L

価格●354万2000円〜

BRP CAN-AM 「スパイダー RTリミテッド」「スパイダー RT シートゥースカイ」

BRP CAN-AM 「スパイダー RTリミテッド」
BRP CAN-AM 「スパイダー RT シートゥースカイ」

RTリミテッドはシートヒーターやトップケースを装備するツアラーグレード。さらにシートゥースカイは専用の車体色に切削加工ホイールなどを装備した特別仕様となります。

エンジン:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 総排気量:1330cc 最高出力:85.8kw(115馬力)/7250rpm 最大トルク:130Nm(13.2kgm) 全長×全幅×全高:2833×1554×1464(各mm) シート高:755mm 車重:464kg(乾燥) 燃料タンク容量:26.5L

価格●370万1500円〜

BRP CAN-AM 「ライカー900」「ライカー600」

BRP CAN-AM 「ライカー600」

BRP CAN-AMトライクのスタンダードモデル。エンジンは水冷並列3気筒900ccと2気筒600ccから選べ、900ccではモード切替が装備されます。駆動方式はシャフトドライブ。豊富なカラーバリエーションやオプションパーツが揃います。

【ライカー600主要諸元】
ンジン:水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 総排気量:600cc 最高出力:37.3kw(50馬力)/7300rpm 最大トルク:49.7Nm(5.0kgm)全長×全幅×全高:2352×1509×1062(各mm) シート高:599mm 車重:270kg(乾燥) 燃料タンク容量:20L

【ライカー900主要諸元】
エンジン:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 総排気量:900cc 最高出力:61.1kw(82馬力)/8000rpm 最大トルク:79.1Nm(8.0kgm) 全長×全幅×全高:2352×1509×1062(各mm) シート高:597mm 車重:280kg(乾燥) 燃料タンク容量:20L 

価格●151万3600円(ライカー600)
   176万3300円(ライカー900)

BRP CAN-AM 「ライカー ラリー」

BRP CAN-AM 「ライカー ラリー」

搭載されるエンジンは水冷並列3気筒900ccで、オフロードにも対応する強化ホイールとタイヤ、スキッドプレート、ラリーシートを備えます。さらにドリフトが可能なラリーモードも搭載。

エンジン:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 総排気量:900cc 最高出力:61.1kw(82馬力)/8000rpm 最大トルク:79.1Nm 全長×全幅×全高:2352×1522×1090(各mm) シート高:676mm 車重:303kg(乾燥) 燃料タンク容量:20L

価格●228万3600円〜

ウラル「ギア・アップ ウィークエンダー」

ウラル「ギア・アップ ウィークエンダー」

ウラルというロシアのメーカーが作る「ギア・アップ」というモデルはバイク側の後輪の一輪駆動とサイドカー部分のタイヤでも駆動する二輪駆動を切り替え式で選択できるようになっており、走破性に優れているのが特徴のサイドカーです。このように二輪駆動が選択できるモデルに限り四輪の普通自動車運転免許証で運転することができます。逆に二輪のみの運転免許証では運転できません。

操作方法は普通のバイクと全く同じですが、サイドカーであるために左右非対称なので運転感覚には慣れが必要です。

「ギア・アップ ウィークエンダー」エンジンは空冷水平対向OHVの2気筒で見た目もかなりクラシック。サイドカーのデザインも流麗さよりも頑丈さを優先したような武骨な雰囲気となります。原色に近いレッド、イエロー、グリーンといった、鮮やかなカラーを用意するのも特徴です。

エンジン:空冷4ストローク水平対向2気筒OHV2バルブ 総排気量:745 cc 最高出力:30kw(41馬力)/5500rpm最高トルク:42Nm(4.2kgm)/4300rpm 全長×全幅×全高:2510×1620×1380(各mm) シート高:810mm 車重:331kg 燃料タンク容量:19L

価格●311万4100円〜

ウラル「ギア・アップ サハラ」「ギア・アップスポーツマン」

ウラル「ギア・アップ サハラ」
ウラル「ギア・アップスポーツマン」

ギアアップ ウィークエンダーにキャンプ装備やバイク側のウィンドウスクリーンなどのオプションを装着したのが「スポーツマン」、またLEDサイドカーフォグランプやパワーアウトレット、ジェリー缶、荷物ラックなどを装備してミリタリー感満載に仕上げたのが「サハラ」です。

エンジン:空冷4ストローク水平対向2気筒OHV2バルブ 総排気量:745 cc 最高出力:30kw(41馬力)/5500rpm 最高トルク:42Nm(4.2kgm)/4300rpm 全長×全幅×全高:2510×1620×1380(各mm) シート高:810mm 車重:331kg 燃料タンク容量:19L

価格●256万8500円〜

スリーホイラーはクルマともバイクとも違う操作感!!より安全に注意して乗ろう

この記事で紹介したモデルは全て四輪の普通自動車免許で乗ることができ、ヘルメットの装着義務はありませんが、バイクと同じように体がむき出しの状態での乗車となりますので、安全のためにヘルメットとプロテクター類の装着はした方がいいでしょう。また、二輪の運転免許証所持のみの場合は運転できないことにも注意が必要です。

また、トライクやサイドカーはバイクともクルマとも違う独特の運転操作感のため、慣れるまでは特に安全に注意して乗る必要があります。
中古車販売店のレッドバロンが、所有する那須モータースポーツランドでトライク&サイドカーのレンタル試乗を通年行っているほか、トライクを販売する各店舗では、定期的に試乗会や走行会が行われていることも多いので、トライクやサイドカーが気になる人は参加してみるのもいいでしょう。

まとめ●松永 和浩 写真●ハーレーダビットソン/ウラル/BRP

  1. CBR250RRに乗る女子高生ライダーが『CBR400R』に乗った感想「最高です。欲しくなりました」

  2. ベテランライダーが『CBR650R E-Clutch』に乗って感じた楽しさ

  3. 寒い時期はバイクに乗らない人へ!愛車を冬眠させるなら「4つの〇〇+α」をやっておけばずっと長持ち!

  4. 還暦からセカンドライフをスタートさせた『Rebel (レブル)1100 <DCT>』のオーナー

  5. 技術者たちが語る「Honda E-Clutch」。新しい技術に秘められた苦労と想いとは?

  6. CL500はストリートが楽しいバイク。ビギナーからベテランまでを満足させる万能マシンだ!

  7. 原付だから多くの人に愛された。『スーパーカブ50』の歴史を辿ってみる。

  8. CL250はセカンドバイクじゃない。この250ccは『メインの1台』になり得るバイクだ!

  9. Rebel 1100〈DCT〉は旧車を乗り継いできたベテランをも満足させてしまうバイクだった

  10. 定年後のバイクライフをクロスカブ110で楽しむベテランライダー

  11. CL250とCL500はどっちがいい? CL500で800km走ってわかったこと【ホンダの道は1日にしてならず/Honda CL500 試乗インプレ・レビュー 前編】

  12. 【王道】今の時代は『スーパーカブ 110』こそがシリーズのスタンダードにしてオールマイティー!

  13. 新車と中古車、買うならどっち? バイクを『新車で買うこと』の知られざるメリットとは?

  14. ビッグネイキッドCB1300SFを20代ライダーが初体験

  15. どっちが好き? 空冷シングル『GB350』と『GB350S』の走りはどう違う?

  16. “スーパーカブ”シリーズって何機種あるの? 乗り味も違ったりするの!?

  17. 40代/50代からの大型バイク『デビュー&リターン』の最適解。 趣味にも『足るを知る』大人におすすめしたいのは……

  18. ダックス125が『原付二種バイクのメリット』の塊! いちばん安い2500円のプランで試してみて欲しいこと【次はどれ乗る?レンタルバイク相性診断/Dax125(2022)】

  19. GB350すごすぎっ!? 9000台以上も売れてるって!?

  20. “HAWK 11(ホーク 11)と『芦ノ湖スカイライン』を駆け抜ける

おすすめ記事

【NEW MODEL】APRILIA RX125 ビーナスラインの中間、車山高原にある「単車神社」が創建一周年を記念したイベントを開催 ありそうでなかった! ZXRやYZRカラーの“レーサーレプリカ ソックス”がポルトガルから上陸中

カテゴリー記事一覧

  1. GB350C ホンダ 足つき ライディングポジション