スズキは新型Hayabusa(ハヤブサ)を2021年2月末より、欧州を始めとした全世界で順次発売を開始すると発表した。
スズキ・Hayabusaは、初代モデルが1998年のインターモトでデビュー。
ミラーを外さない完全ストック状態で実測300km/hの壁を突破し、その高性能ぶりから瞬く間に高い人気を集め、ホンダ・CBR1100XX、カワサキ・ZX-12Rと共にメガスポーツというジャンルを作り上げたエポックメイキングなマシン。
3代目となる当モデルはじつに13年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
開発コンセプトは初代から続く「Ultimate Sport(究極のスポーツバイク)」を踏襲。ひと目でHayabusaとわかる曲面を多用したボディデザインを継承しつつも、各所にエッジの効いたシャープなスタイリングとなっており、さらなる空力性能の追及が行われている。
ボディカラーは特徴的なツートーンで、吸気口、ボディ側面、リヤまわりに落ち着いたオレンジのアクセントカラーを採用。ボディのブラックカラーがより引き立つ配色となっている。
エンジン性能も着実に進化。エンジンは1340ccの水冷並列4気筒DOHCで、電子制御スロットルの採用や吸排気機構の変更が行われたことにより低中速域の出力とトルクが向上。ヨーロッパモデルは2020年の新型二輪車を対象に導入された新排ガス規制「ユーロ5」に対応している。
電子制御システム「S.I.R.S.」を新搭載
13年ぶりのフルモデルチェンジと言うこともあり、電子制御システムも大幅に進化。Hayabusaに新搭載となる電子制御システム「S.I.R.S.」には
・パワーモードセレクター(3モード)
・モーショントラックトラクションコントロール(10モード)
・エンジンブレーキコントロールシステム(3モード)
・双方向クイックシフトシステム(2モード)
・アンチリフトコントロールシステム(10モード)
の5つの制御を、プリセットで3パターン、ユーザーセットで3パターン選択できるSDMS-α(スズキドライブモードセレクターアルファ)を採用。
そのほか発信時にフロントホイールがリフトするのを防ぐローンチコントロールシステム、設定速度でリミッターが効くアクティブスピードリミッター(二輪車では世界初採用)、一定した速度で走行可能なクルーズコントロールシステム(いずれも設定/解除が可能)を搭載。ユーザーの好みの設定でさまざまなシチュエーションに対応できる仕様となっている。
日本国内での販売時期、価格は未定となっている。
直接的なライバルと言えるカワサキ・ZX-14Rが2020年モデルでファイナルエディションとなるなど寂しい状況であったメガスポーツジャンルだけに、新型Hayabusaの登場を心待ちにしていたファンも多いことだろう。
価格や国内仕様の詳報など、さらなる続報を待ちたい。
スズキ・Hayabusa 主要諸元
【エンジン・性能】
種類:水冷並列4気筒 総排気量:1340cc 最高出力:140kW(約190PS)/9700rpm 最大トルク:150Nm(約15.2kgm)/7000rpm
【寸法・重量】
全長:2180 全幅:735 全高:1165 ホイールベース:1480 (各mm) 装備重量:264kg
【燃料消費率】
14.9km/L(WMTCモード)