試乗インプレッション

驚異の10万円台! ホンダが世界に誇る実用バイク「CG125」は中国生産車でもちゃんと走るのか?

FI仕様になった2019年モデルCG125を、日本製1998年型と比較試乗

世界ではカブに匹敵するほど人気がある実用車が、ホンダCG125です。東南アジアなど過酷な条件下で使用される国向けに、ホンダが1974年から生産しているロングセラーモデルで、日本でも中国製の輸入仕様が手に入ります。しかも価格は10万円台と超格安!
でも「ちゃんと走らないのでは?」とか「乗り心地は大丈夫なの?」なんてことが気になりますよね。
そんなアナタに、2019年モデルのインプレッションをお届け! 自らもかつて日本で生産された1998年型CG125(現在は国内生産終了)を所有する筆者が、愛車との比較も交えながら紹介します。

*CG125の中国生産仕様と日本生産仕様の違いは過去記事「日本生産終了後も独自の発展をした「ホンダ車」 CG125の中国版と日本生産版を比較する」を参照下さい

バイク館SOXが独自輸入を行っている、中国生産のホンダCG125(2019年モデル)

最近の125ccクラスと比べると小柄なサイズの車体

世界各国で現地生産が行われているホンダの海外向け実用車「CG125」。
日本ではSOXが中国製の輸入販売を手がけて久しいが、2019年型の中国製モデルは厳しくなる環境規制に適合するため、燃料供給をキャブレターからFIに変更する改良が行われた。エンジンはOHVのままなのだが……。

以前のモデルが最高出力9.8馬力だったのに対して10馬力と若干向上。またリヤキャリヤの造形が変わってよりゴツくなるなど、装備面も一部改められている。始動方式もキックスターターが廃止されてセルのみとなったが、FI車には珍しく燃料コックを装備する。燃料タンク容量は9Lから8.6Lに変わった。

エンジンは従来までのものと同様OHVだがFIを採用。セルが追加され、キックペダルは廃止となった

ミッションは5速ロータリー式。従来型はエンジンがシルバーだったが、モデルチェンジでブラックとなった

125ccクラスでも車格が大きくなる一方の昨今。1970年代車のシンプルな作りを受け継ぐCG125は、現在においては小柄な部類だ。
車体寸法も全長以外グロムと大差なく、シート高は一人乗りのモンキー125より15㎜低い760㎜。車重はそれらの約10㎏増し程度で取り回しも軽い。

乗車姿勢は上体が若干前傾する感じだが、ハンドルの高さに対してシートがまっ平らなところに起因するところが大きく、スポーティという感覚とは少し異なる。メーターは速度、回転ともにアナログ式でハンドルロックも別体型。ヘルメットホルダーは未装備である。

メーターはアナログ式で、左が速度計、右が回転計。中央にはギヤポジションインジケーターが設けられている

OHVのエンジンはスムーズにパワーが出るフラットな特性

空冷4ストローク単気筒エンジンは、ボア・ストローク56.5×49.5mmのショートストローク型で、下からスムーズにパワーが立ち上がるフラットな特性に加えて、1速でエンストすることはまずないだろうと思われるほどローギヤードだ。
エンジン回転数に応じ上手くシフトアップすれば、加速力は必要にして十分。5速60㎞/hのときに回転計は6000回転付近を指す。

レッドゾーンは9500回転からで、バランサーが付いてないため少し振動が出るが、ハンドルバーのウエイトが効いているのか、個人的にはまったく気にならなかった。バランサーがない分、スロットル操作に対してダイレクトな反応が得られるところが長所でもある。

変速は5段ロータリーで、シーソー式ペダルの前側を踏み込むとN→1→2……とアップしていき、5速から前側を踏み込むと再びNに戻る。シフトダウンする際は後ろ側を踏み込む。5速で停止してもすぐNが出せるので市街地の信号待ちなどで重宝する。
一方、速度がそこそこ出た状態で操作を間違えて5→N→1とやってしまい急減速……なんてリスクもないではない。だが、この新型CG125にはメーター内にシフトインジケーターが新採用されたため、シフトミスがしにくくなったといえる。

燃料タンク容量は8.6L。「HONDA」ロゴの上にある「WUYANG」とは現地で生産を行う合弁会社「五羊-本田」のロゴ

実用車だから仕方ない!? 1人乗りではまるで空荷のトラック状態

軽い車体に前後18インチの細身のタイヤで、安定性と軽快性は程よくバランスが取れており、スーパーカブ110あたりと比べると安定性が強い。

サスペンション、特にリヤ側はかなり重い荷物を積載しても十分耐えそうなほど硬めで、荷物なしの1人乗りではそれこそ空荷のトラック状態だ。リジッド同様とまでは言わないが衝撃があまり緩和されず、加えてシートも中のアンコ(発泡ウレタン)の反発力が強いために、少々荒れた路面では突き上げが来て体がシートから跳ね上がるほど。
荷物などを運ぶことが主な使用目的として作られたこのバイクの素性を考えると、なるべくしてなった結果なのだろう。

CG125は最初のモデルから、燃料タンク部分も荷物や人の積載を考慮してフラットな形状にしたほどの実用車。その精神がしっかりと継承されていることがうかがえて、従来型オーナーとしては逆にほくそ笑んでしまう。
リヤキャリヤも最大積載量は3㎏までとなっていたが、その10倍の数値でも耐えられそうな作りだ。

CG125は群を抜くコストパフォーマンスも魅力

FI化で扱いやすさが損なわれてしまっているかも、という予想が見事に外れたところもうれしかった。というのも、最近のFI車では発進の際などクラッチをつなぐとストンとエンストする例が少なからずあるためだ(国産車、外国車を問わずの傾向)。

今回試乗したCG125はそういった現象が一切発生せず、下から上までスムーズに回ってパワーの出方もごく自然。ドンツキなどもまったく感じられなかった。もちろん始動性もセル1発でエンジンがかかり申し分なし。
価格が従来型と比較して、消費税増税分も含めて3万円以上アップしたものの、群を抜くコストパフォーマンスぶりは健在だ。

125ccでありながら、大きすぎず、小さすぎない絶妙なサイズ感。通勤や買い物などの街乗りにもオススメだ

ホンダCG125Fi主要諸元

【エンジン・性能】
空冷4ストローク単気筒 総排気量124cc 最高出力7.3kW<9.9ps>/8000rpm 最大トルク9.5Nm<0.9kgm>/6500rpm
【寸法・重量】
全長1940 全幅740 全高1020 ホイールベース1200(各㎜) 車両重量113kg 燃料タンク容量8.6L
【参考価格】
13万9000円(バイク館SOX)

試乗レポート●高野栄一 写真●モーサイ編集部 編集●平塚直樹 取材協力●バイク館SOX

お問い合わせ

バイク館SOX各店
https://bs-sox.com/

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