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国内最大級のクラシックモーターサイクルイベント【ザ・クラシックMOTOフェスタ2023 in長野】レポート「本田宗一郎の世界展」も開催された!

2023年5月3日〜4日、新緑も眩しい晴天のなか、全国のクラシックモーターサイクルファンが長野県長野市・エムウェーブ(長野市オリンピック記念アリーナ)で開催の「ザ・クラシックMOTOフェスタ2023 in長野」に集った。

このイベントは四輪のノスタルジックカーイベント「Gulf ながのノスタルジックカーフェスティバル2023」と共催で、2023年で2回目。前年より参加者も増えているとのことで、盛況の様子を見せていた。
入場料は1500円(当日券のみ・小学生以下無料)とリーズナブル。二輪車の駐車料金は無料なのも嬉しいところだ(四輪は1000円)。

「本田宗一郎の世界展」には名車、レア車を実物展示

今回は「本田宗一郎の世界展」を開催。エントリーした参加者が持ち込んだホンダのエポックメイキングな名車、レア車が展示された。ほんの一部だが、それら車両を以下に紹介しよう。

1962年式ホンダ ジュノオM85

125ccのジュノオM80を排気量拡大し、170ccにしたモデル。
エントリーボードのコメントに「ホンダ社の存続を左右した車両」と記されていたが、水平対向エンジンにバダリーニ式油圧変速機(手動2段ミッション)を組み合わせた画期的なモデルだったものの、操作の難しさや車重の重さ、パワー不足、高価な販売価格などで商業的には失敗に終わった。
しかし、ジュノオで培われたホンダのプラスチック素材研究開発技術が以降のスーパーカブの外装パーツ生産に貢献し、後々のホンダを支える技術の発端となったと言われる。

1962年式ホンダ カブレーシングCR110

動弁系をギヤ駆動にして当時のGPマシンを彷彿させるエンジンを搭載したスポーツ車。展示車両は後期型、8段変速のレーサー版。パネルには数々のレースで活躍したレポートや、その過程で焼き付いたピストン、破損したクランクの実物も展示。数々のトラブルを乗り越え、車両をよみがえらせるまでのエピソードを物語っていた。

1964年式ホンダ CT200

今日、原付二種クラスで大人気となっているCT125・ハンターカブだが、その遠いご先祖様的存在と言える。排気量は86.7cc。輸出専用車だったため日本では販売されなかったが、海外の中古車両が逆輸入され国内で流通しているそうだ。メッキパーツが多く使用されているが、オーナーいわくこれは当時のオリジナルとのこと。

エアクリーナーボックスはフレーム上部に配置され、本格的にオフロード走行を想定したモデルだたことがわかる。
初期ハンターカブ系モデルの大きな特徴、ダブルスプロケット。状況に応じて走破性を高めるために大小2枚スプロケットを装備し、それを交換することで変速比を変えることができる。こうしたメカニズムをじっくり眺めるのも楽しい。

1987年式HRC RS125R

メッキタンク、磨き込まれたツインチューブフレームが目を引くトリコロールカラーの車両。市販レーサーのRS125Rはこの1987年型で大幅な刷新が行われ、従来までのスチール製フレームから、NSR500やRVFの技術を継承したアルミフレームとなった。エントリーボードには36年前にスポーツランドSUGOで走っていた車両という来歴が記されていた。

ホンダOB2名による工業デザインのトークショーも

ホンダOBの特別ゲスト、宮智英之助さんと川崎和寛さんのトークショーも開催。
宮智英之助さんは1960年に本田技研工業へ工業デザイナーとして入社。カブやダックス、N360などのデザインを手がける。同じく本田技研工業OBの川崎和寛氏と共にモニターを使い、当時の資料を交えつつ、今だから話せる当時の工業デザインの話を聞かせてくれた。

部品交換会やパレードランなど、見どころ、遊びどころもたくさん

会場であるエムウエーブの外周路を使ってクラシックモーターサイクルのパレードを実施。貴重な車両が実際に走り、エンジン音を響かせる様子を見ることができるのもこのイベントの大きな見所だ。

会場前スペースでは「ながのスワップミート2DAYS」も同時開催。思わぬ掘り出し物や探していたパーツを見つけた人も多かっただろう。

駐車場では旧車から現行車まで、国産車、輸入車問わず、多種多様な車種が集まっていた。クラシックモーターサイクルを一目見たいというライダーの気持ちに垣根はないようだ。

レポート&写真●モーサイ編集部・山口

CONTACT

ザ・クラシックMOTOフェスタ実行委員会

TEL:050-3321-5401

https://www.classic-moto.jp

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