2017年に日本国内に導入されたXEAM(ジーム)というメーカーの電動スクーターに試乗する機会を得たモーサイ編集部。しかも会場はサーキットという今回の試乗会では、いったいどんな走りを見せるのだろうか? 期待に胸を膨らませ、早速会場である埼玉県さいたま市のサーキット秋ケ瀬へ向かった。
report●生田 賢 photo●伊藤拓也
中国発・国内導入された電動スクーター
XEAMは福岡県福岡市に本社を置くMSソリューションズが国内に導入した電動スクーターブランド。生産は中国で行うが、国内メーカーで研究開発に携わった顔ぶれがクオリティコントロールを行うので、商品の質には自信を持っているとのことだ。
ラインアップは3機種で、コンサバな外観を持つREETとLEDヘッドライトが目を引くスタイリングのniuシリーズ、そして原付一種相当のみのnotte(ノッテ)V2である。今回の試乗では、原付二種に値する実力のREET Sとniu M+を駆り出すことにした。
するどい加速が楽しいREET S
まずは主力モデルのREET Sから試乗。
エンジン車ではないのでイグニッションをONにしてスタートボタンを押すだけ。パワーモードは3段階で、クロースドということもあって、最初から最強の「III」を選択して走り出した。
REET Sはボッシュ製のインホイールモーターに小型リチウムイオンバッテリーを組み合わせた仕様で、最高速は45㎞/hを記録し、航続距離は約60㎞という高性能ぶり。メインストレートからフルスロットルで走り出すと、多少のじゃじゃ馬ぶりを見せながら加速していく。メーター読みでは48㎞/hという速度まであっという間に到達するほど加速がいい。
スロットルの開け始めでは多少モッサリするも、直後にいきなりパワーが出るという特性をコントロールしながらコーナーをクリアするのがとても楽しかった。
減速とコーナリングも楽しい!
特にタイトコーナーで十分に減速したあとにリーンし、立ち上がりでスロットルを開けていくと最初はもどかしさを感じるが、ガバっと開けてすぐにパワーが立ち上がる。
かなり寝かせている状態では多少慎重にコントロールする必要があるが、慣れるとパワーが立ち上がってスロットルを戻しながら制御するという過程がおもしろい。
ブレーキはフロントがディスク、リヤはドラムという組み合わせで制動力自体に不安はない。コントロールもしやすかった。
REET S主要諸元
【モーター・性能】モーター種類:BOSCH製モーター 定格出力:1000W 航続距離:約60km バッテリー種類:リチウムイオン 定格容量:20Ah 定格電圧:60V 【寸法・重量】全長:1670 全幅:700 全高:1120 シート高:790(各mm) 車両重量:62kg タイヤ:前後3.00-10 【カラー】白、青 【価格】20万8000円+税(2019年モデル)