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ホンダ レブル1100 MTとDCTを600km比較試乗「燃費や走りはどう違う? 10万円の差をどう考える?」

レブル1100 MT車とDCT車「トランスミッション以外の装備は同じ」

250ccモデルのレブル250とほとんど変わらない足着き性の良さ(シート高は700mm)、1000ccオーバーの大型バイクでありながら110万〜121万円という求めやすい価格で人気を博しているホンダのクルーザーモデル「レブル1100」。

そんなレブル1100は2タイプが選択できる。
通常のマニュアルトランスミッション車(MT車)と、ホンダが大型二輪車に導入を進めている自動変速が可能なデュアルクラッチトランスミッション車(DCT車)である。

ホンダ レブル1100 MT車(110万円)。エンジンは排気量1082ccのOHC4バルブ水冷並列2気筒で、最高出力87ps/7000rpm、最大トルク10.0kgm/4750rpm。MT車、DCT車で性能は変わらない。
ホンダ レブル1100 DCT車(121万円)。車体色はMT車、DCT車とも、ボルドーレッドメタリックとガンメタルブラックメタリックの2色のラインアップとなる点も変わらない。

装備面においては2タイプとも共通。
トラクションコントロール、エンジンブレーキ制御、エンジン出力特性の切り替え、それらを統合的にコントロールしスタンダード/スポーツ/レイン/ユーザーの4種から選択できるライディングモードといった電子制御機構は同様。
また、グリップヒーター、クルーズコントロール、ETC2.0車載器といった実用・快適装備も同様だ。

では、2タイプを同行程、同条件で乗り比べると、どんな点で違いが出てくるのだろうか。カタログ数値上2タイプで燃費の違いはなく、国土交通省届出値定地燃費31.5km/L(60km/h、2名乗車時)、WMTCモード値18.7km/L(クラス3-2、1名乗車時)となっているが、公道の実測燃費はどうなるのか。
2タイプで約630kmのツーリングテストを行った。


レブル1100 MT車とDCT車の違いは「車重とギヤ比」

さっそくだが、ホンダ レブル1100のMT車とDCT(デュアルクラッチ・トランスミッション)車のスペック上の違いは以下の通りだ。

要するにMT車に対してDCT車は10kg重く、変速比の設定が少しハイギヤードになっているのだ。重量に関しては、通常のクラッチ機構に対するDCTユニットの重さの差だ。
また、車幅に関してはクラッチレバーがない分だけDCT車が20mm狭いということだが(車体の最大幅を測定しているから)、ハンドル幅は両車とも同じだ。

変速比からすると燃費と最高速ではDCT車が若干有利で、加速ではMT車が有利に思えるが、総走行距離約630km(高速道路と一般道の比率は6:4くらい)のツーリングテストでは、加速ではMT車の方がやや俊敏に感じる程度で大きな違いはほとんどない。

その他の違いはと言うと、半クラッチ操作が行えるMT車の方が極低速では滑らかであり、自動で適切に変速してくれるDCT車は加速に気を遣わないで良いという点だろう。
また、ワインディングなどのコーナーリングでは、10kg重いDCT車ではバンクセンサーの接地がMT車より少し早い感覚だ(重量分、車体がわずかに沈み込んでいるということだろう)。

ホンダ レブル1100 MT車
ホンダ レブル1100 DCT車
レブル1100 MT車のエンジン。クラッチのリンクロッドがあるほか、クラッチカバーの形状がDCT車とは異なる。セルモーターの位置もMT車とDCT車で異なる。
レブル1100 DCT車のエンジン。クラッチ前方にもカバーが設けられる。シート高、ステップ幅は2タイプ同じだが、心持ちDCT車の方が右足が開き気味に感じられた。

実測燃費比較「レブル1100 MT車とDCT車」

燃費ではギヤ比が僅かにロングなDCT車がトータルで有利と当初は予想していたのだが、表のように一般道ではDCT車、高速道路ではMT車が有利という意外な結果になったのだ。

レブル1100の燃料タンク容量は13L(MT車、DCT車とも同じ)。

ちなみに2車の走行は、両車ともにライディングモードは「スタンダード」で固定、高速道路では80〜100km/hのオートクルーズ巡航を多用し、極力同じ条件としている。

一般道でDCT車が燃費で有利なのは変速タイミングの最適化とギヤ比がハイギヤード設定である結果だと理解できるが、高速で燃費が伸び悩んだ理由は何かと言うと……その後の取材を行ったところ、DCTユニットが作動する際に生じる油圧系統のフリクションが原因であるのがわかった。

MTに比べて、クラッチがふたつある事を始めとして複雑な構造を持つDCTでは、当然ながらオイルに触れる部分の表面積も増えるし、油圧としてオイルに圧力をかければその分、出力を使うことになる。
要するに油圧によってDCTユニットの各部に生じるわずかなフリクション=抵抗は、MTより確実に大きいものとなる。

燃料計は5目盛りあり、最後の1目盛りが点滅しだすと残量警告(残り4L)。テストでは走行200kmを越えたあたりで点滅したので、燃費から逆算すると「残り4L」は結構正確。点滅後の航続距離は80kmといったところだろうか。

理論上、高回転が続くと燃費に不利となるDCT車だが、ギヤ比でフォロー

それは、エンジンの高回転での運転時間が長くなるほど「塵も積もれば山となる」。
つまり、高速で長距離を走るほどにわずかではあるが出力をロスしていく。それが長時間の高速道路走行によって燃費の違いとして現れたというわけである。

実はDCT車の変速比がハイギヤードに設定されている理由はここにあって、油圧系統のフリクションによる出力損失=燃費悪化をカバーするための方策だったのだ。
忖度するつもりは決してないが、そういった細かなところまで神経を使うのがホンダの二輪作りであり、ギヤ比の異なるふたつのミッションを用意したことも、あるいは価格に反映されているのかもしれない。

ただ、MT車とDCT車の燃費の差はわずかなものであり、高速道路での走り方、扱い方次第では、その差は生じない可能性もあるし、一般道における低中速の走行割合が増えるほど、今度はDCT車が有利となる傾向にあるだろう。

ホンダ レブル1100主要諸元

*【】内はDCT車
[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクル並列2気筒OHC4バルブ ボア・ストローク:92.0mm×81.4mm 総排気量:1082cc 最高出力:64kW<87ps>/7000rpm 最大トルク:98Nm<10.0kgm>/4750rpm 変速機:6段リターン【電子式6段】
[寸法・重量]
全長:2240 全幅:850【830】 全高:1115 ホイールベース:1520 シート高700(各mm) タイヤサイズ:F130/70B18 R180/65B16 車両重量:223kg【233kg】 燃料タンク容量:13L
[車体色]
ガンメタルブラックメタリック、ボルドーレッドメタリック
[価格]
110万円【121万円】

非常にシンプルなレブル1100 MT車の右スイッチボックス。下にある丸いボタンはクルーズコントロールの作動スイッチ。その右側のボタンは速度調整スイッチ。
レブル1100 DCT車の右スイッチボックス。中央にはニュートラル/ドライブ切り替えスイッチや、マニュアルモードとの切り替えスイッチなど、DCTの操作ボタンが配置される。
レブル1100 MT車の左スイッチボックス。「MODE」「SEL」のスイッチはライディングモード切り替えやメーター表示項目変更時に使用。グリップ付け根にあるボタンはグリップヒーターの操作ボタン。
レブル1100 DCT車の左スイッチボックスはDCTのマニュアル変速用スイッチが下部に追加されている。手前側のボタンがマイナス=シフトダウン、奥にあるボタンがプラスがシフトアップ。
2タイプともシート下には小物が入るスペースがあるほか、ETC2.0車載器が標準装備される。

レポート●関谷守正/上野茂岐 写真●柴田直行/岡 拓/ホンダ 編集●上野茂岐

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ホンダお客様相談センター:TEL0120-086819

https://www.honda.co.jp/Rebel1100/

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