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A.S.H.クオリティの真髄⑥ オーナーだから分かる!? 一般道でのフィーリングが向上!

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オイル交換直後というのは、どんなグレードのオイルでも一時的にノイズや振動が減り、ギヤの入りもよくなるもの。では、新品のオイル同士だとしても、オイルのグレードによる違いは感じられるのか。それを検証してみるのが今回のテストである。

テスト車両はヤマハ トリッカー(2008年式、走行距離1万8000km強)。搭載されるのは空冷単気筒エンジンなので、多気筒エンジンよりも振動やノイズを感じ取りやすいはずだ。なお、テスト当日の最高気温は30度を超えており、大排気量車ほどではないにしろ熱ダレも気になる。

2008年式ヤマハ トリッカー。エンジンは249cc空冷単気筒OHCだ

一般的なオイルとアッシュオイルの違いをテスト

まず、なじみのバイクショップで同車の指定粘度である10W-40の部分合成油に交換した。交換後はエンジンが軽く回るようになり、ギヤの入りがよくなったことを体感。その前の交換時からの走行距離は2000kmほどだが、1年以上経過しているのでオイルはそれなりに劣化していたのだろう。なお、エンジンノイズも減ったように感じるが、高回転まで回したときの振動はあまり変わった気がしない。つまり、これがこのエンジンの特性なのだと思う。

インプレッションを取り燃費も計測したので、今回のテストオイルであるアッシュオイルの部分エステル化学合成オイル、「 MOTO-SPEC PSE 10W-40」に交換。粘度は交換前のオイルと同じメーカー推奨粘度(10W-40)だから、オイルの硬さによるフィーリングの違いはないと思われる。ちなみに、ショップでのオイル交換後の走行距離は僅か100kmほど……もったいないがテストなのでご容赦を。

走行距離100kmなので当然ながら汚れている様子は見られず
オイルフィルターも同時に交換。こちらは未交換だったのでそれなりに汚れていた
今回はベスラのオイルフィルターに交換
パッキンももちろん交換!

スペック表によると、トリッカーのエンジンオイル量は全量で1.4リットル。オイルのみの場合は1.2リットル、フィルターまで交換したときは1.3リットルが規定量となる。

アッシュオイルのMOTO-SPECは1リットル缶なのでまずは1本!
計量カップを使って300cc追加

オイルを入れた後はエンジンを掛けて2〜3分ほどアイドリングさせ、止めてしばらくしてから点検窓でオイル量を確認。その際、車体を垂直にするのを忘れずに。

アッパーレベルとロアレベルの間にあればオーケー

走り出して驚いた、2つの変化

さて、高性能オイルだとどう変わるかだが……走り始めてすぐは特に変化を感じない。当然といえば当然だが、特に加速がよくなったとか、ピックアップが劇的に鋭くなったなどということはなし。しかし様々なシチュエーションを走ると、明らかに「違う」と言えるシーンが2つほどあった。

1つは、3速・40km/hほどで走行しているときにロードノイズが耳に付くようになったこと。今まではエンジン音(ノイズ)にかき消されて聞こえなかったが、交換後は聞き取れるようになった。新しいアスファルト路面から古い路面に変わったのも音で分かるほど。

トリッカーはブロックパターンのタイヤを履くのでロードノイズはより気になるのかも

もう1つは、60km/h走行時のギヤ選びに悩まなくなったこと。タコメーターがないのでギヤ比とタイヤ外径から60km/h時のエンジン回転数を計算すると、4速は5000回転、5速では4000回転ほどのはずだが、4速・5000回転での振動は決して気持ちのいいものではなかった。かといって5速・4000回転だと速度が落ちるとダウンシフトが必要になるので、どちらのギヤを使うか悩むのだ。

ところが、アッシュオイルに交換後は4速でも振動が気にならなくなった。振動の大きさは変わらないが、体に伝わる振動の角が丸くなったというか、マイルドになったように感じる。そのため、4速・60km/hで走り続けても気にならず、街乗りで多用する40〜60km/hでのギヤチェンジの回数が減った。今使っているのが4速か、それとも5速かが分かりにくくなったとも言えるが(笑)、これはいずれ慣れるだろう。

一方、5速・60km/hから速度が落ち、ダウンシフトせずに再加速するときのエンジンの回転上昇が軽くなったようにも感じる。パワーバンドから外れても粘ってくれる、とでも言えばいいだろうか。判断ミスで高いギヤを使ってしまっても慌ててダウンシフトしなくていいのはありがたい。また、ギヤの入りやすさは変わらないものの、その感触が「ゴンッ」というものから「スコッ」という感じに変わった。なお、熱ダレは気温30度前後の街乗りでは感じることはなかった。

燃費の差は……

全く同じルートを走って燃費も計測したが、こちらは同数値で35.3km/L。走行したのは流れのいい60kmほどの郊外路で、信号待ちなどで停止した以外は止まることなく一気に走った。距離が短いので誤差は小さくないだろうが、給油量はどちらも1.7リットルだった。

走行時間は、ショップで交換したオイルが1時間48分、アッシュオイルが1時間47分とほぼ同じため、走行スピードに大きな差はないはず。気温は、前者が28度前後、後者が30度前後とアッシュオイルの方がやや高かった。

タンクの給油口だけを見て入れたにもかかわらず全く同数値となった

なお、アッシュオイルに交換した後の方がやや高回転を多用している。これは先に書いたとおり振動がマイルドになったことによるもので、50〜60km/hほどで走行したときに4速を使う頻度が上がっている。高回転を使うということは燃費に不利なはずだが、悪化しなかったのは意外だった。

フィーリング向上だけでも十分以上の価値あり!

今回のテストでは、激変とは言えないものの、高性能なアッシュオイルを使うことで振動やノイズなどフィーリングが変わることをしっかりと体感できた。しかもアッシュオイルPSEは増粘剤を使用しないノンポリマーオイルながら、鉱物油とエステル化学合成油をミックスさせることで価格を抑えている。ショップで交換したオイルとの価格差は1000円ほどだが、この気持ちよさが長持ちしてくれるのならプラスαのコストは惜しくない。

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TEL:075-644-4176(ジェイシーディジャパン)
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