トピックス

ニン、ニン、ニンで忍者の日。カワサキ ニンジャシリーズって?

ニンジャの始まり

毎年2月22日は忍者の日です。日本記念日協会が2015年に登録した日だそうで、2が3つ並び、「ニン、ニン、ニン」という語呂合わせからこの日になったそうです。
ちなみに2月2日(ニンニン)から2月22日までを忍者月間として、日本忍者協議会が各地の忍者に関するイベントをPRしています。
さて、バイクの世界で忍者といえば、もちろんカワサキのニンジャシリーズでしょう。
ニンジャ H2 SXやニンジャ ZX-10Rなど、現在ではカワサキスポーツモデルの車名になっていますが、元をたどると1983年登場(1984年モデル)のGPZ900Rの北米市場での販売名称として使われたのが始まりです。
細かいことをいってしまえば、GPZ900Rにおいて北米モデルだけがニンジャなのです。

GPZ900R (A1)1984年モデル。欧州仕様車 。
Ninja(A1) 北米仕様車。サイドカバーには「Ninja」の文字だけが入ります。上の欧州仕様と比べるとカウルのサイドリフレクター追加、ハンドル、ステップの取り付け位置変更、短いリヤフェンダーなどが北米仕様の特徴です。

当時、アメリカでは映画の影響で忍者ブームが起きていて、それを背景に北米での名称が決まったという話がありますが、この映画(ショー・コスギ主演 『燃えよNINJA』)は登場する忍者がヌンチャクを振り回していたりして、わりとトンデモ映画の部類というのが筆者の感想です。ともあれ、忍者ブームがこのときアメリカで起きていたのは確かでした。

Z1から続いた空冷エンジンを一新し、新設計の水冷エンジンをダイヤモンドフレームに搭載、さらに空力特性を詰め、第2世代のZ1として登場したGPZ900R(北米名Ninja)。最高速250km/hをオーバーするエンジンや車体はいかにして決定されたのかについては1984年に別冊モーターサイクリスト誌がカワサキ技術陣にインタビューを行なっています。今となってはとても貴重な記録となっているこの記事をモーサイでは再編集し掲載しています。

NINJAがどんどん増えていく

北米でのNinja(900)の人気の高まり、販売面での成功に気を良くしたカワサキは900R以降のモデルも北米においては「Ninja(NINJA)」の名で売り出します。

GPZ1000RX (1986年登場)の北米での名称は「NINJA1000R」900Rのエンジンを997ccまで排気量を上げ、前後16インホイールを履くモデルです。
1985年登場のGPZ600Rの北米名は「NINJA600R」。日本ではアルミ製クロスフレーム(600はスチールフレーム+クロス部はフレーム風パーツ)にし、排気量を日本の免許制度に合わせGPZ400Rとして販売されました。

ニンジャという名称が北米だけの限定的なものではなく、いまのように車名として組み込まれるようになったのは1993年登場(1994年モデル)のNinja ZX-9Rからです。Z1、GPZ900Rに続く、3代目の900として鳴り物入りで登場しました。
当時の日本では逆輸入という形でしか入手できませんでしたが、1993年の第30回東京モーターショーに展示され、登場時から大きな話題となりました。
ZX-9Rというカウルの車名ロゴをカタカナ読みし、タマ(ZXタマとかユメタマとも…)という人もいました。
以降、カワサキはニンジャという言葉を北米仕様以外の車名にも組み込み、世界的に使われることになっていきます。

ZXR750のエンジンをベースに排気量を拡大。スポーツライディングをねらったモデルでしたが、当時は車重の軽いライバル車に押され気味でした。1998年にフルモデルチェンジを行ない、この型の車重215kgに対し、一気に35㎏も軽くなり人気モデルへと生まれ変わります。
ZX-タマ? ユメタマ? どうでしょうそんなふうに見えますか? そういえば2月22日はにゃーにゃーにゃーで猫の日でもありますね。

隠密活動? アジアのレアなニンジャ

ニンジャRR インドネシアで販売されていた2ストロークエンジン搭載のニンジャです。水冷2スト単気筒ケースリードバルブの149ccエンジンを積んでいました。スチールフレームで最高出力は約29馬力です。
ニンジャSS。RRのノンカウルモデルです。カウルがなくなり、丸目ヘッドライトという出で立ちでいわゆるネイキッドモデルです。前後17インチのホイール、前後ディスクブレーキ、2ストロークのエンジンはRRと変わりません。

レポート●飯田康博 写真●カワサキ/八重洲出版

  1. CBR250RRに乗る女子高生ライダーが『CBR400R』に乗った感想「最高です。欲しくなりました」

  2. ベテランライダーが『CBR650R E-Clutch』に乗って感じた楽しさ

  3. 寒い時期はバイクに乗らない人へ!愛車を冬眠させるなら「4つの〇〇+α」をやっておけばずっと長持ち!

  4. 還暦からセカンドライフをスタートさせた『Rebel (レブル)1100 <DCT>』のオーナー

  5. 技術者たちが語る「Honda E-Clutch」。新しい技術に秘められた苦労と想いとは?

  6. CL500はストリートが楽しいバイク。ビギナーからベテランまでを満足させる万能マシンだ!

  7. 原付だから多くの人に愛された。『スーパーカブ50』の歴史を辿ってみる。

  8. CL250はセカンドバイクじゃない。この250ccは『メインの1台』になり得るバイクだ!

  9. Rebel 1100〈DCT〉は旧車を乗り継いできたベテランをも満足させてしまうバイクだった

  10. 定年後のバイクライフをクロスカブ110で楽しむベテランライダー

  11. CL250とCL500はどっちがいい? CL500で800km走ってわかったこと【ホンダの道は1日にしてならず/Honda CL500 試乗インプレ・レビュー 前編】

  12. 【王道】今の時代は『スーパーカブ 110』こそがシリーズのスタンダードにしてオールマイティー!

  13. 新車と中古車、買うならどっち? バイクを『新車で買うこと』の知られざるメリットとは?

  14. ビッグネイキッドCB1300SFを20代ライダーが初体験

  15. どっちが好き? 空冷シングル『GB350』と『GB350S』の走りはどう違う?

  16. “スーパーカブ”シリーズって何機種あるの? 乗り味も違ったりするの!?

  17. 40代/50代からの大型バイク『デビュー&リターン』の最適解。 趣味にも『足るを知る』大人におすすめしたいのは……

  18. ダックス125が『原付二種バイクのメリット』の塊! いちばん安い2500円のプランで試してみて欲しいこと【次はどれ乗る?レンタルバイク相性診断/Dax125(2022)】

  19. GB350すごすぎっ!? 9000台以上も売れてるって!?

  20. “HAWK 11(ホーク 11)と『芦ノ湖スカイライン』を駆け抜ける

おすすめ記事

【アッシュ“実走”モニターレポート】第1回 VSEをDUKE125/GSF1200に!「酷暑でも性能劣化なし!」 モンキーにスーパーカブ、ホンダ125cc 2020年モデルは黒白ツートーン押し! 知ってた? 28線ある首都高速道路、総延長は東京〜愛知間より長かった!!

カテゴリー記事一覧

  1. GB350C ホンダ 足つき ライディングポジション