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■タイトル写真:ローライダーのフロント周辺が、車庫に来た当初と比べるとかなり「普通」に戻りました♫
ローライダーのフォーク、実は日本のSHOWA製!
こんにちは、カメラマンの小見です。撮影仕事の空いた時間に、没頭して進めていたエイプ号ダートラ仕様とローライダーの再生ですが、今回はローライダーの再生作業、7回目をお送りします。
ローライダー君は、前回まででフロントホイールのお手入れまで進みました。今回は「リヤホイールに着手すべきか、はたまたフロント周りの作業を進めてオイル漏れのフォークの修理をすべきか?」と考えてみました。
リヤ周りをやるなら、クソ重いキャリパーにも手入れが必要だろうし、ホイールを外して車体が不安定になる時間が長くなりそうだなあと推測。フォーク作業でつまづいても同じく車体が不安定になる時間が長くなる可能性はあるものの、ともかくフォーク関係に必要なオイルシール等の部品を手配しておきました。
部品が到着するまでの合間に、白サビだらけになっていたフォークのボトムケースを研磨しつつ、作業のモチベーションを保ちます。その作業途中に、このフォークが日本のショーワ製と判明。脱着工具の寸法は「インチじゃなくてメトリックかも?」と推測でき、実際に最下部の締結ボルトの寸法は、6mmの六角のソケットとインパクトでいけました。




ボトムケースがストンと外れる! フロントフォークの分解

ボトムケースがそこそこ綺麗になった頃合いで、オイルシールやサークリップ、ボトムケース下側に付く小ネジの銅ワッシャ等のセットが到着。そこでフォークの取り外しと分解整備にかかりました。
フロント周辺が丸々外されてしまうので、またもやダブルジャッキをかけ、ハンドル周辺をタイダウンベルトで屋根から懸架して車体をしっかり安定させます。地震とかうっかりミスで体を引っ掛けたりして、車体がひっくり返った場合には立て直すのが相当大変ですから!
フォークを外すには、トップキャップを緩めておく事と、ロワーブラケットのカバーを外して上げておき、ブラケット前側の9/16インチのボルトを緩める必要がありました。先にボトムケース下のボルトをインパクトでギュン! と回して抜いてみたらあっさりとボトムケースが取れ、インナーチューブの方がブラケットに残ってしまいました。
国産車であれば、インナーロッドとダンパー部分がオイルシールに引っ掛かって大抵抜けないのですが、この時代のハーレーは下側の部品がボトムケース側にあっさり外れて落ちるようです。フォークオイルは、抜けても良いようにブルーシートと古新聞を大量に敷いておいたので、この状況でも慌てずに済みました。





嫌な予感のメッキカバー研磨&オイルシール類の交換
ロワーブラケットに付いていた「Low Rider」マークの入ったメッキカバーの傷みも以前から気になっていましたが、インナーチューブが左右外れたのを機に全体を見ると結構な傷み具合です。
クローム層が完全に浮いており、「磨いても下地まで薄くなっていてダメかもな~」となかばあきらめ気味に研磨してみると、思った通りにダメ(ガッカリ)。まあ、この対処は保留にしておきましょう。


そこで、インナーチューブを固定していた上下のブラケットの内側の錆を落として滑らかにして保護措置を講じておき、オイルシールの交換関連の作業にかかります。細かい部分をやりながら(撮影もしながら)だと、普通に整備をしているより格段に時間がかかります。結局フォーク関係を空き時間に修理するので、都合3日くらいかかったかもしれません。


ダストシールとオイルシールは、ドライバーでこじったりしても取れず、結局オイルシールリムーバーを買ってきて取り外しました。また、インナーチューブの摺動部分はそれほど傷んでいなかったものの、ブラケットで固定される周辺の錆(ピンホールレベル)を落としつつ組み立てがスムーズになるように、600番のペーパーで握り込んでクルクル回して人間旋盤状態?
そうして小一時間ほども頑張って磨き上げましたが、なんだか両手の関節がおかしくなりました。それと、オイルシールとボトムケース周辺の部品も、外周を磨いたり抵抗がなるべく減るように念力を込めつつ磨き上げてから組み直し、フォークオイルを注入。






オイルは、ハーレー純正ではなくヤマハのサスペンションオイルの10番を規定量入れてみました。その後、それをこぼさないよう注意しながら、ブラケットに刺したら、アッパー側からトップキャップを手締めで締め込んでおき、ロワー側を半分の力で締めて、またアッパー側で強く固定。そしてインナーチューブが完全に引き上げられたら、ロワーブラケットを本締めしてみました。こういうのを間違えるとブラケットが歪みそうですよね(心配)。
ちなみに、分解後のボトムケースとインナーチューブ内部やスプリングの洗浄や、組み立て時にオイルシールのリップへの微量の油分の塗布等は標準的な作業なので写真と説明は省きました。









ハーレーらしさを求めて、ボトムケースの仕上げ
前回、ホーンの交換の際に、オリジナルのローライダーらしさ的な事を書きましたが、私の記憶では、フロントとリヤの側面に付いているリフレクターもやはり忘れてはならない装備な気がします。そこで、通販であちこち探して、若干寸法は違うもののそれらしいリフレクターが見つかったので注文しておいたんです。




これもフォークの分解整備をしている頃に届いたので、嬉々として貼り付けてみました。ボトムケースの四角い座の部分から微妙にはみ出ますが、離れて見ればそう気にならない程度なので、ヨシとしましょう。こうなるとステー付きの純正フェンダーと錆でヘロヘロになっていた上記のメッキカバーを何とかしたいものだなぁと野望が生じます。
だって、せっかく「Low Rider」って明記されたデカールまで剥がれちゃったんですもん! そのあたりは、「いつか部品が見つかれば良いか~(遠い目)」と、少し途方に暮れたりもしますが、フロント周辺はこうして終わりが見えてきました。この後、キャリパーの手入れが終われば、実走体制になりそうです! (つづく)

文と写真●小見哲彦
小見哲彦(こみ・てつひこ)
無類のバイク好きカメラマン。
大手通信社や新聞社の報道ライダーを経験してバイク漬けになった後、写真総合会社にて修行、一流ファッションカメラマン、商品撮影エキスパートのアシスタントを経て独立。神奈川二科展、コダック・スタジオフォトコンテスト等に入選。大手企業の商品広告撮影をしつつも、国内/国外問わず大好きなバイクを撮るように。『モーターサイクリスト』誌ほか多数のバイク雑誌にて撮影。2021年からは、防衛関係の公的機関から、年間写真コンテストの審査員と広報担当人員への写真教育指導を依頼されている。





































