ツーリング

「北海道ふっこう割」で ブラッと旅するひがし北海道-2

釧路の絶景を堪能する!

世界三大夕日はサンセットクルーズで

釧路湿原の観光を昼過ぎまでに終わらせたら、再び釧路市街に戻ってみましょう。ひがし北海道の観光は自然景観がメインですが、市街で楽しめるとっておきの観光が2年ほど前からスタートしているからです。それが夕日観光です!

今回初めて知ったのですが、釧路は「世界三大夕日」のひとつだとか。インドネシアのバリ島、フィリピンのマニラ、そして日本からは釧路が選ばれていますが、これは戦後復興を経て外国船が入港するようになり、世界を股にかける船乗りたちが、そう呼ぶようになったためといいます。それが1965年頃のことで、以来、釧路の夕日は、釧路十景のひとつに選ばれたり、釧路青年会議所が「くしろ夕日プロジェクト」を立ち上げるなど熱心に取り組んでいます。ただ、そうは言っても夕日はどこでも見られるものですから、なかなか観光コンテンツとしては動機になりにくいというのが旅人の本音かもしれません……。

そこで注目したいのが2016年からスタートした、観光クルーズ船・シークレインでのサンセットクルーズです。これは日没の1時間前に釧路川の河口を出発、釧路の町と夕日を海上から楽しむというもので、とても珍しい水上アクティビティです。

集合場所は釧路の観光名所、フィッシャーマンズワーフMOOのほぼ対岸のベイラウンジ。当日は快晴だったため、太陽を反射する釧路川の輝きと個性的な建物郡の眺めがとても美しく、集合場所自体がシャッターポイントです!

●シークレインの乗船場所はフィッシャーマンズワーフMOOの対岸。色彩豊かで開放感を感じる抜群の景色が楽しめます

出港時刻は日没の1時間前となっており、季節によって異なります。10月の今回は15時40分頃に出航となりますが、それまで少し時間が空いたので、集合場所の2Fにある「釧路倶楽部」で少し休憩。窓側席からは前述した景色を一望できるので、ぜひ一度、夜景を楽しみながらディナーを楽しみたいカフェレストランでした。

●釧路川河口付近の左岸にあるカフェレストラン「釧路倶楽部」。上流側には観光名所「幣舞(ぬさまい)橋」が、正面にはフィッシャーマンズワーフMOOを眺めることができます

●夕日観光船のシークレインです。予約した後、出航15分前までに集合。ナイトクルーズも人気

港町としての釧路を感激の距離感で見学できる!

ではシークレインに乗ってみましょう。まずは少しだけ上流に行き、幣舞(ぬさまい)橋を水上から間近で見学します。「ぬさまい」とは。アイヌ語の神を祭り立てる所=「ヌサ・オ・マイ」に由来するようです。札幌の豊平橋、旭川の旭橋と並ぶ北海道の三大名橋と呼ばれ、欄干に「四季の像」と呼ばれる4つのブロンズ像が飾られているのが特徴です。欄干にブロンズ像を飾った橋としては国内では最初とのこと。このブロンズ像の背景に夕日が沈むことから、北海道では一番ロマンチックな橋とも言われています。

●夜の幣舞橋。水銀灯のオレンジの灯りでライトアップされ、日中とはまったく異なる趣が感じられます

釧路川を河口へ進むと、両岸には数多くの漁船が接岸していました。秋のこの時期は、さんま、いわし、いか、ししゃもなどの漁が盛んですが、釧路は北海道一の水揚げ量を誇るだけあって漁船が並ぶ様も圧巻。これも観光ではそうそう見られる光景ではありません!
シークレインの乗務員によると、この時期に岸壁から竿を投げるとサバがたくさん釣れるとのこと。
河口を出ると、ひがし北海道の海運の拠点だけあって、今度は数多くの貨物船が並んでいます。これだけ多くの船舶を間近で眺められるのもクルージングならでは。そう、クルージングの最終目的は夕日ですが、その前後の景色もまた必見。退屈どころか見どころ満載というわけです。

●船内はアルコールとソフトドリンクが飲み放題! 船上で夕日を眺めながら飲むビールは最高!

釧路川河口を出たシークレインは、沖合に設置された防波堤の間を抜けてさらに進みます。釧路港は新釧路川の河口を挟んで東港と西港に分かれているので、新釧路川河口付近でいったん外海へ出ます。当然、少し波が荒くなるのですが、この日はとても穏やかで横揺れも少なく絶好のクルージング日和。とはいえ、外海ではデッキに出ていた人もいったん客室へ戻って待機します。西港の堤防を抜けて港内に入ると、またデッキに出ることができるというわけです。

さて、そろそろ日没の時間……知らないうちに多くのカモメが船に集まってきました。乗船客全員にパンが配られ「カモメのモグモグタイム」の始まり。海上を舞うカモメの群れの向こうに夕日が見える……まさに絶景!

●海上に夕日が沈んでいきます。とてもロマンチックで心が洗われる思い。世界三大夕日に数えられるのも納得です

●配られたパンを海へ向かって投げると多くのカモメが集まってきます。これをカモメのモグモグタイムと呼ぶとか(笑)。なお乗船中はライフジャケットを着用します

最高の夕日の後は夜景に感激!

日没とともにカモメは去って行き、シークレインも港へ戻ります。船も町も、気付けばライトアップされており、行きとは異なる景色が広がり、しばしの間、海上からの夜景が楽しめます。

ところで、あまり知られていないのですが、釧路にはもうひとつの顔があります。それが石炭。釧路では、現在もまだ石炭が採掘されているのです。「釧路コールマイン」は、2001年に閉山した太平洋炭礦を縮小のうえ引き継ぎ、海外への技術教育なども行いながら採掘しています。現在も営業する数少ない日本の炭鉱の中でも、唯一の海底炭鉱とのことです。

夕日を海上から眺められるなんて、船乗りの人以外はめったに体験できないもの。これを世界三大夕日のひとつで気軽に体験できるのがサンセットクルーズですが、港町、炭鉱町としての釧路市もいっぺんに観光できてしまうのも大きな魅力でした。もちろん、晴れていないと夕日は見られないわけですが、ベストな時期は秋〜冬にかけて。霧が覆い夏場に比べ、空気が澄んで晴れの日が多いためです。乗船料金は大人5000円。少々高いと感じるかもしれませんが、この絶景が見られるのですから、一度は体験する価値あり! もし夕日が見られなかった場合も、次回は半額で乗船可能なチケットがもらえます。このアクティビティのためだけに釧路を訪ねてみるのもお薦めです。今回の旅で、多くの参加者が「サンセットクルーズが一番よかった!」と絶賛していたのですから。

●帰りは夜景を楽しみながら。写真左手がフィッシャーマンズワーフMOO、奥の橋は幣舞橋です

●夕日観光船シークレイン「サンセットクルーズ」

住所:北海道釧路市大町1-1-11 ベイサイドビル1F
TEL:0154-41-7511
出航時間:日没1時間前 所要時間:90分
乗船料金:大人(12歳以上)5000円、小人(3〜11歳)3000円、幼児無料
最小出航人数:2名
※予約は電話またはメール(sunset@icom946.com)にて、出航15分前までに集合
※18時30分(10〜3月)/19時30分(4〜9月)出航のナイトクルーズも実施中
http://www.icom946.com/crane

●釧路倶楽部

住所:北海道釧路市大町1-1-11 ベイサイドビル2F
TEL:0154-65-7594
営業時間:11:00〜22:00
http://www.icom946.com/crane

 

>>「北海道ふっこう割」で ブラッと旅するひがし北海道-1

 

 

【「北海道ふっこう割」とは?】

2018年9月6日に発生した平成30年北海道胆振東部地震による北海道の観光被害は356億円、宿泊予約のキャンセル数は114万9000人分に上るといいます(9月末時点)。このほとんどが、本当は通常どおり観光できるのに震災の影響が波及した、いわば風評被害。そう、北海道はほとんどのエリアでは普通に旅が楽しめます。この風評被害を払拭するための道や国の復興支援事業として、10月より「北海道ふっこう割」がスタートしています。当初は宿泊のみの割り引きでしたが、現在では交通手段も含む旅行商品にまで範囲が拡大され、最大で3万5000円オフに。例えば、4万円の旅行商品であれば50%オフの2万円で購入購入可能! 詳しくは特設サイトをご参照下さい。

北海道ふっこう割特設サイト

https://genki-hokkaido.com/

 

report●五十嵐重明 photo●岡田ナツ子/編集部

取材協力●北海道観光振興機構

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