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「バイクの甲子園」と呼ばれた鈴鹿4耐が2024年で最後に
2024年8月4日(日)に三重県・鈴鹿サーキットで「2024年ブリヂストン鈴鹿4時間耐久ロードレース」ST600が行われました。
今回が最終回となる「鈴鹿4耐」ですが、初開催は44年前の1980年。プロレーサーが走る鈴鹿8耐に対してアマチュアライダーが対象のレースで、一時は600台ものエントリーを集める「バイクの甲子園」的な存在でした。
実際、数多くのドラマとともにスターライダーを輩出し、トップレーサーへの登竜門でもありました。
ライセンスや排気量、改造範囲などの変遷を経て、2001年からは市販4スト600ccスーパースポーツ車がベースのST600となり、2014年からはブリヂストンタイヤのワンメイクに。2017年からは準国際格式レースとなり、国際クラスのライダーや海外チームも参戦し熱いバトルが繰り広げられてきました。
そして2024年、最後の鈴鹿4耐は60チーム120人がエントリー。鈴鹿8耐以上に上昇する気温の中、スタートしました。


2024年ブリヂストン鈴鹿4時間耐久ロードレースST600決勝レース
ル・マン式のスタートから最初に1コーナーに飛び込んだのは#34 TOHOレーシングクラブ&K0&ノジマでしたが、すぐに転倒者救助のためにセーフティカーが介入する展開。
その直前にトップに立った#28 SEコンペティションが1時間ほどでピットイン。他のチームもピットに入って給油とライダー交代を行います。
ちなみに鈴鹿4耐では雨が降らなければ、タイヤ交換はなし。1セットのブリヂストン・バトラックスレーシングR11で4時間を走り切ります。
ライダー交代をした後で#28 SEコンペティションを抜いてトップに立ったのは#99 アステモSIレーシング ウィズ タイホンダで、その後は2番手以下を引き離して行きます。
中盤で再びセーフティカーが介入しつつ、#28 SEコンペティションと#99 アステモSIレーシング ウィズ タイホンダのトップ争いは最終盤まで続きます。
ゴール直前には約5秒差まで詰めた2番手の#28 SEコンペティション・千田俊輝選手でしたが、#99 アステモSIレーシング ウィズ タイホンダのタナット・ラウンプリオ選手が冷静なライディングで振り切って優勝。鈴鹿4耐の最後のゴールに相応しい息詰まるバトルで決着しました。















2024ブリヂストン鈴鹿4時間耐久ロードレースST600決勝結果(TOP10)
1位:99番 タナット・ラウンポリオ/カティサク・シンガポン ホンダCBR600RR 98周
2位:28番 千田俊輝/酒井隆嗣 ホンダCBR600RR 98周
3位:25番 井手瑶輔/中島元気 ホンダCBR600RR 98周
4位:58番 村瀬 豊/塚原渓介 ホンダCBR600RR 97周
5位:52番 中垣寿郎/青田 魁 ホンダCBR600RR 97周
6位:96番 丹羽貴大/芝本友暉 ヤマハYZF-R6 96周
7位:38番 井利元 新/山口辰也 ホンダCBR600RR 96周
8位:48番 吉原匡徳/福田琢己 ホンダCBR600RR 96周
9位:64番 楠 留維/江 直螢 ホンダCBR600RR 96周
10位:33番 小野拓也/笹之内英作 ホンダCBR600RR 96周



レポート&写真●柴田直行 編集●上野茂岐