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モーサイ燃費調査室

ホンダ CBR250RRは「スーパースポーツでも30km/Lオーバー」日帰りツーリングなら無給油でイケる!?

この記事では初心者ライダーからベテランまで幅広い層から愛され、もはや250ccフルカウルスポーツの「定番」とも言えるホンダ CBR250RRを、燃費を中心にレポートします。

ホンダが公表するCBR250RRの燃費スペックは、27.1km/L(WMTCモード値)なのですが、今回行ったテストでは、平均燃費が30km/Lを超えました。
しかもこの数値、特にエコランを心掛けたわけでもなく、行程の3分の1は高速道路をそこそこのペースで飛ばし、テスト中盤には渋滞に引っかかってストップ&ゴーを繰り返すという、いかにも燃費の悪そうな条件下での記録です。

取り回し良好!! 250ccフルカウルスポーツ「CBR250RR」

CBR250RRは2017年4月にホンダが発売した250ccフルカウルスポーツです。
2020年9月にはモデルチェンジを受け、最高出力は従来型より3馬力アップの41馬力、ABSが標準装備されてアシストスリッパークラッチを採用するなど、よりスポーツ性能が高められました。

250ccという小排気量クラスでありながら、ツーリングから街乗りまでオールラウンドに楽しめる「スポーツ」、レスポンスを重視して強い加速感が楽しめる「スポーツ+」、乗り心地と安定感を重視した「コンフォート」の3つのライディングモードを備え、特に「スポーツ+」モードでは、CBR250RRの高回転・高出力型エンジンを活かした本格的な走りを楽しめるのが特徴といいます。

シート高は790cmと特別低いわけでははありませんが、スリムな形状で足を真っ直ぐ降ろせるため、同排気量の国産フルカウルスポーツと比べても足着きは良好です。車両重量が168㎏と軽量で、身長159cmの筆者でも取り回しがしやすいのも魅力のひとつだと思います。

三浦半島1周日帰りツーリング、約220kmを走って使ったガソリンは7.2L

三浦半島1周の途中、久里浜にある「天然温泉 海辺の湯」。海の見える日帰り露天風呂が780円(平日・大人)で楽します。駐車場が大きいので、マスツーリングでの立ち寄りも安心。
天然温泉 海辺の湯には「海鮮料理 よこすか」が併設されています。写真は店員さんのオススメだった「よこすか丼」(1925円)。写真手前は珍しい海藻の「かじめ」で、ものすごくネバネバしてました。
「天然温泉 海辺の湯」のゲームコーナーにあったUFOキャッチャー。海辺の町らしく、リアルすぎる海鮮のぬいぐるみが景品になっていました。

今回の燃費テストでは、神奈川県川崎市を出発して神奈川県の三浦半島をぐるりと1周し、東京都中央区を終着点とするルートで約220kmを走りました。往路は主に環状2号線、国道134号などを利用して下道を走行、復路は主に首都高速湾岸線を利用して自動車専用道路を含む高速道路を走行しました。

行程全体では、自動車専用道路を含む高速道路を使用したのが行程の約3分の1程度、3分の2が一般道です。
全体的には道が空いていて、自動車専用道路を含む高速道路では平均時速80km、一般道では平均時速50kmほどで走行できましたが、往路の市街地で30分ほど渋滞にハマり、ストップ&ゴーを繰り返す場面もありました。

使用したガソリン量は、7.2Lでした。
トリップメーターを確認したところ、今回走った距離は219.3kmだったので、全行程の平均燃費は219.3km÷7.2Lで約30km/Lとなりました。

ホンダが公表するCBR250RRの燃費スペックは、27.1km/L(WMTC)なので、カタログ値を3km/L以上も上回る結果が出たことになります。

約220kmの実走チェックを終えて給油をします。
総走行距離は219.3kmでした。

航続距離は400km近い!?「渋滞でも快走路でも燃費があまり変わらない」

約30km/Lの燃費だったCBR250RRですが、燃料タンク容量は14L。ツーリングペースなら400kmくらいは無給油で行けちゃいそうです。

続いて、自動車専用道路を含む高速道路、下道(快走路、トコトコ走行、渋滞)それぞれを走った際、燃費が変わったのかを見ていきましょう。

CBR250RRには総走行距離を示すオドメーターとメインのトリップメーターのほか、ボタンで表示を切り替えることができるサブのトリップメーターが3つあり、それらを使い分けて走行中でも任意のタイミングでボタンを押してからストップボタンを押すまでの区間の「走行距離」と「瞬間燃費」を表示することができます。今回はそれを使って下記4区間のそれぞれの燃費を計測してみました。

第1区間、往路の神奈川県川崎市から横須賀周辺までの走行は下道ながら快走路。たまに信号に引っかかりながらもトップギヤの6速まで使いながら時速50〜60kmくらいで走りました。
第2区間は往路終盤で渋滞にはまった区間です。6km弱の道のりを通過するのに30分ほど掛かったので、時速に換算すると12km程度しか出せていなかったことになります。
第3区間、横須賀周辺から三浦半島1周中は生活道路が多く、トップギアまでは使わずに時速30〜40kmくらいでトコトコ走った印象でした。
第4区間、往路の逗子ICから首都高速新富町出口までの高速道路区間(雨で速度を落としたため途中までで計測)。
結果は以下の通りです。

第1区間(下道快走路):30.7km/L
第2区間(下道渋滞):30.1km/L
第3区間(下道トコトコ走行):30.8km/L
第4区間(高速道路):30.3km/L

普段クルマなどに乗っている経験から、ハイペースで高速道路を走ったり、渋滞でストップ&ゴーを繰り返したりすると、大きく燃費が下がるという印象がありましたが、CBR250RRでは、どのような道路状況で走行しても、燃費にそこまでの変化はないと感じました。

「スポーツ」「スポーツ+」「コンフォート」ライディングモード選択で燃費はやや変化

渋滞にはまっても、高速道路をそこそこのペースで飛ばしても燃費記録にあまり変化の見られないCBR250RRでしたが、ライディングモードを変えると燃費にも少し変化が表れました。

今回の燃費テストでは3つのライディングモードのうち、最もオールラウンドに使える「スポーツ」を主に使用し、安定して時速90km以上の速度を出すような一部高速道路走行で「スポーツ+」、テスト終盤には雨が降ってきたため安定性重視の「コンフォート」を併用しました。

各モードの燃費は、それぞれのモードでしばらく走行した後、メーターに表示される「瞬間燃費」を走行中に確認し、停車した際にメモしたものです。それぞれのモードで走行した時間も異なりますし、あくまで「そのとき見た数値」のため参考までにですが、それぞれ以下のような結果になりました。

スポーツモード(主に使用):30.6km/L
スポーツ+モード(一部高速道路走行で使用):29.6km/L
コンフォートモード(雨が降ってきたため使用):31.1km/L

モードによる燃費の変化もそこまで大きな差ではありませんが、道路状況や走行速度よりは燃費に影響を与える……!?
そんなCBR250RRのライディングモードは、初心者でも「あ、今モードが切り替わったな」と分かるくらい顕著に特性の違いが出ます。
特にスポーツ+モードに切り替えたときにはエンジンの音が1オクターブくらい上がり、追い風が吹いてきたような加速感を味わうことができます。

ホンダ CBR250RR(2020年型)燃費調査結果

総走行距離:219.3km
平均燃費:30.5km/L

【道路状況別燃費】
下道快走路走行:30.7km/L
下道渋滞中走行:30.1km/L
下道トコトコ走行:30.8km/L
自動車専用道路を含む高速道路走行:30.3km/L

【ライディングモード別燃費】
スポーツモード:30.6km/L(参考値)
スポーツ+モード:29.6km/L(参考値)
コンフォートモード:31.1km/L(参考値)

●カタログ燃費(WMTC値27.1km/L)を上回る好燃費だった。
●道路状況や走行速度が変わっても、燃費にさほど変化は見られない。
●ライディングモードは多少燃費に影響を与えるようだ。

ホンダ CBR250RR主要諸元

【エンジン・性能】
種類:水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク62.0mm×41.3mm 圧縮比:12.1 総排気量249cc 最高出力30kW(41ps)/1万3000rpm 最大トルク25Nm(2.5kgm)/1万1000rpm 変速機:6段リターン
【寸法・重量】
全長:2065 全幅:725 全高:1095 ホイールベース:1390 シート高790(各mm) 車両重量:168kg タイヤサイズ:F110/70ZR17 R140/70ZR17 燃料タンク容量:14L
【価格】82万1700円(ブラック、ホワイト、レッド)/85万4700円(レッド×ストライプ)

レポート●モーサイ編集部・中牟田歩実 写真●モーサイ編集部/舞草 壮

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