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ホンダ ホーク11、ヤマハ XSR900、カワサキ Z900RS CAFE「国産カフェスポーツ」機能&装備を徹底比較

100万円台で買える、1000ccクラスの国産カフェスポーツ3車

2022年に新登場したホンダ ホーク11。そして2022年にモデルフルモデルチェンジを行って2代目となったヤマハ XSR900。そして大人気車・Z900RSのバリエーションモデルであるZ900RSカフェ。

3車の共通点は、ベース車から派生展開した車両であること。そして100万円台で購入できる「カフェスポーツ」であること。
一方、エンジンは2気筒、3気筒、4気筒とそれぞれ異なる。デザインもロケットカウル、カウルレス、ビキニカウル……と各車各様だ。

そんな3車で首都圏から東北の山中まで、往復1000kmのツーリングテストを行った。当記事では走行テストを踏まえ、各車の機能面や装備について解説を行っていく。

ホンダ ホーク11

ホーク11 ホンダ カフェレーサー
ホーク11 ホンダ カフェレーサー

アドベンチャーモデル・CRF1100Lアフリカツインのプラットフォーム展開から生まれたホーク11。スチール製のダブルクレードルフレームはCRF1100Lアフリカツイン由来であるが、スイングアームやサスペンションなどを含めると、直接のベース車と言えるのはスポーツツアラーのNT1100。
CRF1100Lアフリカツイン、NT1100と異なり、ホーク11にDCTの設定はなく、MTのみ。電子制御はトルクコントロール、エンジンブレーキ制御、ウイリーコントロールを備える。
価格は139万7000円。

ヤマハ XSR900

XSR900 ヤマハ 2022
XSR900 ヤマハ 2022

初代同様、スポーツネイキッド・MT-09をベースとしたレトロスポーツで、MT-09のフルモデルチェンジにともない2代目へと進化。
アルミダイキャストのツインスパーフレームはMT-09同様で、スイングアームはMT-09をベースとするスポーツツアラー・トレーサー9GT用を組み合わせる。電子制御はMT-09譲りの多機能で、3車中唯一IMUを搭載。しかもヤマハの最高峰スーパースポーツ・YZF-R1用をベースとする6軸で、トラクションコントロール、スライドコントロール、ウイリーコントロール、ABSはバンク角に連動した制御が行われる。また、クイックシフターやクルーズコントロールも装備している。
価格は121万円。

カワサキ Z900RSカフェ(2022年モデル)

Z900RS カフェ カワサキ
Z900RS カフェ カワサキ

名車「Z1」のスタイルをオマージュしたレトロスポーツのZ900RS。現在の大型二輪市場で大ヒットとなっているのは、多くの人が知るところだろう。
ベースモデルはスポーツネイキッド・Z900で、エンジンを低中回転重視の設定にしているほか、スチール製トレリスフレームはなだらかなリヤ周り実現するためリヤフレームの角度が寝かし気味となっている。

そんなZ900RSのバリエーションモデル「カフェ」は、ヘッドライトカウル、ローハンドル、段付きシートを専用に装備。電子制御はZ900RS同様、トラクションコントロールのみとシンプルだ。
テスト車は2022年モデルで価格は141万9000円。2022年9月1日から発売の2023年モデル(令和2年排出ガス規制適合と車体色を変更)は146万3000円。

エンジン&マフラー

ホンダ ホーク11

ホーク11 エンジン ホンダ

アフリカツイン、NT1100と同系の1082cc並列2気筒で、最高出力102ps/7500rpm、最大トルク10.6kgm/6250rpm。最大トルクは3車中トップとなる。ライディングモードで出力特性を3段階に変更可能。
サイレンサー自体はツアラーモデル・NT1100と同じ物だが、バンク角を考慮し上向きにマウントされている。

ヤマハ XSR900

XSR900 エンジン ヤマハ 2022

MT-09、トレーサー9GTと同系の888cc並列3気筒は、最高出力120ps/1万pm、最大トルク9.5kgm/7000rpm。最高出力は3車中トップ。ライディングモードで出力特性は4段階に変更可能。
サイレンサーが無いような独特なマフラーはMT-09/トレーサー9GT同様で、排気口は左右それぞれに設けられている。

カワサキ Z900RSカフェ

Z900RS カフェ エンジン

Z900をベースに低中回転域重視のセッティングとした948cc並列4気筒は、最高出力111ps/8500rpm、最大トルク10.0kgm/6500rpmの性能。出力特性の切り替え機能は無い。
レトロなデザインにマッチしたメガホン型マフラーはZ900RSと同形状だが、Z900RSがメッキなのに対し、カフェはヘアライン仕上げとなる。

ホーク11、XSR900、Z900RSカフェ「1000km走行テスト時燃費」

ブレーキ&サスペンション

ホンダ ホーク11

フロントブレーキは310mm径ダブルディスク+ニッシン製ラジアルマウントキャリアパーの組み合わせ。
フロントフォークはショーワ製SFF-BPで、インナーチューブ径43mm。左側フォークのトップキャップにプリロードアジャスターが設けられる。
純正装着タイヤはツーリング志向のダンロップGPR300。

リンク式のモノショックはシングルチューブ分離加圧式で、油圧プリロードリモートアジャスターを備える。

ヤマハ XSR900

フロントブレーキは298mm径ダブルディスク+アドヴィックス製ラジアルマウントキャリパーの組み合わせ。ベース車のMT-09/トレーサー9GTと同様、ブレンボ製の純ラジアルマスターシリンダーを採用している。
フロントフォークはインナーチューブ径41mmでフルアジャスタブル。
純正装着タイヤはブリヂストンS22とスポーツ志向だ。

スリムなリヤ周りを実現するため、前方に寄せられたリンク式モノショック。プリロードと伸側減衰の調整が可能。

カワサキ Z900RSカフェ

フロントブレーキは300mm径ダブルディスク+ラジアルマウントキャリパーの組み合わせ。
フロントフォークはインナーチューブ径41mmでフルアジャスタブル。
純正装着タイヤはホーク11と同様で、ダンロップGPR300。

マスの集中を狙い、リンクをスイングアーム上に、ショックユニットを水平気味としたカワサキ独特の「ホリゾンタルバックリンクリヤサスペンション」。プリロードと伸側減衰の調整が可能。

ヘッドライト周り&メーター

ホンダ ホーク11

FRP製ロケットカウルはデザイン的アイコンであるだけでなく、軽く伏せれば十分な防風性を発揮する。独特な取り付けのバックミラーは視線の移動が多くなるため多少慣れが必要だが、後方視界はしっかりと確保されている。

シンプルな丸型液晶メーターは外周部に回転計、中央に速度計/ギヤポジションというレイアウト。下部に表示される走行モードと電子制御パラメーターは直感的に把握しやすい。

ヤマハ XSR900

極端に伏せたりせずとも、高速走行時に意外なほど風の当たりを感じないXSR900。ヘッドライトとメーター形状に工夫がありそうだ。

3.5インチとコンパクトなフルカラー液晶メーターだが、背景色の黒が濃く、意外なほど視認性が高い。上部にバーグラフ式回転計、中央に速度計/ギヤポジション/クイックシフターインジケーターというレイアウト。

カワサキ Z900RSカフェ

形状としてはビキニカウルに含まれるだろうか。一見大柄に見えるものの、上体が直立した姿勢ではスクリーンを経由した風がヘルメット頭頂部を押すように当たる(身長170cmのライダーの場合)。また、首や肩周りに若干乱流を感じた。十分な防風性を得るには多少伏せた方がいい。

近年では珍しいアナログ指針式の二眼メーター。中央の液晶にはギヤポジション、トラクションコントロールモード、燃料計、時計などを表示。

シート&ライディングポジション

ホンダ ホーク11

カフェレーサーらしく、セパレートハンドル&少々後退気味のステップ。軽く前傾したライディングポジションとなるが、スーパースポーツほど前傾もヒザの曲がりもキツくない。
シート高は820mmと高めだが、2気筒エンジンの恩恵か車体中央部はスリム。身長172cmのライダーで、片足でも足の裏全面が接地した。

ホーク11 シート ホンダ

前後の自由度は高いが、クッションは薄め。タンデムシートの表皮はスウェード調となっている。シート下にはETC車載器を標準装備する。
ナンバープレートステーには荷掛けフックを設置。

ヤマハ XSR900

ワイドなバーハンドルを装備し、自然と上体の起きたライディングポジションとなるXSR900。タンクはニーグリップ部がシェイプされていて、バイクとのフィット感が高い。バーエンドミラーの視認性はテスターで好みが分かれた。
シート高は3車中最も低い810mmで、足着きは片足停車でも足の裏全面が接地。

XSR900 ヤマハ シート

コンパクトな見た目だが、ポジションの自由度は高い。タンデムシートはシボを強調した表皮となっているほか、切り替えにイエローのステッチが入るのが洒落ている(ブラックの車体色ではレッドのステッチとなる)。
荷掛けフックの類はなく、ETC車載器も非装備。

カワサキ Z900RSカフェ

通常のZ900RSに対しローハンドルを装備するカフェだが、実際に低い感じはそれほどない。ライディングポジションは上体が起きたオーソドックスなネイキッドの範疇と言える。ヒザの曲がりは3車の中で最も緩く感じられた。
シート高は820mmで、足着きは片足停車でも足の裏全面が接地。

Z900RS カフェ シート

タックロール調のライダー側シートは3車中最も肉厚な印象で、長時間走行の快適性も高かった。タンデムシートは色を替えシングルシート風に。シート下にはETC車載器を標準装備する。
テールランプ下とシート真ん中のあたりに荷掛けフックを設置。

ホンダ ホーク11主要諸元

[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクル並列2気筒OHC4バルブ ボア・ストローク:92.0mm×81.4mm 総排気量:1082cc 最高出力:75kW(102ps)/7500rpm 最大トルク:104Nm(10.6kgm)/6250rpm 変速機:6段リターン
[寸法・重量]
全長:2190 全幅:710 全高:1160 ホイールベース:1510 シート高:820(各mm) タイヤサイズ:F120/70ZR17 R180/55ZR17 車両重量:214kg 燃料タンク容量:14L
[車体色]
パールホークスアイブルー、グラファイトブラック
[価格]
139万7000円

ヤマハ XSR900主要諸元

[エンジン・性能]
種類:水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク:78.0×62.0mm 総排気量:888cc 最高出力:88kW(120ps)/1万pm 最大トルク:93Nm(9.5kgm)/7000rpm
[寸法・重量]
全長:2155 全幅:790 全高:1155 ホイールベース:1495 シート高:810(各mm) タイヤサイズ:F120/70ZR17 R180/55ZR17 車両重量:193kg 燃料タンク容量:14L
[車体色]
ブルーメタリックC、ブラックメタリックX
[価格]
121万円

カワサキ Z900RSカフェ

*テスト車は2022年モデル
[エンジン・性能]
種類:水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク:73.4×56.0mm 総排気量:948cc 最高出力:82kW(111ps)/8500rpm 最大トルク:98Nm(10.0kgm)/6500rpm 変速機:6段リターン
[寸法・重量]
全長:2100 全幅845 全高:1190 ホイールベース:1470 シート高:820(各mm) タイヤサイズ:F120/70ZR17 R180/55ZR17 車両重量:217kg 燃料タンク容量:17L
[車体色]
メタリックディアブロブラック
[価格]
141万9000円(2022年9月1日から発売の2023年モデルは146万3000円)

まとめ●上野茂岐 写真●岡 拓

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ホンダ ホーク11製品紹介ページ

https://www.honda.co.jp/HAWK11/

 

ヤマハ XSR900製品紹介ページ

https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/xsr900/

 

カワサキ Z900RSシリーズ製品紹介ページ

https://www.kawasaki-motors.com/mc/lineup/z900rs/

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