朝まで続いた雨で路面コンディションはマディ
2022年10月8日〜10日にかけて、茨城県ひたちなか市の自動車安全運転センター 安全運転中央研修所で「第52回全国白バイ安全運転競技大会」が行なわれました。
この大会は1969年から開催されている各都道府県警察の白バイ隊員(加えて皇宮警察)による安全運転技術の向上や、交通機動隊員の団結を目的としたものです。大会に出るためには所属する隊のなかでまず候補に上がり、そして特別訓練を経たのちに代表に選抜され参加できるのですが、最大で2回までしか出場機会が与えられていないため、大会にかける意気込みや想いは選ばれた隊員それぞれが相当に強いものを持っています。
男性はバランス走行、トライアル走行、不整地走行、傾斜走行(スラローム)の4つの競技で、女性はバランス走行、傾斜走行の2つの競技で個人総合成績が決まります。このほか各種目別の個人成績、加えて都道府県別の団体での成績も競われます。
今回動画で紹介するのは大会3日めの不整地走行操縦競技です。
この日は朝まで降り続いた雨により、路面がかなり滑りやすい状態。車両は大会側が用意する保安部品を外したホンダ CRF250Lですが、タイヤは純正品、空気圧などは調整できない規定のため、かなり滑りやすい条件での走行でした。
競技は曇天のなかで行なわれ、スタートの早い組は路面が荒れていないかわりに、滑りやすい状態での走行を強いられ、遅い組は路面がいくぶん乾いてきていましたが、走路が荒れた状態での走行でした。
競技は前車との一定時間をおいての走行でタイムが計測されます。パイロンタッチは5秒加算、転倒は10秒加算など規則があり、走路逸脱などもコースを取り囲んだ審判員たちに厳しくチェックされます。
このための訓練をしているとはいえ、やはりその時間は舗装路の走行訓練に比べれば圧倒的に少なく、路面コンディションもあいまって技術に長けた白バイ隊員たちでもこの日の走行はかなり厳しいものとなりました。
不整地走行操縦競技の部 成績
順位 都道府県 氏名 得点
第1位 警視庁 片桐 涼太 1,000
第2位 茨城県 島村 達 985
第3位 岡山県 山本 頼人 972
リポート●飯田康博 撮影●吉田悠太 取材協力●警察庁