一般道の長距離走行で、47km/Lという好燃費を叩き出したスズキ・ジクサー250。
燃費も良くて走行性能もバッチリ。これ1台あれば何でもこなせそうな、マルチプル・クォーターマシンであることを改めて思い知らされたわけです。
しかしこうなると、「高速道路を走行した場合、どのくらいの燃費が出るのか」ということがどうしても気になっちゃう。
というわけで、さっそくジクサー250の高速走行燃費を計測してみたところ……。
やっぱりというかなんというか、ジクサー250は高速道路の走行でも良好な燃費を出してくれたのです。
150ccモデル比9割増しのエンジン出力のジクサー250
9000回転で26馬力を発揮する新開発の油冷エンジンを搭載するジクサー250。弟分であるジクサー150(14馬力/6000回転)と比べ190%も出力が向上。一般道の合流やワインディングでも余裕をもって走行できるのが強みと言えるでしょう。
エンジン出力の余裕は、高速道路走行でも実感が可能。高速走行のみならず、車両を追い越す際の加速の際にその恩恵を感じることができます。
その余裕が、燃費走行の際にどのように作用してくるのか……。さっそく高速道路に突撃して燃費を計測してみることにしましょう。
100km/h走行時でエンジン回転数は7000回転前後
今回は、ほかの走行車両の速度と合わせ、90〜100km/h巡航にて燃費を計測を行います。
高速道路に進入し、まずは巡航時のエンジン回転数をチェックしてみます。
ジクサー250の高速走行時のエンジン回転数は6速80km/h走行時で約6000回転、90km/h時で6500回転強。100km/h走行時で7000回転前後となっています。
ちなみに高速道路の120km/h制限区間でチェックしてみたところ、6速110km/h走行時で7500回転、120km/h走行時で約8000回転という結果でした。
ジクサー250は100km/hでの走行も苦にならない!!
ジクサー250で高速道路を100km/hにて走行して感じるのは、やはりエンジン出力の余裕です。
ジクサー150では100km/hで走行すると、エンジンに対する負荷が高いのではないかと不安になってしまうのですが、ジクサー250ではそんな不安は皆無。
120km/h区間で110km/h以上に速度を上げると振動が若干強めになるため、ジクサー250で高速巡航を行うならば、100km/h前後での巡航がベストと言えるかもしれません。
ちなみに燃費走行は、レッドゾーンが始まる回転数の半分程度で走行するといいのだとか。ジクサー250は1万回転からレッドゾーンですので、周囲の車両に迷惑をかけない範囲で燃費走行するならば、80km/h前後の速度をキープするようを心がけたほうがよさそうです。
状態の起きたライディングポジションも長距離走行するのに向いていて、肉厚のシートを採用していることもあって疲労は少なく済みそうです。ウインドスクリーンを装備して体に当たる風を低減すれば、さらに快適なライディングができるかもしれません。
100km/h前後の巡航でも燃費は約43km/L!!
では、高速走行の燃費はいったいいくつだったのでしょうか?
今回高速道路を走行した距離は353.2km。対して給油量は8.24リットル……。
つまり燃費は、42.9km/L!!
WMTCモード値の37.7km/Lを上まわる数値を、一般道(平均46km/L)に続いて出してくれたのです。
さすがに一般道の燃費には及びませんでしたが、250ccモデルで高速道路を走行すると、一般道の走行より燃費が落ちることがほとんどです。むしろわずかな下がり幅で収まったことに驚いてしまいます。
ううむ、さすがは万能マシン、ジクサー250といったところでしょうか。
「これ1台あればいい」と思わせてくれるジクサー250
一般道だけでなく、高速道路の燃費もWMTCモード値超えという結果を出してくれたジクサー250。
燃費だけではありません。エンジン出力と車体のバランスがよく、ユーザーフレンドリーなジクサー250は、以前紹介したADV150やジクサー150と同様に、「このバイクだけあればいいんじゃないか?」と思わせてくれる1台と言えます。
あえていうならば、前述のウインドスクリーンや積載スペース確保のためのリヤキャリヤがあればと思うのですが、このふたつを取り付けるだけでさらに万能度が向上するはず。
ジクサー250でどんな事ができるのかを考えながら、自分好みにカスタマイズするのも楽しいかもしれませんね。
text&photo:モーサイWEB編集部・日暮