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バイク用ブーツブランドの「ワイルドウィング」は、一度履くとリピーターになってしまうという。いったいなぜなのか? 生みの親である藤林さんに、ワイルドウィングの特徴をうかがった。
バイク愛に満ちた本物のライディングブーツ
元全日本ライダーでバイクに精通し、また靴作りにも造詣の深い藤林さんが「自分で納得できるライディングブーツを履きたい」と開発したのがワイルドウィングだ。
多くのメーカーが歩行用の木型でバイク用シューズを作っているのに対し、藤林さんはライディングと歩行の両方を満足させる木型とソールをオリジナルで制作する。素材については「レーシングスーツは耐摩耗性や引き裂き強度を考えて今でも牛本革以外はない。僕たちの作るブーツでも同じです」と安全性を第一に考えて牛本革を選択。さらに、「レザーはオイルを多く染み込ませ、柔らかくしました。管理が難しく手間もかかりますが、操作性や歩きやすさのためですから」とブーツ作りに一切の妥協はない。
さらにライダーへの愛を感じるのが、特徴的なソール形状だ。「まず、ある程度ヒールの高さがあった方がライディングも歩行もしやすい。そして、ヒールの前端を斜めにカットし、ステップに引っかけたときにつま先がまっすぐ前を向くようにしました。シフト操作やペダルの踏み心地にもこだわっています。ライダーに『操作しやすい』と思ってもらえるよう、形状はもう何度も調整しましたね」
今回は実際にスワローを購入し、ツーリングに出かけてみた。まずペダル操作だが、驚くほどスムーズに足が動く。かかとの引っかかりも良く、加減速、そして旋回時にも踏ん張りやすい。歩きやすさはおろしたての革ブーツとは思えないほどで、足になじんでくれば履き心地はさらに良くなるだろう。
また、この出来でこの価格は安すぎる。「今は、多くのライダーに、ちゃんとしたブーツを履いて、安全に楽しく走ってもらいたい。そのためにこのブーツを広めたいんです」とバイク愛を熱く語る藤林さん。この人の作ったブーツなら、ぜひ履いてみたいと思った。今まで普通のスニーカーで乗っていた人や、今のブーツに不満のある人は、ワイルドウィングを試してほしい。もうほかのブーツには浮気できなくなってしまうかも?
秘密はソールにあり!

2本の切れ込みで歩きやすい

ヒールの前端は斜めにカット!

厚底仕様も用意

ウィングローブ代表
藤林勝士さん

WILDWING スワロー

価格●1万5290円
ショート丈の6ホール編み上げブーツ。
ツーリングから街乗りまで、どんなシーンにも似合う。
report●太田力也 photo●小見哲彦/岡 拓
ウィングローブ
TEL:03-5603-5600
https://winglove.co.jp