関東

果たして燃費は? スーパーカブ110に乗って、銚子まで200kmツーリング!

ホンダ・スーパーカブといえば、国内はもとより海外でも高い認知度を誇る、ジャパニーズスタンダードバイクとも言える名車ですね。
初代C100より連綿と受け継がれる車体構成や、モデルチェンジを経てもひと目で「カブ」だとわかるデザイン。そして驚異的な耐久性など、スーパーカブを表すアイコンは多くあります。そのなかでも現代のバイク乗りが特に気になるのが、並外れた燃費性能ではないでしょうか。

改めて驚く燃費性能

現行型のスーパーカブ50(2BH-AA09型)で105.0km/L、スーパーカブ110(2BJ-JA44型・2名乗車時)で62.0km/Lも走ってしまうんです(※ともに車速一定で走行した場合の燃料消費率。定地燃費値)。
さらに厳しいWMTCモード値(発進、加速、停止などを含んだ、国際基準となっている走行モード)でも、スーパーカブ50が69.4km/L、スーパーカブ110が67.0㎞/L(1名乗車時)という数値を叩き出しているのだから驚きです。

ちなみに北海道の最北端である宗谷岬から九州最南端の佐多岬まで、すべて一般道で走行した場合の距離は約2780㎞(津軽海峡のフェリー移動39.4kmを含む)。もしスーパーカブで本州を縦断した場合、50ccモデルで約39.5L、110ccモデルでも約41Lあれば走破できる、ということになります。
うーん、やっぱりすごいぞスーパーカブ。

実際に走ったらどうなのか? 検証してみた

ここで気になるのが、実際に走行してみたらどんな燃料消費率になるのか? ということ。というわけで今回は現行スーパーカブ110に乗り、筆者の自宅がある千葉県八千代市から千葉県最東端の銚子・犬吠埼灯台までの往復約200kmを走行。実際にどれくらいの燃費になるのかを計測してみることにしました。
スーパーカブの燃料タンク容量は4.3Lなので、仮に定地燃費値に近い数値が出た場合、満タンで266kmも走行可能。走行距離が200kmであれば、無給油で往復できることになります。

さっそく、山積している仕事をほったらかして検証開始。自宅近くのガソリンスタンドにて燃料を満タンにして、午前10時に燃費計測(という名目のショートツーリング)へ出発です!

燃料はもちろん口切りいっぱい。センタースタンドを立てて給油すればもっと入るが、今回はサイドスタンドの状態でめいいっぱい給油します。

ちなみに粗相をしてガソリンをこぼしてしまっても、スーパーカブ110の給油口周辺にはガソリンがこぼれても受け皿になるくぼみ(矢印の箇所)があるので安心。ここにドレンホースが接続しているので、ある程度ならこぼしても大丈夫なのです。

八千代市から犬吠埼灯台を目指すなら、国道16号線から国道464号線を経由し、利根川と並行して走る国道356号線に出たらあとはひたすら真っ直ぐ……。というルートになります。

スーパーカブを走らせるのに、このルートは最適と言ってもいいでしょう。
国道16号線、国道464号線は交通量も多く、沿線には商業施設が多くありますが、千葉ニュータウンを通り過ぎたあたりから、周囲は豊かな自然があふれるのどかな景色へと変わっていきます。

途中には「北総の小江戸」と呼ばれた佐原も通過しますし、道を逸れて少し走れば総延長835mの利根川河口堰を拝むことも可能。一見何もないように思えますが、意外と見どころの多いツーリングルートだったりするのです。

北総の小江戸と呼ばれた佐原にある道の駅「水の郷 さわら」。

2門の調整門と7門の制水門を備える利根川河口堰。完成したのは1971年で、河口から遡上してくる塩水を防ぐために設けられたそうです。堰には管理橋として利根川大橋が架かっており、千葉県と茨城県を結ぶ道路橋として活用されています。


そんななかを、スーパーカブ110でゆったりと走る……。最高出力8馬力を発生するエンジンは中低速域に重きを置かれた出力特性で、周囲の景色を楽しみながらゆったりと流すには十分な性能。車体のサイズも身長170cmの筆者にぴったりで、なんの不満もなく走行できるのです。

そしてなにより、走り続けていると「バイクはやっぱり楽しいなぁ」と心が穏やかになっていくのだから不思議。まるでネコをモフッているときのいやされ感のような、なんともリラックスした気持ちにさせてくれるのがたまりません。バイクに乗っていて、こんな気持ちになるのは初めてです。

当初は「退屈するかもしれないな」と思っていたのですが、道程を半分も過ぎないうちから「これは1台欲しい!」と考えるほど、ゆったりとカブツーリングを楽しんでいました。

以前姉妹誌のモーターサイクリストでクロスカブ50の取材を行った際、同僚が「始終穏やかな心地でいられるという稀有な体験をした」とコメントしていたのですが、ようやくその気持ちが理解できました。

さすがは1億台以上も作られたマシン。世界中にファンを持つのもうなずける魅力と懐の深さを感じたのでした。

せっかくなので銚子を散策

まったりとしたペースで目的地の犬吠埼灯台に到着したのが午後3時。この日はちょうどゴールデンウィークで、観光客の皆さんでごった返していたので早々に退散。周囲の散策を行うことにしました。

銚子電鉄の犬吠駅。スーパーカブとのマッチングは最適ですね。

銚子電鉄といえばやはりこれ。ぬれ煎餅!

お味のほうは……。あ、これはうまい。湿気ったおせんべいが好きな人なら絶対食べて欲しいですね。いやまぁ、湿気ったおせんべい好きがどれだけいるか知りませんが。

日本有数の水揚げ量を誇る銚子漁港至近にある「うおっせ」にもぜひ寄りたいですね。隣接する銚子ポートタワーもオススメです。

新鮮なお魚が結構な安価で売られています。普通のバイクだと宅急便で送るしか手がありませんが……。

カブならば、発泡スチロールを荷台に載せて、軽々持って帰れますね。

お土産を買っていたら小腹が空いたので、なんともいいにおいがしていたはんぺんフライを購入。はんぺんとはんぺんの間にハムとチーズがはさんであって、なかなかに至福の味がするのです。

ソースをかけて、いざ実食!!

あ、スゴいおいしい……! もうひとつ食べたいくらい。

揚げたてなのでサクサクだし、はさまれたチーズもトロォッとしていて非常にグッド! 今度行ったらまた食べよう。

驚異の実測燃費におったまげる

とまぁ、そんなこんなで存分にスーパーカブ110を満喫し、出発地点のガソリンスタンドへと戻ってきたのが午後7時ごろのこと。
帰路の途中で燃料計の針がエンプティを指し、ビビって給油したため無給油での往復とはなりませんでしたが、肝心の燃費はどうだったのか……?

今回の燃費テストで実走した走行距離は217.3km。そして、給油量は3.68L。つまり……今回の燃費はなんと59km/L! 想像の上を行く燃費性能です。

残念ながらWMTCモード値を下まわっていますが、渋滞にはまったり、ストップ&ゴーを繰り返すシチュエーションが含まれていても、1リットルあたり60km近く走ってしまうのです。「さすがはスーパーカブです」としか言いようがありません。

もちろん、燃費は走行するシチュエーションやスロットルの開け方、荷物の積載量などによって変化します。熟練のカブオーナーさんともなれば、適切なスロットルワークで70km/L近い燃費を出す人もいるのだとか。つまり、今回の計測値は特に優れた成績ではないようです。ううむ、スーパーカブのオーナーさん、恐るべし。こうなると、もう一度燃費走行テストを行ってみたくなります。

しかし今回のツーリングで、燃費性能だけでなく、「カブってこんなに楽しいんだ!」という発見があったことも大きな収穫。足バイクとして、スーパーカブ110の購入を真剣に考えてしまいそうです。皆さんもこれからのツーリングシーズンのお供に、スーパーカブを1台いかがでしょうか?

こんな夕日をゆっくり見ようと思えるのも、スーパーカブならでは、と言えるでしょう。
皆さん、よいカブライフを!!

report&photo●日暮大輔

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