胸部プロテクターは“TPO”で選ぶ

●(写真左上)GSM28803 CEチェストプロテクター(ハーネストベルト付き)価格:7992円 ハニカム構造が衝撃を効果的に吸収し分散するポリプロピレン製胸部プロテクター。写真のハーネスベルト付きのほか、面ファスナーでジャケットに装着するタイプ(4968円)もある (写真右下)GSM18150 エアスルー胸部プロテクター 価格:2880円 ポリエステル製のわたを圧縮した衝撃吸収材、エルクを使った製品。通気性があり、蒸れが気になる季節のライディングにお薦め (写真左下)クロスオーバーシリーズ標準装備(※一部、標準装備されないジャケットもあり)プロテクター クロスオーバーシリーズジャケットに標準装備されるのがクッション性と通気性を持つメッシュタイプのウレタン製プロテクターだ
ライダーにはかなり認知されてきている、事故発生時の胸部損傷による死亡率の高さ。その対策として胸部にプロテクターやパッドを備えるライディングジャケットが増えてきたが、胸部プロテクターにも種類があることをご存じだろうか。

●広い面を持つ一体型プロテクターはより高い保護性能を持つ。直接着用するハーネスベルト型ならジャケットの種類を問わず装着可能だ
上写真のゴールドウイン GSM22803 クロスオーバージャケット(価格:2万8944円)にはメッシュタイプのソフトプロテクターが標準装備されているが、同社ではこれと同形状で衝撃吸収性に優れるハードタイプと弾力性や通気性を持つソフトタイプ、そしてより高い安全性を持つ一体型のCEチェストプロテクターという3モデルがオプションで用意されている。このように種類の異なるプロテクターをラインアップするのはなぜか。その答えは、「どんな状況でもプロテクターを装着してほしいから」にほかならない。

●GSM18903 胸部ハードプロテクター 価格:3600円 中空成型により軽さと衝撃吸収性を両立したポリプロピレン製プロテクター。胸の形に合わせた立体形状によりフィット感も高い
例えば原付バイクで近くのコンビニまで行くときでも大きくて重く装着に手間取る一体型の胸部プロテクターを付けているだろうか。猛暑で汗だくになっても通気性のないプロテクターを装着したいだろうか。もしかしたら「ちょっとそこまでだから」、「今日は暑いから」と理由を付けて家に置いてきてはいないか。そんなときに軽量で通気性に富むプロテクターがあれば、面倒さを感じることなく気軽に装着できるはずだ。

●3タイプのセパレート式のプロテクターは、いずれも装着ポケットや面ファスナーを持つゴールドウイン製ジャケットに装着可能だ
それはフルフェイスとオープンフェイスヘルメットの使い分けと同じ。十分な安全性を持っていればオープンフェイスのほうが気軽にかぶれるように、プロテクターも普段はソフトタイプ、ツーリングではハードタイプなど使い分けることで、「安全装備は常に身に付ける」というライディングの基本を実践しやすい。
踝(くるぶし)の存在を忘れていないか
そんな安全への配慮は、ライディングシューズのラインアップにも見て取れる。実は同社のシューズやブーツは、ローカットはおろかミドルカットタイプも用意されておらず、すべてハイカットモデルになっている。

●転倒時に損傷する可能性が高いのが骨が張り出したくるぶし。足首が隠れるハイカットシューズはライディングの基本装備と言える
これは、転倒すると足がバイクに挟まれてケガをする可能性が高く、特にくるぶしにケガを負うとシフトチェンジやブレーキ操作がままならなくなるためで、そうしたアクシデントを防ぐためにもくるぶしまで保護できるハイカットシューズはライダーにとって必須の装備と言える。

●足首を損傷するとシフトチェンジやブレーキングがしにくくなるだけでなく、日常生活にも支障をきたすので十分な配慮が必要だ
そんな〝基本〟を守りながらデザインや機能が異なるシューズをゴールドウインがラインアップするのは、プロテクターの考え方と同じと言えるだろう。

●GSM1054 G VECTOR TOURING SHOES 価格:1万9224円 サイズ:23.0~28.O㎝(5㎜刻み)、29.0㎝、30.O㎝ カラー:グレー×ライム、ブラック×レッド、ブラック 2本の面ファスナーベルトを使うことで、締め付け具合の調整を容易にした最新モデル。くるぶし部分には転倒時などの衝撃を和らげるパッドが備わり、つま先にはラバー製のスライダー、かかとにもヒールガードを装備するといった高い保護性能を持つ。歩きやすさとライディングのしやすさを両立した独自設計ソール「クロストラクション」や防水透湿素材のGベクター、被視認性を高める反射材も採用するなど、街乗りからツーリングまでオールラウンドで使えるシューズだ