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ホンダ新型リード125「PCXと同じ4バルブ新エンジン&スマートキー採用、中身激変で約33万円は超お買得!?」

リード125 ホンダ

ホンダ新型リード125の注目点は新エンジンになっていること

ホンダの原付二種スクーター「リード125」がモデルチェンジを発表した。2022年3月24日の発売まで時間はあるが、その進化のポイントを整理してみよう。

モデルチェンジとはいえ、写真だけ見ると「ちょっとしたカラーリング変更?」と思う人もいるかもしれないが、さにあらず。まず見逃せないポイントは、エンジンが完全に変わったことにある。

新型リード125(パールダークアッシュブルー2)。見た目はほぼ従来型と変わらないが……。
従来型リード125(パールダークアッシュブルー・ツートーン)。

従来型のエンジンと共通しているのは排気量が124ccであることだけ。
記事後半に新旧リード125の比較表を掲載したが、一目瞭然。4バルブ化されているほか、ボア・ストロークの値は変わっているし、高効率につながる圧縮比も上がっている。その進化は何のためなのか。

そこを理解するのに見逃せないのは、車両型式の最初につく排ガス記号(数字とアルファベットの3文字)が、「8BJ」になっていることだ。

ご存知の人もいるだろうが、最初の「8」は「平成32年規制」をクリアしたことを示している。32年規制というのは現時点でもっとも厳しい規制値であり、新型リード125は現時点で最もクリーンな排ガスレベルになった原付二種スクーターといえるのだ。

ちなみに、従来型の排ガス記号は「2BJ」となっていて、これは平成28年規制に認定されていたことを意味している。

新型リード125に搭載される125cc水冷OHC4バルブ単気筒エンジン「eSP+」。現行型PCXに搭載されるものと同系で、力強い走りと低燃費を両立。従来型同様、アイドリングストップシステムも採用される。

ホンダ新型リード125はスマートキーも採用

次のポイントは「ホンダスマートキー」システムを新採用したこと。
すでにPCXなどでおなじみのスマートキーは、エンジンの始動だけでなく、シートの解錠・施錠のほか、燃料タンクリッドを開くこともできるようになった(*)。
キーを取り出さすに済むのはとても便利で、慣れたら通常キーには戻れないほど。スマートキーの採用は、ユーザーベネフィットの向上として見逃せない。

スマートキーには、スイッチを押すとウインカーが点滅して自車の位置を知らせるアンサーバック機能もついている。
スマートキー化されたことで、イグニッションスイッチはダイヤル式に。ダイヤルを「SEAT/FUEL」ポジションにすると、燃料タンクリッドやシート下収納を開けることができる。

編集部註:誤解する人は少ないと思うが念のために補足すると、一部4輪車のスマートキーのように、リモコン操作でエンジン始動やシート下収納を開ける……などのが操作できるわけではない。

収納スペースの電源はUSBソケットにアップデート

収納スペースとしては、これまた従来通りにフロントのリッド付きインナーボックスも引き続き採用されている。
従来型はインナーボックスにアクセサリーソケットが用意されていたが、新型では時代に合わせた進化としてUSBソケット(タイプC)が標準装備となった。なお、このUSBソケットの出力は5V・3A以下となっている。

なお、シート下のラゲッジスペースの容量は37Lで、ヘルメットやB4サイズのカバンが収まるのは従来通りとなっている。

ハンドル左下には500mlのペットボトル1本+αを収められるインナーボックスを配備、USBソケットも内蔵される。また、ハンドル真下にはコンビニフックも装備。
シート下収納は37L容量、ヘルメット1個を収めたうえでもかなりの量が入る。開口部が大きいのも特徴だ。

赤を差し色に使ったスポーティな新色も登場

ボディカラーは標準色となるのが「パールジャスミンホワイト」、「パールダークアッシュブルー2」、「ポセイドンブラックメタリック」の3色。フロントカバーにあるトップカバー周りをメッキリングとすることで、高級感を増している。

標準色より6500円高くなるが、注目は「マットテクノシルバーメタリック」だ。
流行のマットカラーをベースに、フロントカバー、ハンドルカバーガーニッシュ、リヤキャリヤ、アンダーカバーをブラックに。
ツートーンカラーとしただけなく、エンブレムやフロントブレーキキャリパー、リヤサスペンションスプリングはレッドとなり、いかにもスポーティな仕上がりとなっている。ひと昔前であれば「R」といった名前の付くグレードになりそうな雰囲気だ。

メーカー希望小売価格は、標準色が税込み32万4500円、マットテクノシルバーメタリックは33万円。
従来型に比べると、標準系で8800円の値上げとなっているが、新エンジンの搭載とスマートキーの採用というトピックスを考えただけでも、値上げ幅は妥当で、むしろ内容を考えるとバーゲンプライスといえそうだ。

新型リード125の「マットテクノシルバーメタリック」。フロントブレーキキャリパーや、リヤサスペンションのスプリング、エンブレムがレッドに。
新型リード125の「マットテクノシルバーメタリック」。シートにも赤いステッチが入る。

とはいえ、値上がりしたことで、同じくホンダの人気原付二種スクーター「PCX」との価格差は約3万円となってしまった。このくらいの差であればPCXを選んだほうがいいと考えるか、取り回しの容易なリード125を選ぶかは人それぞれだろう。特に全幅の差は、日常的な取り回しにおいて影響が大きいので、よく考えるようにしたい。

余談だが、型式からわかるように現行PCXの排ガスレベルは平成28年規制となっている。リード125がいち早く平成32年規制の認定を受けたことは評価されるべきだろう。なおエンジンの設計自体は新型リード125とPCXは同じなので、PCXも遠からず平成32年規制をクリアすることは間違いないだろうが……。

新型リード125(32万4500円)
同系エンジンを搭載するPCX(35万7500円)

ホンダ リード125主要諸元

[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクル単気筒OHC4バルブ ボア・ストローク:53.5mm×55.5mm 総排気量:124cc 最高出力:8.3kW<11ps>/8750rpm 最大トルク:12Nm<1.2kgm>/5250rpm 変速機:無段変速式
[寸法・重量]
全長:1845 全幅:680 全高:1130 ホイールベース:1275 シート高:760(各mm) タイヤサイズ:F90/90-12 R100/90-10 車両重量:116kg 燃料タンク容量:6L

レポート●山本晋也 写真●ホンダ 編集●上野茂岐

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https://www.honda.co.jp/LEAD125/

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