トライアンフモーターサイクルズジャパンは、「トライアンフ茅ヶ崎」を2020年7月11日(土)にオープンした。
トライアンフ正規販売店契約を結び、「トライアンフ横浜新山下店」も展開している梅田モータースが運営を行う同店は、最新CI(コーポレートアイデンティティ)を採用した国内18店舗目となる正規販売店。
湘南エリアの「道の駅」を目指している同展の店舗内外装には、さりげないこだわりポイントがそこかしこに見受けられた。
そのこだわりの1部を紹介していこう。
最新CIカラーを採用しつつ、湘南エリアらしさの際立つ外観と内装
223平方メートルの敷地面積を誇る店舗は、最新CIカラーであるブラックを基調とした外観デザインを採用。入口や背面にイギリス国旗の「ユニオンフラッグ」をデザインしている。また南国風の雰囲気を演出するソテツを店舗入口付近に植樹するなど、湘南エリアらしいイメージの店舗外観となっている(ちなみにメダカも育成中とのこと。どこにいるか探してみよう)。
内装の各部にもこだわっている。天井高を高く、さらにガラスエリアを大きく取ることで開放感のあるゆったりとした店舗イメージを演出しているほか、柱部分には英国調度品をイメージした装飾をあしらっているという。
壁面や床面にも注目したい。浮作り(うづくり)と呼ばれる、表面の軟らかい部分を磨いて木目の凹凸を際立たせた木材を使用することで、より落ち着いた雰囲気の店舗イメージを演出している。
さらに、ユーザーが年数経過による変化を楽しめるよう、床材には部分的にオーク材を使用するというこだわりぶり。オーク材は木目が美しく、経年によって徐々に褐色を帯びていく木材。どのように変化していくのかを長い時間をかけて楽しみつつ、ゆっくりとウエアやバイクアクセサリーを選べる環境が整えられているのである。
映画『007 No Time To Die』の劇中使用車「スクランブラー1200XE」が見られる
また、現在同店には、2020年公開予定の映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』の撮影で実際に使用された「スクランブラー1200XE」が展示中。
先般発売されたジェームズ・ボンドモデル「スクランブラー1200ボンドエディション」はすでに完売しているという人気ぶりだが、劇中使用車で日本国内にあるのはもちろんこの1台のみ。
実際のスタントにも使用され、主演のダニエル・クレイグ氏も乗車したという車両だけに007ファンは必見だ。
特別カスタム車両「TRIUMPH × ZELE-PARIS × FUJITOYO スラクストンR“WANI”」も展示
また、オープン前日の7月10日に、トライアンフ茅ヶ崎店のオープンを記念した特別カスタム車両「TRIUMPH × ZELE-PARIS × FUJITOYO スラクストンR“WANI”」が公開された。
重要無形文化財総合指定保持者 能楽師 大倉流太鼓方であり、バイカーとしても著名な大倉正之助先生による着想によって製作された同車は、ワシントン条約に基づいて輸入された全長4m級の貴重なポロサスクロコダイル革を使用。クロコダイルを用いたオーダーメイド品を得意とするZELE-PARISと爬虫類皮革を専門に扱うタンナー、藤豊工業所の協力の元スラクストンRに張り込まれた特別な車両。
張り込みは世界トップクラスの技術力をもつ職人、茂木氏の手によって行われており、繊細かつ美しい仕上がりとなっている。
文化遺産にもなり得る車両を見られる機会はそうそうない。ぜひ現車を見るために同店に訪れてみてほしい。
未来の愛車をイメージしながらじっくり検討できる車両展示スペース
1階部分には新車、2階部分には極上のユーズドバイクがならんでいるが、「なるほど」と思ったのが1階の新車展示スペース。
三面がガラス張りのうえ天井が高いため開放感あるショールームは、各展示車両至近に取り付け可能なトライアンフ純正おオプションが並んでいるというレイアウト。気になった車両にどんなオプションが取り付けられるのかを実際に確認しながら、自身が愛車にするならばどのような使用にしたいのかを、その場でイメージしやすい環境が整えられているのがいい。

車両脇の壁面に取り付け可能なオプションアイテムが並ぶ。
さらに2階にある商談エリアは落ち着いた雰囲気のあるスペースとなっているので、自身のイメージをスタッフの方と詰めていくには最適。ゆっくりと仕様を決定することができるだろう。
トライアンフの伝統を感じるカフェを併設
店舗に隣接する建物の1階部分には、トライアンフ本社にあるカフェをイメージした「1902カフェ」がオープン。
商談中やツーリング途中にゆったりとくつろげるよう、専門的な教育を受けたスタッフが淹れる本格コーヒーが楽しめるほか、サンドイッチなどの軽食も食べることができる。
同店は圏央道(首都圏中央連絡自動車道)茅ヶ崎西インターチェンジ至近の国道1号線沿いにあるためアクセス性も良好。湘南方面のみならず箱根方面へ向かう際の休憩地点とするには最適なので、湘南エリアの「二輪の駅」として利用するのがベストだろう。
なお、本格オープンは2020年8月上旬とのこと。現在トライアンフ茅ヶ崎のSNSをフォローするとコーヒー一杯がサービス(トライアンフ茅ヶ崎店のブログ)となるキャンペーンを開催中とのことなので、休憩がてらぜひ寄ってみるといいだろう。
年間販売台数3000台を達成するための重要店舗
トライアンフは過去5年間で国内シェアが2倍に拡大、2020年度の販売台数も2062台と、2015年度販売台数の1.7倍にまで伸長している。
また、今後2年間で販売台数3000台を突破することを視野に入れており、ブランド力の強化を特に力を入れて推し進めている。最新CIを導入したトライアンフ茅ヶ崎店は、先にオープンした大阪、熊本、東京、東京ベイとともに、さらなる販売台数の拡充とブランド力強化を担う重要店舗に位置づけられる。
「プレミアム・ライフスタイル・モーターサイクル」というブランドポジショニングを確固たるものとするため、トライアンフ茅ヶ崎店がどのような展開を行うのか、今後も目が離せなさそうだ。
トライアンフ茅ヶ崎 (TRIUMPH CHIGASAKI)
〒253-0073 神奈川県茅ケ崎市中島255
TEL:0467-84-4500
http://www.triumph-chigasaki.jp/