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新型スーパーカブ110プロ「14インチのホイールもキャスト化、フロントブレーキはディスクに。もちろん新エンジン搭載!」

スーパーカブ110プロ ホンダ 2022

スーパーカブ110プロがモデルチェンジ、34万6500円で5月19日発売

2009年秋に初代が登場して以来、10年以上が経過したホンダ・スーパーカブ110プロ。
新聞や各種配達など、業務用としての取り回しやすさや乗降性を考慮し、前後14インチとした車体(標準のスーパーカブは前後17インチ)が大きな特徴だが、ほかにも積載性重視の強化型サスペンションや、前側にフレームマウントの大型バスケット(カゴ)、後部は大型リアキャリア、停止時の車体支持に強化型サイドスタンドを装備。
タフな仕事に耐えうる仕様が「カブプロ」シリーズの魅力である。 

2009年10月に登場した初代スーパーカブ110プロ。

ホンダは古くから郵政仕様カブ「MD90」など、ハードな使用状況における耐久性能や使い勝手に関する知見を蓄積している。それらは「カブプロ」シリーズの開発にもフィードバックされているわけだが、タフな性能が個人ユーザーからも支持を集め、下道での長距離ツーリングを楽しむ「カブプロ」ライダーも増えている。

そんなスーパーカブ110プロが、使い勝手の向上のほか、燃費性能、環境性能を高めてモデルチェンジ、5月19日より新発売される。具体的な改良点について以下、解説していこう。

新型スーパーカブ110と共通の新エンジン採用

ロングストローク型の新エンジンは、ボア・ストローク47×63.1mm(従来型=50×55.6mm)の109cc。
排気量は従来型と同値だが、圧縮比は10(従来型は9)にアップ。低中回転域での実用トルク重視とし、燃費性能向上も狙ったロングストローク化は近年の小排気量スタンダードモデルで主流の方向といえるだろう。このエンジンはタイ仕様の2021年型スーパーカブ110に先行採用された通称「スマートエンジン」と同系統、国内向け2022年型スーパーカブ110と同様だ。

数値面も国内向け新型スーパーカブ110と共通で、最高出力は8.0ps/7500rpm(従来型と同値)だが、最大トルクは0.9kgm/5500rpmで従来型0.87kgm/5500rpmから若干アップ。燃費もWMTC値で67.4km/Lと従来型65km/Lから向上している。
最新の排出ガス規制(平成32年=2020年)をクリアしつつ性能はキープ、加えて燃費性能がアップしているのはユーザーにとって魅力的な部分だ。

スーパーカブ110プロ専用装備に関して、新型で改良が行われたポイントを以下に紹介しよう。なお、駐停車時に安全なリヤブレーキロック機構、ハンドル前方のポジションランプなど、痒いところに手が届く装備は従来型から継承されている。

スーパーカブ110プロ専用装備の改良

■ホイールのキャスト化+チューブレスタイヤ採用

新型スーパーカブ110プロ。外観上で大きくわかる違いは、前後ともキャストホイールとなり、フロントブレーキがディスクブレーキとなった点。

17インチのスーパーカブ110と同様、14インチのスーパーカブ110プロもキャストホイールを採用。スポークの方がカブに似合うとの一部の声があるかもしれないが、同時にタイヤはチューブ無しとなり、パンク修理が簡易化した点を歓迎するユーザーも多いだろう。

■フロントブレーキのディスク化とABS機構採用

フロントブレーキはディスク化され、同時にABSも搭載。これは二輪車へのABSないしはCBSの装着義務化の流れを受けたものだが、制動能力は従来型から確実に向上しているだろう。そのほかスーパーカブ110プロならではの専用装備として、ディスクブレーキ周囲を覆うカバーが採用されているが、防汚、防錆に利点がありそうだ。

フロントディスクブレーキにカバーが付くのはスーパーカブ110プロならではのポイント。

■新機能追加の多機能メーターパネル

メーター形状変更のほか、速度計下に液晶表示部を追加。その部分に燃料計(バーグラフ式)とギヤポジションを常時表示。ほかに切り替え式で時計、トリップ、積算距離、平均燃費を表示。ツーリングユーザーにとって、トリップ計は旅の途中での休憩&給油タイミングの把握などに重宝するだろう。

速度計下に小型液晶モニターが採用されたメーターユニット。

環境&燃費性能で一段磨かれた新エンジン採用のほか、カブプロ専用装備や便利機能も追加されたスーパーカブ110プロ。
燃費は向上したとしても、わずかに容量の減った燃料タンク(4.3L→4.1L)は個人的には残念な気もするが、航続距離は従来型に引けを取らないだろう。
価格は従来型比で約4万円アップで34万6500円、車体色はセイシェルナイトブルーの1色となっている。

新型ホンダ スーパーカブ110プロ主要諸元

[エンジン・性能]
種類:空冷4サイクル単気筒OHC2バルブ ボア×ストローク:47.0mm×63.1mm 総排気量:109cc 最高出力:5.9kW<8.0ps>/7500rpm 最大トルク:8.8Nm<0.9kgm>/5500rpm 燃料タンク容量:4.1L 変速機:4段リターン(停車時のみロータリー)
[寸法・重量]
全長:1860 全幅:730 全高:1065 ホイールベース:1225 シート高:740(各mm) 車両重量:111kg タイヤサイズ:F70/100-14 R80/100-14
[車体色]
セイシェルナイトブルー
[価格]
34万6500円

フレームマウントの大型バスケット。サイズは高さ234.5mm、幅460mm、奥行き250mm。

まとめ●阪本一史 写真●ホンダ

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ホンダお客様相談センター:TEL0120-086819

 

 

https://www.honda.co.jp/SUPERCUB/PRO/

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