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このところ、精力的に新型モデルを投入しているロイヤルエンフィールドだが、このほど発表されたベア650に続き、年内の早い時期に新たな2モデルの登場があると東京モーターサイクルショーで発表された。ひとつは伝統的なデザインで優雅なフォルムをまとったミドルクルーザーの「クラシック650」、もうひとつは伝統を打ち破るかのようなカスタムモデル「ゴアンクラシック350」だ。
伝統的なデザインを優雅にまとった650cc並列ツインクルーザー「クラシック650」

新型クラシック650 はクラシックシリーズの象徴的なデザインを受け継ぎ、優雅で堂々としたデザインとスタイルという特徴を継承したミドルクルーザーだ。力強い走行フィールを提供する650cc 並列 2 気筒エンジンを搭載し、「伝統的な美しさに現代のメカニズムをパーフェクトに融合させたモデル」だとロイヤルエンフィールドはアナウンスする。
シートはショットガン650と同様に、ボルトオンでリヤシートとラックの取り外しが可能なデュアルシート仕様で、ヘッドランプユニットや前後ウインカーは磨き上げられたアルミニウムとクローム仕上げが施され、ロイヤルエンフィールドの聖地、英国製モーターサイクルの象徴的デザインが引き継がれている。
そして、フロントからテールに至る滑らかなラインが同車の特徴で、ティアドロップ型の燃料タンクと新設計の LED ヘッドライト、特徴的な「タイガーランプ」(パイロットランプ)が組み込まれたヘッドライトナセルなどがそれを象徴する。ちなみにタイガーランプは 1954年以降、ロイヤルエンフィールドのモデルに搭載され続けている不朽のアイコンだ。
さらに、人間工学を考慮したライディングポジションで、適正な位置に配置されたハンドルバー、幅広のシートが長時間のライディングでも快適さを確保し、前後のショーワ製サスペンションが路面の凹凸をスムーズに吸収し、洗練された乗り心地を提供。また、高い応答性のハンドリングで、市街地での軽快さと高速道路での安心感のある走行性を実現。
新設計されたメーターユニットはシンプルなデザインでありながらデジタル液晶画面を搭載。オド/トリップメーター、燃料レベルインジケーター、サービスリマインダー、ギヤポジションインジケーター、時計などを表示。優雅で安定した走行性能と利便性も高められたミドルクルーザーだ。価格、発売時期などは未定だが、2025年6月頃の発売が濃厚だ。




エイプハンドルバーにポップなカラーリングをまとったクラシック350ベースカスタム

「ゴアン クラシック350」という、日本人には聞き慣れないファーストネームは、インド西部にあるリゾート地ゴアに由来。1960年代までポルトガルの植民地だったという同地は、キリスト教的な建造物とトロピカルな雰囲気が混在したリゾート地として彼の国で知られ、70年代から80年代にかけてこの地で生まれた開放的で型破りなサブカルチャーに影響を受けたカスタムビルダーたちのアーティスティックな作品に、ゴアン クラシック350はインスピレーションを受けているという。
ただし、その背景を知らなくても、このゴアン クラシック350の外観からそうした雰囲気を想像することは可能。同車で用意されるカラーラインアップは、既存のクラシック350の伝統的な立ち位置を打ち破るカスタムムードにあふれている。
大きな特徴は、ポップかつアーティスティックなカラーリングはもちろん、ミッドハイトのエイプハンドルバーが一際目立つ。そして適正に配置されたローシートとリヤフェンダーで構成される独特なフォルム、チューブレス仕様のホワイトウォールタイヤとスポークホイールの装備がボバースタイルを色濃く演出する。太陽の下を駆け抜けるヒッピーたちの愛車をも想像させるデザインとスタイルは、現在でも、自由で開放的な雰囲気を振りまきつつ街なかでも映える存在となりそうだ。
同車が搭載する349cc 空冷単気筒エンジンは 20.5ps/6100rpmの最高出力と 27 Nm/4000rpmの最大トルクを発生し、スムーズで落ち着いたライディングを実現し、5速トランスミッション装備で市街地から高速までボバースタイルモデル特有の快適でリラックスしたムードのライディングを提供する。
ポップな雰囲気満点のカスタムクルーザー、ゴアン クラシック350の投入時期・価格は現時点では未定だが、2025年秋頃の導入を予定しているという。




まとめ●モーサイ編集部 写真●ロイヤルエンフィールド、モーサイ編集部