試乗インプレッション

この巨体でリッター40km超えは反則でしょう!? キムコ・ダウンタウン125i ABSでガチ燃費調査してみた!!【モーサイ燃費調査室】

いやぁ、これだけ走れば十分合格点(?)でしょう。
キムコ・ダウンタウン125i ABSの燃費調査結果を確認して、思わずうなってしまった筆者。

それもそのはず。
「大柄ボディゆえに燃費は悪いだろう」という下馬評をひっくり返して、叩き出した燃費はなんと40.1km/L!!

ううむ、1リットルあたり30kmを軽く割り込むのではないのかと思っていたのですが、まさか40km/Lを超えてくるとは……。

いい意味で期待を裏切ってくれたダウンタウン125i ABS、これは隠れた名車の登場と言えるかもしれません。
それでは早速、インプレッションをお送りしましょう。

大柄ボディの125cc スクーター、キムコ・ダウンタウン125i ABS

ダウンタウン125i ABSは、台湾メーカーのキムコがリリースしている125ccのスクーターです。

キムコ・ダウンタウン125i ABS。車両価格は52万8000円(税込)。写真撮影:沖 勇吾

その魅力は、なんといってもビッグサイズのボディ。
上位モデルのダウンタウン350iと同じボディを採用しているため、車体サイズは全長2250mm×全幅780mm×全高1345mmと非常に大柄。

人気の125ccバイクであるホンダ・PCXのサイズが全長1925mm×全幅745mm×全高1105mmですので、ダウンタウン125i ABSはふた回りほど大きい印象でしょうか。

そのビッグボディに搭載されるのが、9000回転で14.3馬力を発揮する、排気量125ccの単気筒OHC4バルブエンジン。

装備重量が178kgあるボディに対してパワーが少々物足りない気がしてしまいますが、果たしてどのような実燃費なのでしょうか?

6000回転以上引っ張らないと加速してくれない!?

ドキドキしながら、いざ燃費調査の開始です。

筆者自宅最寄りのガソリンスタンドで満タンに給油。走行距離はそれほど伸びるまいと高をくくり、夕方に出発することにしたのだが……。

普段の燃費調査では、極力回転数を上げずスピードを上げて交通の流れに乗り、最高回転数の半分程度をキープする、という方法にて走行しています。

ですがダウンタウン125i ABSの場合、普段と同じようにスロットルを開けてもなかなか加速してくれません。

スロットル開度1/4程度で5000回転前後をキープすると、40km/hあたりから加速がにぶってしまい、場所によっては交通の流れに乗れないこともあるのです。

1度速度が乗ってしまえば問題ないのですが、シグナルスタートでは8000回転近くまで回したほうが気持ちよく走れます。

ううむ、さすがに大柄ボディなのがボディブローのように効いているのか……。燃費調査といえども、さすがに交通の流れを乱すのは好ましくありません。

そこで今回は、交通の流れに乗るため7000〜8000回転まで引っ張って加速した後、回転数を落として燃費走行する方法を取ることにしました。

ちなみにダウンタウン125i ABSは6000回転をキープして走行すると、概ね法定速度の60km/hにて走行できるようです(詳しいインプレッションはこちら)。やはり燃費を出すにはこの方法が最適かもしれません。

ダウンタウン125i ABSの長距離走行に適した仕上がりが好感触!

エンジン出力の物足りなさに目が行きがちですが、さらに燃費走行を進めていくと、ダウンタウン125i ABSならではの魅力が見えてきます。

まずはゆとりのあるライディングポジション。ステップ部は余裕があり、シートも前後方向に長いので自身のリラックスできるポジションでライディングすることができます。

ポジションはゆとりがありリラックスしたポジションが取れる。それでいて、シートに深く腰かけてもハンドルがちょうど良いところにくるバランスのよさがある。

また、ハンドルも比較的手前にあるため、シートストッパーに腰が当たるまで深く座っても、しっかりとステアリング操作が行えます。

車重のある分サスペンションがよく動いているのか、乗り心地も上々で、路面の凹凸などからの突き上げもあまり気になりません。

どちらかというと近所をちょい乗りするよりも長距離走行のほうがマッチするモデルであると感じました。
なるほど、北海道で売れ行きが好調というのもうなずける性能を秘めていると言えるでしょう。

ちなみに筆者はバイクに乗ると、結構早い段階でお尻が痛くなってしまうのですが、ダウンタウン125i ABSで300km以上連続走行してもほとんどお尻が痛くなりませんでした。
これは非常に好印象。これだけで「このバイクが1台あると色々便利そうだなぁ」と思ってしまいます。

ダウンタウン125i ABSの燃費に驚愕 リッター40km超えだってー!

そんなこんなで燃料メーターが点滅するまで走行を行うことにしたのですが……。
意外なことに、予想よりも燃料が減っていかないのです!

あまりにも燃料が減らないので、ちょっと遠出して鹿島スタジアムを眺めてみたり。それでもまだ燃料ゲージが減らない……!

ダウンタウン125i ABSの燃料タンク容量は12.5リットル。
平均燃費は30km/Lを下まわると予想していたので、満タンでも375km前後の走行距離になるのではないかと予想していたのですが……。

169km地点でひと目盛り、237km地点でふた目盛りといった具合に、予想に反して燃料ゲージはなかなか減っていきません。

169km地点でひと目盛りめが減少。
237km地点でふた目盛りめが減少。……全然減っていかないんですけど。

ようやく3目盛りめが消灯したのは344km地点でのこと。
いやはや、これは予想より良好な燃費が出ている、ということで間違いないようです!!

その後も走行を続け、燃料警告灯が点灯したのが、400kmの大台を超えた414km地点でのこと。
すぐに近くのガソリンスタンドに入って給油を行い、燃費をチェックしてみたところ……。

いったい燃費はいくつだ……!?

走行距離421.3kmに対し、給油量は10.5L。

つまり燃費は……40.1km/L! なんとダウンタウン125i ABSは、リッター40kmの大台を超える好燃費を叩き出してくれたのです!!

少々見づらいが、走行距離は421.3kmを示している。
給油量は10.5L。つまり燃費は……40.1km/L!!

仮に12.5Lの燃料をすべて使い切った場合の走行距離はなんと501kmと、かなりの航続距離があることになります。

この結果にはほかの編集部員も「こんなでかいのにそんな走るのか!」と驚きを隠せない様子。
キムコ・ダウンタウン125i ABSは、編集部員の予想を裏切る結果を出してくれたのでした。

ダウンタウン125i ABSは一般道で長距離乗る人にはベストマッチ!

夕日に照らされる、千葉県と茨城県の間にかかる水郷大橋。こんな景色をゆったりと見られるのも下道ツーリングの楽しみのひとつ。

いくつもの驚きがあった、キムコ・ダウンタウン125i ABSの燃費調査。

エンジンは少し力負けしている感が否めませんが、それを補って余りある魅力のある、非常に魅力的なマシンであると断言できます。

シート下収納もフルフェイスヘルメットが2個収納できるほどの大容量ですので、オプションのリヤキャリアを介してトップケースを取り付ければ、ツーリングからソロキャンプまでこなせる万能マシンとして活躍してくれそうです。

試しにキャンプ道具を積み込んでみると、ワンポールテントやたき火台、コッヘルに椅子がまるっと入ってしまった!! あとは寝袋と着替えさえなんとかすれば、これ1台でキャンプに行ける!!

「高速道路は使わないので、125ccでラクにクルージングできで燃費もいいバイクはないかな?」と考えている人は、ダウンタウン125i ABSも要チェックですよ!

キムコ・ダウンタウン125i ABS主要諸元

[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクルOHC単気筒4バルブ ボア・ストローク:54.0mm×54.3mm 最高出力:10.5kW<14.3PS>/9000rpm 最大トルク:10.8Nm<1.1kgm>/7000rpm 変速機:CVT(無段変速式)

[寸法・重量]
全長:2250 全幅:780 全高:1345 ホイールベース:1553 シート高:810(各mm) タイヤサイズ:F120/80-14 R150/70-13 車両重量:178kg 燃料タンク容量:12.5L

(text&photo:モーサイWEB編集部・日暮)

おすすめ記事

ミラノショーで全面改良されたVストローム1050を発表 200馬力のスーパーネイキッド カワサキZ H2はニンジャH2のカウルレス版……ではなかった! 【速報スズキVストローム1050試乗】正常進化×伝統のDRスタイリングで、VストロームはNEXT STAGEへ
BIKE王 A.S.H.クオリティの真髄

ピックアップ記事

PAGE TOP