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レブル様、1100になってもちゃんとフレンドリーなままですか?
2021年春に登場して以降、好調な販売が続いているというレブル1100。
1000ccオーバーの大排気量でありながら、扱いやすく、価格もリーズナブルという点が支持されている理由ではないでしょうか。
「扱いやすい」というのはもともとレブルシリーズの特徴。シート高が低いこともあって、レブル250、レブル500は女性ライダー人気も高いモデルです。
では、実際、レブル250大好きな女性ライダーがレブル1100に乗ってみたら??モーターサイクリスト誌のツーリングレポートなどで活躍するモデルのたけいみさとさんに全方位チェックしてもらいました。
ちなみにたけいさん、ツーリング取材のときのお供は高確率でレブル250か500。「だって、すごく乗りやすいんですもん」という彼女はモーターサイクリスト編集部から「レブルたけい」と呼ばれているとか、いないとか──。
というわけで、足着き性、ライディングポジションは実際にレブル250、500とも比べてみましたよ!
レブル1100、500、250で足着きを比べてみると「250とほぼ変わらない!」
私の身長は153cmなんですが、レブル1100の足着きはレブル250、500とほとんど変わらずで、本当に1100ccのバイクなの!?ってビックリでした。
シート高はレブル250、500が690mm、レブル1100が700mmと10mm=1cmしか違わないので両足がかかとまで接地。「リッターバイク」なのにこの安心感はうれしすぎます!
ハンドルも遠過ぎて腕が突っ張っちゃう……なんてこともなく自然でした。
レブル1100の足着き
レブル250の足着き
レブル500の足着き
レブル1100のライディングポジション
レブル250のライディングポジション
レブル500のライディングポジション
実際にレブル1100に乗ってみた!
ちょっと離れると250や500のレブルに見えるのに、近づいて見るとタンクやエンジン周りに重厚感が全然違う!
排気量の数字からイメージするより「軽い!」。でも、スロットルを少し開ければグンッって体が引っ張られるような加速。「さすが1100だな」と(笑)。
だからといって怖さはなくて、とても扱いやすいのにもビックリ。
低い速度ではトルクがあるから乗りやすいし、視線を向けた方に車体を傾ければ自然と曲がっていく感覚。
レブル1100の試乗会でホンダの開発陣の方とお話しする機会があったのですが、開発陣の方が「ネイキッドの乗り味」って言っていたのを思い出して「うんうん」って一人で納得しちゃいました。
確かにすごく乗りやすいんです。高速道路では安定感があるし、80~90km/hで走っているときはエンジンのドコドコ感も気持ちよかったなぁ。
DCTは初体験だったんですが、今ではお気に入りです。
スポーツモードはエンジン特性も変速特性もちょっと過激に感じましたが、雨が降っていなくても、街なかでレインモードにすると穏やかで乗りやすかったです。シチュエーションや気分でモードを切り替えられるのも楽しいです。
レブル1100はエンジンのドコドコ感を感じながら、のんびり田舎道をどこまでも走って行きたくなるバイクですね。シートは座り心地もいいし、ポジションも辛くないから、長距離・長時間走りたくなります!
DCT初体験の印象は?
スクーターのATとは全然違う!
カチャカチャとギヤが変わっていくのはMT車と同じ感覚で、変速時に違和感もほぼないというか、私よりDCTさんのほうがギヤチェンジ絶対上手い(笑)
スクーターではエンジンブレーキがあまり効かないのが気になりますが、DCTのエンジンブレーキはMT車そのものという感じで楽しかったです。Uターンで不安になる半クラ操作から開放されるのもいいですよね。
変速操作をしないで済む分、景色やエンジンの鼓動感をより楽しめる感じもありました。
車重233kgのレブル1100 DCT、取り回しに不安は?
もちろん250(車重170kg)や500(車重190kg)よりは重く感じるので最初は慎重に。
でも足着きと同じで「1100ccのバイク」ってイメージからすると本当に軽い!
怖さもなくて、段々慣れました。
初DCTだったので「リヤブレーキだけで速度を調整してUターン」に慣れるのは少し時間がかかりましたけど、ちょっと方向転換したいときや後ろに下がりたいときはペタペタ足を着いたまま動けるので安心でした。
結論「小柄な人、女性で大排気量車に乗りたいなら絶対オススメ!」
個人的にはヘッドライトの外周が光るのがカッコいいですね〜。その次にお気に入りなのがメーターです。何が表示されているか、ちゃんと全部を理解できているかどうか自信ないですが(笑)、いろんな表示があってワクワクするのと、カラフルで可愛いなぁって。
足着きを始め「いいな」と思えるポイントはたくさんありますが、サイドスタンドがなんの問題もなく出せるの地味にうれしいです。クルーザータイプはスタンドが後方にあって足が届かないとか逆に前気味で届かないとかあるんですが……レブル1100はそんなことなくて、女性や小柄な人、あるいは大型免許を取得したばかりの人にとっても、本当に扱いやすいバイクだと思います。
しかも、そんなバイクがETCやグリップヒーター、クルーズコントロールまでついて120万円で買えるのって凄くないですか!?
あと、私は泊まりでツーリングすることも多いんで、たくさん荷物を積んで走るんですけど、一見荷物積みづらそうなレブル500でキャンプ道具を積んで行ったこともあるので、レブル1100でも問題なさそうな気がします。
ホンダ レブル1100 DCT主要諸元
[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクル並列2気筒OHC4バルブ ボア・ストローク:92.0mm×81.4mm 総排気量:1082cc 最高出力:64kW<87ps>/7000rpm 最大トルク:98Nm<10.0kgm>/4750rpm 変速機:電子式6段
[寸法・重量]
全長:2240 全幅:830 全高:1115 ホイールベース:1520 シート高700(各mm) タイヤサイズ:F130/70B18 R180/65B16 車両重量:233kg 燃料タンク容量:13L
[車体色]
ガンメタルブラックメタリック、ボルドーレッドメタリック
[価格]
121万円
ライダー●たけいみさと まとめ●上野茂岐 写真●柴田直行/岡 拓/ホンダ
*当記事は八重洲出版「モーターサイクリスト2021年5月号」の記事を再構成したものとなります。