■パトランプ(赤色回転灯)を点けたまま停車中のパトカー
パトランプを点けて止まったままのパトカー…目的はナニ?
道路を走っていると、パトロールをするわけでもなく、赤いパトランプを点灯して止まったままでいるパトカーを目にすることがあります。パトカーの姿を見ると、とくに違反をしていなくても一瞬、ヒヤッとするでしょう。しかし、そういったパトカーはどうも違反したクルマを追いかけるような素振りもないようです。
一体、パトカーはどういった目的で止まっているのでしょうか?
理由1 警戒や広報活動のため
交通事故が多発している交差点や危険な違反が多い路線などでは、パトランプを点けたままパトカーを止めて「ここに警察官がいますよ」とアピールすることがあります。こういった活動は、交通違反・交通事故を防ぐ目的でおこなわれるものです。
全国的に展開される交通安全運動の期間中や、管轄内で死亡事故が発生して非常事態宣言が発令されたときなら、ドライバーに注意を呼びかける広報の目的で「見せる活動」に徹しているのかもしれません。
なお、交通安全運動などの期間中は、日ごろパトカーに乗務している地域課のお巡りさんや交通課員だけでは人手が足りないので、刑事・生活安全・警備といった他部門に応援を要請することがあります。実は地域課・交通課ではない警察官は基本的に違反切符をもっていないので、目の前で違反をしても切符処理されません。ただし、違反切符をもっている地域課・交通課の応援を要請してくる可能性もあるので、油断は禁物です。
理由2 緊急配備のため
盗難・ひき逃げなどの事件で手配されているクルマや行方不明者が使っているなどの理由で手配されているクルマの通過が確認されると、緊急配備が発令されます。パトランプを点けたパトカーや覆面パトカーが管内の主要な路線や交差点を監視しますが、目的はあくまでも「手配車両の確保」なので、軽微な違反があっても追いかけてくることはほとんどないでしょう。
理由3 要人警護やイベントなどのため
皇族や閣僚などの要人が移動する際は、移動経路となる路線や交差点の周辺で交通規制が敷かれることがあります。目的はもちろん警護対象者の安全確保なので、基本的に軽微な交通違反には対応せず、持ち場について監視するだけです。
また、お祭りやパレード、マラソンや駅伝の大会などのイベントが開催されるときも同じで、規制の重要なポイントとなる交差点などでは「このあたりから規制が始まりますよ」と知らせる意味で、パトランプを点けたままパトカーを止めていることがあります。
目の前で悪質な違反や交通事故が起きたときはどうなる?
街頭でパトランプを点けたまま止まっているパトカーは、交通取り締まりではない別の目的をもっています。基本的に、目的外の業務には対応しません。
では、目の前で悪質な違反行為を発見したり、付近で交通事故が起きたりしたときはどういった対応を取るのでしょうか?
たとえば、フラフラと蛇行しているなど外見から飲酒や薬物の影響がある、明らかに周囲のクルマに対して攻撃的なあおり運転をしているなど、重大な危険をまねく違反行為があれば、持ち場を離れてでも追跡し、停止を求めてきます。
交通事故の場合も同様です。人命にかかわる緊急性が高い事態なので、持ち場や目的にとらわれず対応するでしょう。
もし重大な目的のために持ち場を動けない場合でも、すぐに応援を要請するので「見て見ぬふり」ということはありません。
油断は禁物!パトカーの目的を判断するのはほぼ不可能
交通安全を広報するためだけに徹していたり、重要な手配車両を探していたり、あるいは別の重大な目的をもっていたりする場合、パトカーは軽微な違反をみつけても追跡してこない可能性が高いでしょう。マイクを使って注意されるかもしれませんが、そのときはただちに注意された点を正せば、切符処理は免れられるかもしれません。
ただし、一見しただけではパトカーがどんな目的をもって止まっているのかを判断するのはほぼ不可能です。甘くみていると、パトカーが猛追してきて切符処理されてしまう危険があります。
そもそもパトカーがいる・いないに関わらず法令を守って安全運転に徹するのがベストですが、せめてパトランプを点けたまま止まっているパトカーが監視している場所では、違反をしないようにしてください。
レポート●鷹橋公宣 写真●モーサイ編集部
◯鷹橋公宣(たかはし きみのり)
元警察官・刑事のwebライター。
現職時代は知能犯刑事として勤務。退職後は法律事務所のコンテンツ執筆のほか、「note」では元刑事の経験を活かした役立つ情報などを発信している。






























