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約1万円でドゥカティオーナーになる!……自分で作らなきゃだけど。「パニガーレV4Rレゴ」を製作してみた(作業は10時間かかったよ)

ドゥカティ×レゴの公式コラボアイテム

撮影が終わった後、モデルのたけいみさとが、モーサイ編集部でいつもどおり雑談していたときのことである……。

たけい(パラパラと雑誌をめくりながら)「ねぇねぇ、ドゥカティって格好いいけど、お高いんでしょ? おいくら万円くらいするの?」

──唐突にどうしたの? ドゥカティ欲しいの? 新車だと下が100万円ちょっとからで、一番高いのはスーパーレッジェーラV4っていうMotoGPマシンの公道版で世界限定500台の1195万円かな。

たけい「すごーいそれ、お家買えそう。給付金を何回もらっても足りないや(笑)。いや、最近赤いバイクが気になるんですよ」

──赤は「情熱」って言うしね、たけいちゃんにぴったりじゃない。じゃあパニガーレV4Rはどう? これも4気筒で998cc、221馬力でスタイルも格好いいよ。463万5000万円は割安感すらある。

たけい「情熱とは無縁ですけど、赤いし、カウルにウイングも付いてるし、パニガーレV4R確かに格好いい。でもお値段が……」

ドゥカティ・パニガーレV4R。エンジンは998ccV型4気筒で、最高出力は221馬力、乾燥重量172kg。お値段463万5000円(税込)。世界最高峰の市販車レース・スーパーバイク世界選手権の参戦用マシンでもある。

──欲しいなら編集部のパニガーレV4R、1台持ってく?

たけい「えっ!? 持ってくってモーサイ編集部ってそんなにお金持ちで太っ腹なんですか?」

──お金はわからないけど、炭水化物好きが多いから太っ腹なのは間違いないねぇ。おーい、ドゥカティひと箱持ってきて〜。

たけい「ひと箱? あれ? これって『LEGO® Technicシリーズ ドゥカティ パニガーレV4R』って書いてありますよ。プラレス3四郎じゃないんだから、これじゃ乗れないですよ〜」

──たけいちゃん、古いネタ知ってるねぇ(笑)。まあまあ、これも赤いドゥカティに違いはないからさ、アポロ以来のドゥカティの市販4気筒車の上級モデルだよ。場所も用意してあるんで、がんばって組んでみてよ。ドゥカティオーナーになれるからさ。

たけい「アポロならチョコのほうがいいけどな……。何かうまく使われてません?ワタシ」


部品点数646点、パニガーレV4R レゴを開封する

開封前に記念写真。サーキットのピットレーンにたたずむ、LEGO® ドゥカティ パニガーレ V4Rがパッケージデザイン。紙箱のサイズはB4用紙くらい。

部品総数646点。
似た形のパーツがまとまってひとつのビニールに包まれている。マッチ棒の長さ半分くらいといった細かいパーツも多いので、開封前に部屋や机の掃除をして、紛失に備えたほうがよさそうだ。

組み立てマニュアルはフルカラー、119ページからなる立派で判型も大きく見やすいもの。文字の説明は極力省かれ、イラストが主体で、まさにグローバルスタンダードで誰にでもわかりやすい。
なお、組み立てに際して接着剤やニッパーの類はいらない。必要なのはLEGO®によると「情熱と想像力、探究心と好奇心だけ」とのことだ。

「迷わなくて、とても助かる」とたけいみさとが絶賛したのは、マニュアルに記されたパーツそのものと同じ大きさ(1:1スケール)で描かれたイラスト。
必要なものが格段に見つけやすくなっている。

フレーム&ギヤボックスまわりから組み立てスタート

……というわけで、マニュアルに従い、記念すべきLEGO®組み立て初め。「LEGO®ってレゴブロックしか知らなかったから、こういうのもあるんですねっ! でもこれ、一体どこになるんでしょう……」(たけい)

黙々とマニュアルに従い部品を組み合わせるの図。「コツコツ作業するの好きなんです。100円ショップで売っている『スクラッチアート』とか好きで、よく削ってますよ」(たけい)

序盤に出てくるギヤの可動部の組み立て(ちなみにギヤは1速、ニュートラル、2速に入れられる構造になっている!)。実車に例えればシフトフォークとドラムあたりか。マニュアルに従えば組み立てはさほど難しくないとのこと……。

この製品の特徴であるギヤボックスの組み立て中。「なんとなくバイクの構造も勉強できていいですね、これ」(たけい)。
と、優等生コメントが素晴らしいが、「そういえば、これってドゥカティのなんていうバイクなんですか?」組み立てながらポツリと言っていたのは内緒の話。

ピストンとクランク。実車は70度の位相の不等間隔爆発だが、LEGO®では180度になっている。まあ、このへんはご愛嬌。

コチラは本物のパニガーレV4Rのコンロッド&ピストン。コンロッドはドイツ・パンクル社のチタン製。
コチラは本物のパニガーレV4Rのクランクシャフト(ちなみに逆回転クランク)。70度位相で、点火ポイントは0度、90度、290度、380度の不等間隔爆発。

ピストンを組み付け、シリンダーに差し込み、それをギヤボックスに合わせる。機械好きにはシビれる工程だ。気分はボローニャ工場の製造ライン担当者である。

晩ゴハンはサイゼリヤでボロネーゼのパスタを食べて、ドゥカティのように赤いワインを飲みたくなってくる。

ピストン固着(?)によるエンジントラブルに泣く

なんとなく形になってきたV4R。しかしここで問題発生。マニュアルにはQRコードがあり、これをスマートフォンで読み込むと、ギヤボックスの動画が再生されるのだが(ここまでの動作確認の意味)、組み立てた物は動画のとおりには動かない……。
どうやら途中で何かを間違えたみたい。

ガーン!!
やり直しー??
組み立て開始から、すでに4時間ほど経過。もちろん接着剤などを使っていないのでいくらでも前の行程に戻ることは可能だが、パニガーレV4Rのクランク同様、逆回転である。

コチラは本物のパニガーレV4RのV4エンジン。

マニュアルを念入りに確認し、シリンダー部分の組み間違いに気が付き、正しく直すのに約1時間のタイムロス。パチン、パチン……と部品を組み込む音が東京都中央区に鳴り響く。

次ページ:エンジントラブルを乗り越え、サスペンションやカウルの組み立てへ

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