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ハーレーダビッドソンジャパン社長に直撃「ぶっちゃけ水冷ハーレーどうですか?」
水冷エンジンを搭載したスポーツスターの第二弾「ナイトスター」のメディア向け発表会が2022年4月15日に開催された。その場に登壇したハーレーダビッドソンジャパンの野田一夫社長は、「間違いなくコレは売れます!」と自信を見せた。
しかし「ハーレーダビッドソンといえば空冷エンジンじゃなきゃ」という昔からのファンも少なくない。そこで、水冷エンジン搭載の新世代ハーレーは受け入れられているのか?その最新機種であるナイトスターのターゲットユーザーとは?野田社長に話をうかがった。
──水冷エンジンのハーレーダビッドソンは2021年にアドベンチャーモデルのパンアメリカ1250、斬新なデザインのスポーツスターSが発売されましたが、実際どのような反応だったのでしょうか?
「水冷エンジンの投入は、ハーレーは常に新しい挑戦をしているメーカーであるという事をアピールする狙いもありました。そういった意味では、ハーレーのラインアップに今までになかったアドベンチャーモデルのパンアメリカ、非常にスポーティなスポーツスターSなど、斬新なモデルからまず投入となったわけです。また、これら2機種は高性能さも求められる上級モデルであるというのも理由です」
──とはいえ、古くからのハーレーファンには拒否反応のようなものがあったのではないでしょうか?
「ハーレーは空冷じゃないと……とこだわる方は日本だけでなく、全世界的にいらっしゃって、それこそポルシェ911が水冷になったときのような意見もありました。また、水冷という点だけでなく、パンアメリカとスポーツスターSはデザイン的にも賛否分かれるところがあったかもしれません。ですが、メーカーとして将来を見据えた環境対応はすべきことですし、ハーレーダビットソンジャパンとしてその2機種は目標をクリアする確かな販売実績も出ており、水冷エンジンが上級モデルから定着しつつあるのを示していると思います」
新スポーツスター「ナイトスター」のターゲットは?
──一方、丸目一灯のヘッドライトやリヤツインショックなど、多くの人が「ハーレーらしい」と思えるようなデザインのナイトスターですが、そのターゲットユーザーはどのような人を想定しているのでしょうか?
「ナイトスターがターゲットとするユーザーは、比較的若く、バイクをファッションやライフスタイルの一部として楽しまれる方をイメージしています。また、女性のユーザー層の拡大もねらっていますが、これは日本だけでなく、世界的にも同様です」
スポーツスターシリーズはオーソドックスなツーリングバイクとして使っているユーザーも少なくありませんが、そういった層はあまり意識されていない……?
「ディーラーさん向けの説明でも、定番、オーソドックスといえるスタイルのナイトスターは好評でした。そういった反応を見る限り、ナイトスターは従来までのハーレーファン、スポーツスターファンにも受け入れられやすく、買い替えを含め、オススメしやすいと思います」
クラシカルな「バイクらしいカッコよさ」で新規ユーザーにアプローチしつつ、従来ファンも納得できる「スポーツスターらしいデザイン」。加えて、100万円台という求めやすい価格。
そう考えると、野田社長が「売れますよ!」と自信を見せた理由……それは、ナイトスターがターゲットとなるユーザーはかなり幅広いということを示しているのかもしれない。
ハーレーダビッドソン ナイトスター主要諸元
[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクルV型2気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク:97mm×66mm 総排気量:975cc 最高出力:66kW<89ps>/7500rpm 最大トルク:95Nm<9.6kgm>/5750rpm 変速機:6段リターン
[寸法・重量]
全長:2250 全幅:── 全高:── ホイールベース:1545 シート高705(各mm) タイヤサイズ:F100/90-19 R150/80-B16 車両重量:221kg 燃料タンク容量:11.7L
[車体色]
ビビッドブラック、ガンシップグレー、レッドラインレッド
[価格]
188万8700円(ビビッドブラック)
191万9500円(ガンシップグレー、レッドラインレッド)
レポート●上野茂岐 写真●モーサイ編集部