「白粉吹くエンジンを美しい銀色に!」潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━5【プロカメラマンの作業記録】

作業前のエンジン左下側。チェンジペダルの赤サビやドライブ部の腐食具合、もしかして猫のマーキング(オシッコ)による腐食も疑われるサビ方かも。
当初、全体に手を付ける気がどうにも湧かず、カムカバーだけ外してみました。
あまりにも化石っぽいので、尖った工具で引っ掻いてみたら、こんな剥がれ方。
ものは試しに240番くらいのペーパーで“剥がし磨き”に取りかかりました。
フィンの間や細部が甘い段階。頑張ってバフ仕上げにしても雨後の処置に気を遣うし、やっぱり塗っちゃおうかなあ?などと思案しながらも、ひたすら磨きます。
作業中のカムカバーをシリンダーヘッドに載せて、全体を見てみます。これはもういったん、全体を塗装してしまおうと決心した時期。
外せるものは外したのに、取れないドライブスプロケ。右手でカメラを構えたらバーナーを少し近づけ過ぎました。でもスプロケは、外せました。
加熱したものの、オイルシールは無事のようです。この付近はパーツクリーナーであるていど汚れを落とした後も、アセトンでブラシ洗いした部分。
塗装の浮いた部分は剥がれやすいのに、浮いてないところは頑固で難儀します。コンプレッサーのエア容量が現状の3~4倍だったらブラストをじゃんじゃん……?
光らせた部分だけ塗装後に本気のポリッシュしてみるかな?とテスト。
ヘッドの白サビは深刻だが、カリカリやってみるとあるていどは落ちそう。できるだけ手作業で落としてから塗装にかかりたい。
シリンダー背面のケース上面はどこか外国の廃墟のようでありました。ブラシでゴシゴシ。
生産ラインでせっかく貼ってくれたオイル量のデカールも、これでは貼り替えるしかない。覚えてるから、まあいいか。
クラッチカバーの上面も、この有様。浮いた部分はポロポロ。
エキゾーストガスケットは新品にするとして、スタッドは新品をとったものの意外にネジが無事なので、タップで軽く修正。ダブルナットをかけて一度緩め、ヘッドから外せるかを確認しておきました。
ヘッド左側の調整部分。外したプレート、元はどんな表面処理だったかわかりません。
通称“スコッチ”を折り畳んでフィンの間に押し込み、ひたすらゴシゴシ。シリンダーはまだよくて、ヘッドのフィンの奥まで入れるのにはドライバーや割り箸などを使い、あの手この手でサビ落とし。ひどく時間がかかりました。よく考えたら以前の4気筒ヘッドほど複雑なパーツじゃないし、ブラストすればよかったと後悔。
とにもかくにも全体におおよそ足付けはできました。塗っちゃいましょう。
入手しやすい耐熱塗料。通常のシルバーとする。
横のカバーやシリンダーより上は、その気になれば塗り直しは出来る。クランクケースをやっつけるのが優先課題として塗ったところ。
よく見るとお分かりになるでしょう。勢い余ってバーナーを近づけ過ぎています。塗膜が膨れてしまったため、この後やり直しました。
塗装後数日放って置いたらホコリがついてしまったのですが、これでも随分見れるようになったと思われます。
クラッチ側カバーをダメ押し塗装したものの、加熱ミスでシワがっ! ガッカリした瞬間です。
この付近はキック始動で足が擦れそうだし厚塗り。やり直したエンジン右側カバー。
ハンドルホルダーを分離して単体にしたアッパーブラケット。いい~感じでサビてますな。
一応平面なハズの場所なので、ポリッシャーを使えばよかったと後で後悔。
懲りずに手作業で塗装をほとんど落としたところ。
頑張った甲斐あって、まあまあきれいにゴールドが塗れました。
ロワーブラケットはたっぷり塗ったあと、こうして単管パイプにステムを突っ込み、ときどき回転させてタレの発生を防止。
入り組んだ形状をした純正ヘッドライトステーは、サビ落としと足付けに苦心。
ここの塗装に取りかかった日は雨だったため、自室にて段ボール使用でプシュー! 塗料の臭いが部屋から漏れ、家族からの猛烈なバッシングで“大炎上”。
天候が回復すれば、少し暑いものの湿度は低く、状況は良い時期。
ヘッドライトステー、上下ブラケットの乾燥後に付帯部品を取り付け。
ベアリングレースにボール痕がなかったので、フレーム塗装時に付いた塗料をアセトンで拭き取りました。
ベアリングを並べる前にグリスをたっぷり塗布し、慈しむようにアッパーにベアリングを並べたところ。ロワー側も丁寧に。
フロントフォークをブラケットに取り付けたあと、車体を浮かせたままボトムケースにアクスルを通し、スルスルと動くかを確認。フォークのインナーチューブの回転位置でフォーク作動の兼ね合いも見る。
クランクケースがきれいになったし、じっくり養生する間にヘッドのオーバーホールだ!
サビサビだった全体像から、ちょっとした中古エイプ並みくらいまでは復活した感じのエンジン。文中にはないですが、エキパイを留めるスタッドボルトもダイスを通し、ナットが気持ちよく回るよう整備しました。
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