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首都高速道路の総延長は327.7km
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県にまたがる首都高速道路(通称:首都高)。
首都高速道路全域での1日あたりの平均通行台数は88万7363台(2021年5月実測、首都高速道路株式会社調べ)にも上り、首都圏の円滑な移動を支えています。
そんな首都高ですが、高速都心環状線(C1)、高速中央環状線(C2)、高速1号上野線、高速1号羽田線、高速2号目黒線……など分岐線も含めて28本もある全線を仮に走破すると、総走行距離は何kmになるのでしょうか?
答えは327.2kmです。これは東名高速道路の東京ICから愛知県の春日井ICまでの距離(326.7km)に匹敵します。かなり長いですね。
日本一長い自動車用トンネルは首都高にある「山手トンネル」
ちなみに、首都高の総延長327.2kmのうちには、日本で一番長い自動車用トンネルが含まれています。それは首都高速道路中央環状線の大井ジャンクションから熊野町ジャンクションまでをつなぐ「山手トンネル」です。
「山手トンネル」は2015年3月7日の全線開通によって全長が18.2kmとなり、世界でもノルウェー西部にあるラルダールトンネル(24.5km)に次ぐ2番目の長さになりました。
首都高の中央環状線は、もともと目黒川の上を高架橋で整備する案が検討されてていましたが、沿線の環境に配慮するため、山手通りの下を通ることとなり長〜い「山の手トンネル」が生まれたのです。
老朽化が進む首都高、2021年1月からは「日本橋区間地下化事業」が進行中
なお、首都高を管理運営する首都高速道路株式会社によれば2021年現在、総延長約327.2kmにわたる首都高のうち、40年以上を経過した路線が全体の約4割(約139km)、30年以上を経過した路線が6割以上(約220km)に達し、道路の高齢化が進んでいるようです。
そのため、首都高では今後順次改修工事が行われる見込みです。
その一環として2021年1月から「首都高速道路日本橋区間地下化事業」が進行しています。これは、1963年の開通から半世紀以上が経過していた首都高都心環状線(C1)の日本橋川上空を通る部分(東京都千代田区内神田二丁目〜東京都中央区日本橋小網町間、約1.8km)を一時閉鎖し、建物の地下にトンネルを整備することで地下を通る立体道路としてリニューアルするというものです。
これにより、上空を覆っていた首都高の建造物がなくなり、日本橋川周辺の景観や環境の改善が図られることも期待されています。
今後の改修工事によって首都高の総延長が長くなるのか短くなるのか……気になるところですね。
まとめ●モーサイ編集部・中牟田歩実 写真●首都高速道路株式会社