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ボディ、シート、ホイールをパッショーネレッドで仕上げたプリマベーラ125
「プリマベーラ」はベスパのスモールボディレンジ、1968年に発表されたベストセラーモデルだ。旧型をイメージさせるクラシカルなフロントシールドなどのデザインや、スチール製モノコックボディなどを使い続けるこだわりの仕様が、ファンの心を離さない。
さて、そんなプリマベーラの最新版は、特別仕様としてREDとのコラボモデルとなった。2017年の(ベスパ946)REDに続き、2回目のパートナーシップとなる。メーカー希望小売価格は、ベースとなった車両プリマベーラ125ABSの48万4000円に対し、2万7500円高の51万1500円の設定。ちなみにこの金額はプリマベーラ150ABSと同一だ。購入時にはちょっと悩むかもしれない。
内容を比較してみると、ノーマル赤系色のサンセットオレンジ(ほかに白、黒、グレーの色設定あり)に対し(ベスパ プリマベーラ)RED125では赤味が鮮やかなパッショーネレッドを採用。また、ノーマルのホイールはシルバーだが、これをボディ同色としている。同様にシートもボディ同色に。フロントシールド右側上部の専用ロゴを白色とした。

ビンテージシリーズが頭から離れないリターン世代だが……
リターン世代のベスパといえば、当時はよりクラシカルなタイプ、1946年の発売初期に近いモデルがよいとされていたり(古ければ故障が多い)、2ストエンジンに混合給油(50:1だっけ?)したりと、かっこよく走るにはそれなりに使いにくさと妥協点を探らなければいけなかったもの。今でも狙っている、雰囲気を大事にするライダーも多いだろう。
でも最新ベスパは4ストで燃費がいいし、ヘルメットがシート下に入るし、前輪がABS付きだし、それでいて旧型デザインのおいしいところをうまく引き継いでいるしと、誰でも手を出しやすい設定で魅力的。手軽に乗れることでは、ヘプバーンも驚くに違いない。
新世代のベスパは、ガレージにある大型マシンの横にもう1台加えるにも、体力と相談して軽いバイクに乗り換えるのにも、選択肢としていいもの。


コラボ先の「RED」とは?
REDはAIDSと戦うための寄付金を企業から募る目的で、2006年に設立されたグローバルファンド。現在は新型コロナウイルスの脅威にも対抗している。
今回のコラボでは、(ベスパプリマベーラ)RED125が1台販売されるごとに、100ドルがAIDSと戦うグローバルファンドに寄付される。これによりHIV/AIDS薬500日分が提供可能となる。REDとしてはすでに1380万人以上の感染者に治療を提供できているという。
バイクを買うことが闘病者の助けになるという、背中を押される設定だ。

(ベスパ プリマベーラ)RED125主要諸元
[エンジン・性能]
種類:空冷4サイクル単気筒OHC3バルブ 総排気量:124cc 最高出力:8.1kW<10.9ps>/8000rpm 最大トルク:10.4Nm<1.1kgm>/6750rpm 燃料タンク容量:7L 変速機:無段変速式(CVT)
[寸法・重量]
全長:1852 全幅:680 ホイールベース:1334 シート高:790(各mm) 車両重量:130kg タイヤサイズ:F110/70-12 R120/70-12
[車体色]
パッショーネレッド
[価格]
51万1500円

まとめ●モーサイ編集部・黒田 写真●ピアッジオグループジャパン