雑ネタ

ついに伝説の並列6気筒マシン ホンダ・CBX1000の新型が登場!……したらこんな感じ? 40年前の旧車がクールなカフェレーサーに大変身!!

ホンダ・CBX1000と言えば、二輪車では採用例が極めて少ない並列6気筒エンジンを搭載した、当時世界最速のパフォーマンスを有した伝説的なマシンですね。
しかし、同時期に発売されたCB750FおよびCB900Fが高い人気を集めたことや、車両価格が高額だったことなどから、わずか4年で生産が終了してしまった不運なマシンでもあります。
現在ではその希少性から車両価格が高騰しており、200万円台後半から500万円台のプライスが付くほど高い人気を集めているというから驚きです。
そんなホンダ・CBX1000の新型が発表されたらこんな形になるかも……? と考えてしまうほどクールにカスタマイズされたCBX1000がSNSで人気となっているのでご紹介しましょう。

登場から40年のCBXが大変身!

「1981 HONDA CBXです 今年で40歳です」

というツイートとともに愛車であるCBX1000の写真を公開したのは、バイク乗りのあずそんさん(@zson_botch)。

愛車の写真を公開した際のあずそんさんのツイート。

画像には、ノーマルの状態が想像できないほどの超絶カスタマイズが施されたCBXの姿が……! なにこの超イケてるマシン!!

CBX1000カフェレーサーのリアビュー。インライン6のエンジンとワンオフの6本出しマフラーの存在感が凄まじいですね。

Twitter上では「めちゃカッコイイ!!」や「す!(  ̄▽ ̄)スゲェェェ!!」、「ごついプロアームに6本だしマフラー、スポークホイールにスカスカパワーフィルター! ロマンを全部詰め込んだ車両ですね!」といった書き込みがあり、多くのいいねを集めていました。

ちなみにこちらが、カスタマイズしたCBXのエキゾーストノート。インライン6の咆吼には、思わず背筋がゾクゾクするような魅力があります(再生する際は音量に注意して下さい)。

インパクト重視でCBX1000を選択 

「世界の情勢や自身の体力など、ガソリンエンジンのバイクにいつまで乗れるかわからないからこそ、一生もののカスタムバイクがほしいと考えて決断しました。」(あずそんさん)

と、自身のCBX1000を製作するきっかけを語ってくれたあずそんさん。

カスタムを始める前のCBX1000。1981年式なので、ハイスピードツアラーへとモデルチェンジされた後の車両です。(画像提供:あずそんさん)


「日本のメーカーが世界と戦うために進化させて来たマルチシリンダーエンジンの恩恵を受けられる環境にあるのだから、それをベースに選ばなければもったいない」という考えから、カスタマイズの例が少なく、ノーマルでも十分なインパクトのあるホンダ・CBX1000をベースにすることを決断。

もともとマルチシリンダーのバイクをベースにカスタマイズすることは決めていたそうですが、世界中のカスタムバイクを調べて構想を練った結果「4気筒車では誰もが振り返るようなインパクトのマシンを作るのは至難の業」という結論に至ったことも、CBX1000をベースにすると決めた要因のひとつだったそうです。

CBX1000カフェレーサーのサイドビュー。ヨコから見るとスッキリとした印象すら覚えます。というか、上の写真と同一の車両とは到底思えないのですが……。

CBX1000カフェレーサーは車検対応

CBXカフェレーサーのフロントビュー。前から見るとエンジンの存在感がすごいことがよくわかります。

逆にリヤビューは、リヤタイヤの太さのおかげか、バランスよくまとまっているという印象。とはいえ、6本出しマフラーの存在感はやっぱりすごいのですが。

車両製作にあたり、あるカスタムビルダーさんの製作した車両(https://www.classifiedmoto.com/motorcycles/superstrada/)をイメージベースとしたというあずそんさん。
その理想を形にするためには、自身のイメージにピタリとはまるパーツをチョイスしなければいけませんし、構造変更や多くのワンオフ部品製作が必要でした。

ノーマルから大きく形状が変更となったリヤサスペンション周辺。ドゥカティ・1098S用のリヤサスが違和感なく取り付けられています。
「片持ちのスイングアームはエンジンの大きさに負けない迫力が欲しいため採用。ドゥカティの1099とストリートファイターはカラーリングが黒になるため、アルミ地ブラッシュ仕上げのドゥカティ1098Sのものを選択しました」(あずそんさん)

そこであずそんさんは、自身の理想とする車両がどのようなものかをイメージし、その形状に近いパーツたちを世界中からチョイス。ハンドルとシート以外はすべて自身で流用部品を決定し、それらをショップさんに依頼して組み込み形にしてもらうことにしたそうな。

「RC166の音に憧れたことにもありますが、イメージベースとした車両がショートサイレンサーのスタイルだったこともあり、CBXでレースをしているフランスのある方が作成したチタンのショート独立管を参考にワンオフにて製作していただきました」(あずそんさん)

フレーム加工が必須だったことから、製作はCBXに造詣の深いショップ、リモーションさん(https://www.remotion.jp)に依頼。
ミラーなどお目当ての部品が手に入らず苦労したこともあったようですが、約2年の歳月をかけ、1度見たら忘れられないほどのインパクトを持つCBXカフェレーサーが仕上がったのでした。

「ドゥカティのカフェレーサーを調べると、片持ちスイングアームでワイヤースポークホイールのものがありました。そこで、クラシック感を演出するためにフロント&リヤにkineo製のスポークホイール採用しました」(あずそんさん)

CBX1000はもっぱらツーリングに使用

完成したCBXカフェレーサーでツーリングに出かけることが楽しみというあずそんさん。
雨を呼ぶ体質なのかそういう呪い(?)をかけられているのか、出かけた先で雨に降られることが多いそうですが、それでも気にせずCBXとともに走り続けているそうです(ちなみCBX1000の取材後、我々編集部にも呪いが降りかかったのか、きっちり雨に降られたのはナイショの話)。

存在感抜群のCBX1000カフェレーサーとオーナーのあずそんさん。

ちなみに凄まじいインパクトの車両だからか、ツーリング途中はもちろんのこと、信号待ちで隣のクルマのドライバーさんから話しかけられたり、ちょっとした買い物にスーパーへ出かけた際に話しかけられたり、ともかく声をかけられることが劇的に増えたのだとか。
ううむ、筆者も街なかで見かけたら、3度見ぐらいして声をかけちゃうかもしれません。

「カッコいいというお声はとても嬉しいです。また、誰かのカスタムのきっかけになれたら光栄ですしワクワクもします。もっと沢山の魅力あるカスタムが増えて欲しいと願ってもいますので、一部の固定概念に囚われず、沢山の見聞と自分の世界を合わせた新しいカスタムを見ることができたらもっと嬉しいです」(あずそんさん)

バイクの楽しみかたは、自身の考え方や見方を少し変えただけで際限なく広がっていくものです。
あずそんさんのバイクをきっかけにバイクカスタマイズの輪が広がったら……もっと楽しい世界が待っているかもしれませんね。

あずそんさんは走行の際、バイザーを外したオフロードヘルメットとゴーグルを組み合わせて使用しています。なんでもこの組み合わせを表す「オフヘルバイザーレス」というスタイルが、現在流行の兆しを見せているのだとか。いやはや、少しアンテナを広げるだけでこんなにも興味深い流行があるとは驚きです。

Text●日暮大輔/photo●島田健次/画像提供●あずそんさん

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