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追記2021年4月1日16時:GB350ほか各車のエンジンのバルブ数を追記しました。
ホンダから350cc空冷単気筒エンジンを搭載するクラシックなデザインの新型車「GB350」が55万円で4月22日に発売されます。
また、GB350をベースにスポーティな性格としたバリエーションモデル「GB350S」も59万4000円で7月15日に発売となります。
2008年に生産終了となったCB400SS以来、ホンダとしては久々となる400ccクラスの空冷単気筒クラシックモデル。
また、80年代に販売された空冷単気筒シリーズ「GB」(250、400、500がラインアップされました)の車名が冠されていますが、かつての「GB」と似ているのか、違うのか……。
当記事では2021年注目のニューカーマー「GB350」について写真とともに詳しく解説していきます。


【画像27点】GB350の全カラー、足着き性や機能パーツを写真で解説
GB350のデザイン「インド版ハイネスCB350とは違う専用部分も」
全体のスタイリングは、丸型ヘッドライトにティアドロップ型燃料タンク、長めのシートにリヤ2本ショック──と、多くの人が「バイクらしい」と感じるであろうトラディショナルなもの。直立したエンジンの存在感や、スチール製となる前後フェンダーの質感もクラシックなイメージを強調しています。
事前情報でお伝えしてきたように、2020年後半にインドで現地販売モデルとして先行発表された「ハイネスCB350」の日本版という認識は間違いではないものの、外装パーツ・車体色などはGB350専用のアレンジも。
また、公開された諸元表に「製造事業者/本田技研工業株式会社」という記載があることから、少なくとも組み立ては日本で行われていることになります。
ハイネスCB350と異なる点は当然車名エンブレムで、サイドカバーには「GB350」の名が描かれます。
また、ハイネスCB350は前後フェンダーがメッキ仕上げ、タンデムステップステーがシルバーなのに対し、GB350のそれらはつや消しブラック仕上げに。
また、車体色は「マットジーンズブルーメタリック」(つや消し青)、「マットパールモリオンブラック」(つや消し黒)、「キャンディークロモスフィアレッド」の3種が設定されますが、いずれもGB350専用で、全体としてシックなイメージにまとめられています。






GB350のエンジン「新開発のOHC2バルブ空冷単気筒はロングストローク型」
エンジンはハイネスCB350/GB350用に新設計されたもので、348ccのOHC2バルブ空冷単気筒。
最高出力は20馬力/5500回転、最大トルクは3.0kgm/3000回転という性能ですが、注目はパワーバンドがかなり広い点。
ボア・ストロークは70mm×90.5mmとロングストローク型で、心地よい鼓動感と低〜中回転での力強さを重視した特性だといいます。
ショートストローク型でRFVC(放射状4バルブ方式燃焼室)を採用し、高回転高出力を狙ったかつてのGBシリーズと大きく異るエンジンです。
また、鼓動感は求めつつも不快な振動は最小限とすべく、バランサー軸に加えてメインシャフト軸上にもバランサーが追加されているほか、「現代車」として機能性や安全性にも配慮。アシストスリッパークラッチが採用されていて、軽やかなクラッチレバー操作となっているほか、シフトダウン時の急激なエンジンブレーキも抑制されます。



以前のホンダGBシリーズは高回転志向だった
ホンダGB250クラブマン(1983年登場)

ホンダGB400ツーリスト・トロフィー(1985年登場)

ホンダGB500ツーリスト・トロフィー(1985年登場)

GB350の車体「新設計のスチール製セミダブルクレードルフレーム」
フレームはハイネスCB350/GB350用に新設計されたスチール製セミダブルクレードルフレームで、スチール製ならではのしなやかさを引き出しながら、縦・横・ねじれ剛性をバランスさせた設定とのこと。
サスペンションは正立のフロントフォークに、リヤツインショックという組み合わせ。
ホイール径はフロント19インチ、リヤ18インチとクラシックなデザインに合った大径サイズで、スチール製フレームと相まって、ゆったりとしたハンドリングが味わえる模様です。





機能は現代的なGB350「ABSやトラクションコントロールを標準装備」
クラシックなデザインのGB350ですが、灯火類はLEDを採用。
前後ブレーキにABSが標準装備されるほか、トラクションコントロール(HSTC=ホンダセレクタブルトルクコントロール)も採用されています。
メーターもクラシックなデザインにマッチするアナログ式速度計に小型液晶モニターを組み合わせた丸型1眼ですが、液晶モニター内にはオド/トリップ、ギヤポジション、燃料計、時計を表示。



GB350の足着き&ライディングポジション
足着き&ライディングポジションは身長170cm、体重59kgのモーサイ編集部・上野がチェック。
バイクのデザインは細身なのに、少々意外な結果となりました。足着きは両足ではつま先から1/3程度の接地で、カカトがそこそこ浮きます。
シート高自体が800mmと決して低くはなく、サイドカバーが膨らみのある形状で、股下の開き具合も大きめなためでしょう。
ただし車重があるわけではないので、多少車体が傾いても不安感はそれほどありませんでした。


ホンダ GB350主要諸元
[エンジン・性能]
種類:空冷4サイクル単気筒OHC2バルブ ボア・ストローク:70.0mm×90.5mm 総排気量:348cc 最高出力:15kW<20ps>/5500rpm 最大トルク:29Nm<3.9kgm>/3000rpm 変速機:5段リターン
[寸法・重量]
全長:2180 全幅:800 全高:1105 ホイールベース:1440 シート高800(各mm) タイヤサイズ:F100/90-19 R130/70-18 車両重量:180kg 燃料タンク容量:15L
[車体色]
マットジーンズブルーメタリック、マットパールモリオンブラック、キャンディークロモスフィアレッド
[価格]
55万円


バリエーションモデル「GB350S」とは?
ワイド&小径化した150/70R17サイズのリヤタイヤ、バンク角を考慮してアップ気味としたマフラー、ショートタイプの樹脂製前後フェンダー、専用シートを装備するほか、ハンドル位置やステップ位置を変更し、スポーティな走りに対応できるモデルとしたのがGB350Sです。
フォークブーツを装備するほか、リヤサスペンションのスプリングをブラックに。エキゾーストパイプもつや消しブラックとなり、メッキ部分を少なくして精悍なイメージに仕上げられています。サイドカバーも専用形状となります。
車体色はパールディープマッドグレー、ガンメタルブラックメタリックの2種の設定です。
なお、エンジン性能はGB350と同様です。


ホンダ GB350S主要諸元
[エンジン・性能]
種類:空冷4サイクル単気筒OHC2バルブ ボア・ストローク:70.0mm×90.5mm 総排気量:348cc 最高出力:15kW<20ps>/5500rpm 最大トルク:29Nm<3.9kgm>/3000rpm 変速機:5段リターン
[寸法・重量]
全長:2175 全幅:800 全高:1100 ホイールベース:1440 シート高800(各mm) タイヤサイズ:F100/90-19 R150/70R17 車両重量:178kg 燃料タンク容量:15L
[車体色]
パールディープマッドグレー、ガンメタルブラックメタリック
[価格]
59万4000円
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