試乗インプレッション

自分に合うADVを探せ! 抜群のツアラー性能を誇り、日本の道にもマッチするKTM「790アドベンチャー」

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現在、各メーカーがラインアップするほど人気の高い「アドベンチャー」(*)というジャンルだが、1000ccクラスのトップモデルに続き、「弟分」といえるミドルクラスのモデルを設定するのが定番となっている。

編集部註*荒れた路面への対応力を有し、長距離ツーリングも可能なマシンのジャンル。かつては「マルチパーパス」、「アルプスローダー」などとも呼ばれた。

だが、KTMは「アドベンチャー」というジャンル名が一般的になる前から、ミドルクラスのアドベンチャーモデルを作り続けていた。
2000年代前半に登場した、ダカールラリー用マシン直系ともいえる「620アドベンチャー」や「640アドベンチャー」などである。

2003年に登場した640アドベンチャー(エンジンはOHC水冷単気筒)。

水冷単気筒の「LC4エンジン」を搭載していた620アドベンチャー/640アドベンチャーに対し、KTM最新のミドルアドベンチャー・790アドベンチャーは水冷800cc並列2気筒の「LC8エンジン」を搭載。

エンジン型式こそかつてのミドルクラスアドベンチャーとは異なるが、ラリーをルーツとする「あらゆる道を長距離走り抜く!」というマインドは790アドベンチャーにも強く受け継がれている。

現在KTMは1290スーパーアドベンチャーシリーズ(V型2気筒)、790アドベンチャー(並列2気筒)、390アドベンチャー(単気筒)と「大・中・小」3機種のアドベンチャーをラインアップしているが、その中で790の立ち位置とは? 3車同時の試乗を踏まえ、790アドベンチャーならではの魅力を検証してみたい。


KTM 790アドベンチャーってどんなバイク?

KTM 790アドベンチャー。

KTM 790アドベンチャーは航続距離、快適性、適度なシート高、オフロードの走破性など、アドベンチャーに求められる様々な要件を高次元で実現したモデル。

95馬力を発揮する並列2気筒エンジンは、ネイキッドモデルの790デュークをベースとしたもので、鋼管デュアルバックボーン型のフレームに搭載される。

390、790、1290と排気量違いで3つのラインアップを持つKTMのアドベンチャーシリーズの中でも、790アドベンチャーは長い航続距離を見据え、快適性を重視するなど、ツアラー要素の強い構成となっている。

KTM 790アドベンチャーは「日本の道が最も合っている」

KTM 790アドベンチャーは21インチホイールをフロントに、18インチをリヤに装備するという本格派オフロードを前提としたパッケージングである。しかし、その印象でこのマシンに乗ると、イメージとのギャップに驚く。

サスペンションは適度に締め込まれており、オフロードモデルっぽい印象は影を潜めている。そのことによってか、21インチというよりも、19インチホイールを装着したかのようなフィーリング。

オフロード経験の少ないライダーからすれば、むしろ違和感のないキャラクターと言え、ワインディングでも自由度の高いハンドリングを披露する。

反面、オフロードシーンではもう少しストローク感が欲しいと感じてしまうのであるが、そのニーズにはRモデルが役割を担うということだろう。

とはいえ、比較的足着きの良いシート高がそもそも行くかどうか?という判断を迫られたときの大きな助けとなってくれるはずでもある。

スクリーンは小型ながら、取り付け位置が高いため防風効果は見た目以上。
5インチTFTディスプレイは、ABS設定やライドモードなど各種電子制御機構の設定も表示できる。
エンジン左右を覆うようにレイアウトされた燃料タンクは容量20L。低重心、低シート高にも大きく貢献している。
ホイール径は前21、後ろ18インチ。装着タイヤはエイボン トレイルライダー。

KTM 790アドベンチャーのキモは、大容量&低重心な「燃料タンク」

スポーツネイキッドである790デューク譲りの70度位相・270度クランクの並列ツインエンジンは、兄貴分のKTM・1290アドベンチャーに搭載されるVツインエンジン、LC8の小排気量版といったフィーリングで、瞬発力とパワフルさがちょうど良い。

車格以上の軽さを感じるのは燃料タンクを左右に振り分け低重心化した恩恵も大きいだろう。容量20Lを確保し、長距離の航続を可能とするなどアドベンチャーらしい頼もしさとスポーツ性を兼ね備えたキャラクターは我が国に最も適合したマシンとも言える。

左から790アドベンチャー、1290スーパーアドベンチャーS、390アドベンチャー。

次ページ:790アドベンチャーの足着きや諸元を、390アドベンチャーや1290スーパーアドベンチャーと比較

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