バイクライフ

【ショベルヘッド再生記6】 まさかの“上がりバイク”か?   ハーレーダビッドソンFXSローライダー 「外観美化と転がり抵抗を解消すべく、フロント周りの手入れ開始」

■白錆を落とし、黒塗装の抜け切っていたホイール復元! さらにはサビサビなローターも復活!?

「ローライダーはこの雰囲気でしょ!」ってことでホーンと取付け位置の変更

前回(第5話)のラストの写真、ホーンが元の状態から変更されていたのに気づいた方はおられたでしょうか? このカットを撮る前、実はそこそこ頑張ったのがこのカウベル型のホーンの部分。モノを中古で手に入れ、その錆落としやフレームの手入れで格闘していたのです。

当初付いていたホーンもクラシカルな雰囲気は良かったのですが、緑青がすごくて、それを落とすのに苦心しました。その時点ではまあまあ再生できたものの、「元の取付け位置が、シリンダーヘッドに当たる走行風の妨げになるかも?」と、気になり始めました。そこで、オイルクーラーの下に付いていたこのホーンを外し、自分がローライダーに抱いていたイメージ=カウベル型のホーンがエンジン横に付くタイプにしてみようかと、考えたのです。

シリンダーヘッドに軽くブラシをかけて、蜘蛛の巣や汚れ落としをしたものの、どうも印象が冴えない。
これは前オーナー三平さんのお好みだったのか、昔私の見たオリジナルのローライダーと違うホーンが付いていました。
オイルクーラーとホーンを外すと、ステー類もこの通り。なんだか冴えないけど、さらに外してみよう。
フレーム本体のステーは、下側が既に錆の侵食で微妙に欠けてます。
欠け部分を丸め、エッジで手を切りそうなところも磨いて美化。

ネットオークションで手に入れたカウベルホーンは表側はまあまあだったけれど、裏面がけっこう錆びてました(ガックシ)。落胆していても仕方がないので、とことん手作業で錆を落とした後、仲間内で評判の高い錆チェンジャー(もしくは錆キラー)を使ってみました。

「これで錆を黒錆に転換させておけば、これ以上は赤錆にならずに落ち着くだろう」と塗りたくり、ステーはシルバーに塗ってから組立ててみました。ホーンとオイルクーラーを外した後で、フレームも錆やバリと落として角を丸めて滑らかに処理し、黒く補修塗装。良い気分になったところで、ホーンを仮留めしてみたんですよ。

中古で手に入れたカウベル型のホーンを裏返して構造を観察。これも磨きまくりですな。
分解してみたけれど、裏面はボコボコですがな(泣)。
必死に錆落としをしても、荒れが落ち切りません。サビキラーでケミカル作戦です。
ハケの跡がしっかり残っちゃいましたが、これで当分安心。
オイルクーラーは表面を荒らして、浮いた塗装を削り落とした後に、補修塗装を実施。

そうしたら、シルバーのステーが妙に気に入らなかったため、すぐさま黒に塗り直し。その数日後、改めて部品を取り付けてみたところで納得。めっき工場に出してクロームにすれば、こんな手間をかけなくても良かったんでしょうけど、そんな余裕はなかったし、錆は落とせるだけ落としておきたかったのです。また、この作業の合間に、ハゲハゲだったロックハート製みたいなオイルクーラーも黒の耐熱塗装を実施。一方、オイルホース類は現状の感じで亀裂はないので、エンジンの始動段階で漏れなければ一応ヨシと考えておきましょう。

錆を研磨して塗ったものの、ぞんざいに転がされてるオイルクーラーとカウベル型ホーンなど。
カウベル君を車体に仮固定してみた感じ、ステーのシルバーは余計かも?
やっぱり黒で良いやと、ステーを黒塗装に変更。
これでステーが目立たなくなりました。ホーン表面は、後でクロームし直せばヨシ!

「転がり抵抗をどうにかしなきゃ!」サビサビブレーキローター周りのリフレッシュ

しばらく前にハンドルポストの平行修正を終えたことで、取り回しが幾分楽になったものの、いかんせんディスクブレーキの抵抗感は否めない。そりゃ、長年動かしていなかったためにローターは錆びてるし、ディスクブレーキのパッドやピストンも動かしていなかったのだから、ホイールがスムーズに転がる訳がありません。

フォークの手入れは次に行うとして、キャリパーを外してホイール&ローターの清掃に取り掛かることにし、ジャッキアップと同時に落下防止措置として屋根の単管パイプからタイダウンを吊るしてハンドルに引っ掛け、軽くテンションをかけておきました。ホイールの清掃作業が日をまたぐ際には、サイドスタンドの根本にも5トンジャッキで支えを入れて、スタンド基部への荷重負担を減らす対策を講じておきました。

フェンダーはオリジナルと違ったシンプルな形状なので楽に外せ、ホイールもあっさりと脱着完了。ただし、スピードメーターケーブルがホイール側に付く部分とどう分離出来るのかがこの時点では分からなかったため、宙ぶらりんで保持。

ホイールを外す準備段階。外したキャリパーをスノコ椅子に乗せて、ホースの負担軽減。
フロントアクスルを抜いた後、スピードメーターギヤ部分とカラーの位置を記憶。
カラーを紛失しないように、強い意志を感じる結束です!?
アクスルシャフトに付いていたグリスの汚れで、内側の錆を推測。

ともあれ、見事にサビサビになった左右のローターです。資金に余裕のある方なら迷わず新品に交換なさるでしょうし、そこまで思い切れない筆者も120番くらいでエイヤっと削りたい気分でしたが、ローターには使用限度のというものがあります。厚みを測ると、まだ少し使用限界まで余裕があります。そこで、ポリッシャーに240番のペーパーを付けて、下地の摩耗を最小限にするのを意識して研磨。そこそこ見れるようになったので、ローターの穴も真鍮ブラシを通して錆を落としました。

汚れたグリスを拭き取って、後のためにベアリングの型番をメモ。日本製のNTNですね。
ネジロックと長年の固着で、大概外しにくいことになっているローターボルトに、CRC556を浸透させます。
先は長い。チョコパイを食べてエネルギーを補充しておこう。
ローターボルトはナメてしまうと厄介なので、バーナーで加熱して熱膨張で緩める措置。
ボルトを緩める作業は当初やっぱり渋くて緩みにくかったものの、片側が無事外れました。
両方のローターが撤去出来ました。こりゃ補修のしがいがあります。
既に錆落としされた表側と雲泥の差の裏側。これじゃ取り回しが重いわけですよ。
偏ったサンディングをすると後々で変な片効きをするので、慎重にローターの錆を落とします。
ある程度表面をやったら、ドリル穴の錆落としも気長に楽しんでみる。ウイーン♪

ホイールの腐食落としと、手作業での黒色再塗装

ポリッシャーやインパクトドライバーなど、職人さんスペックの電動工具は作業がはかどって便利です。とはいえ、ホイールの汚れとアルミの腐食を落として脱脂した後の黒の塗り直しは、手作業で進めました。ホイールのリブ部分のマスキングが大変そうだったのと、ザラザラ地肌の黒塗装部分は、薄めた塗料なら筆塗りでもムラが目立たないのが想像出来たからです。

缶スプレーの黒をアセトンで薄め、それをまずは奥まった部分から順に、ホイールの黒部分を全部塗っていきました。作業途中ではみ出た部分も、焦らずアセトンで拭き取ってしまえば、あっさりと綺麗に整えられます(黒部分を厚塗りしてしまうとゴワゴワした感じになってしまうし)。かくして、偶然にも好ましい半艶の仕上げになったので、後日ウレタンクリヤーを薄く塗れば大丈夫でしょう♫ 

これでローターの抵抗感は減ったし、ホイールも綺麗に蘇った感じになりました。ホイールベアリングは早急に替える必要はなさそうなので、とりあえず型番を撮影しておき、新しいグリスを塗り込んでおきました。

その後ローターを組み付け、ホイールをキャリパー共々車体に戻してみると、押し歩きがだいぶ軽くなりかなり嬉しい。このスルスル感が欲しかったのです。

ホイールの隅は、真鍮ブラシで地肌を削らないように汚れとアルミ錆を落としていきます。気分上々。
気長にやっていたら、夜になっちゃいました。この後、しつこく脱脂して終了。
良さそうな研磨ディスクを試してみました。削り過ぎない適度な研磨力で、リム部分がスッキリ。
何日か経って、ホイールの黒部分を筆補修。缶スプレーの塗料を薄めてジワジワと補修。
はみ出した黒を拭き取り、キレイになりました。仕上げはウレタン塗装ですね。
完全乾燥まで数日養生した後、車体に組もう。左側がスタンド保護の副ジャッキです。

次の作業は、転がり抵抗解消をさらに進めるべく、後輪の塗装とローターの手入れをするべきか、前周りの再生優先でフォークのオイルシール交換等をすべきか、しばし思案することになりました。 (つづく)

文と写真●小見哲彦

著者プロフィール

小見哲彦(こみ・てつひこ)
無類のバイク好きカメラマン。
大手通信社や新聞社の報道ライダーを経験してバイク漬けになった後、写真総合会社にて修行、一流ファッションカメラマン、商品撮影エキスパートのアシスタントを経て独立。神奈川二科展、コダック・スタジオフォトコンテスト等に入選。大手企業の商品広告撮影をしつつも、国内/国外問わず大好きなバイクを撮るように。『モーターサイクリスト』誌ほか多数のバイク雑誌にて撮影。2021年からは、防衛関係の公的機関から、年間写真コンテストの審査員と広報担当人員への写真教育指導を依頼されている。

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