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ドゥカティ パニガーレV4S主要諸元(2025)


【エンジン・性能】
種類:水冷4ストローク90度V型4気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク:81×53.5mm 総排気量:1103cc 最高出力:158.9kW(216ps)/1万3500rpm 最大トルク:120.9Nm(12.3kgm)/1万1250rpm 変速機:6段リターン
【寸法・重量】
全長:── 全幅:── 全高:── 軸距:1485 シート高:850(各mm) キャスター:24度 トレール:98mm タイヤサイズ:F120/70ZR17 R200/60ZR17 車重:187kg(燃料除く) 燃料タンク容量:17L
【車体色】
ドゥカティレッド
【メーカー希望小売価格】
414万7000円
搭載される電子制御デバイス
- レースeCBS
- ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)
- ドゥカティ・ウィリー・コントロール(DWC)
- ドゥカティ・スライド・コントロール(DSC)
- ドゥカティ・パワー・ローンチ(DPL)
- ドゥカティ・クイックシフト2.0アップ/ダウン(DQS)
- エンジン・ブレーキ・コントロール(EBC)
- ドゥカティ・エレクトロニック・サスペンション(DES)3.0

レースeCBS(エレクトロニック・コンバインド・ブレーキシステム)とは
ボッシュと共同開発したこの新しいシステムは、レバー操作だけでフロントとリヤのブレーキを同時に電子制御する機能で、7段階のレベルを持つ。1~5はサーキット用で、6と7は一般公道用に設計されている。
もっとも極端でレースを想定したレベル1では、レバーを離してフロントブレーキを解除した後でもリヤブレーキがクリッピングポイントまで作動する。ドゥカティによれば、これはMotoGPライダーが当たり前に行っている操作と同じだという。
ライディングモードについて
パワーモードは、『フル』、『ハイ』、『ミディアム』、『ロー』の4種がある。さらに5種のライディングモードを持つ。
- 『レース:A』ハイパワーでライダーアシストの介入度が低く、アクティブトラック1でサスペンションが作動する。
- 『レース:B』フルパワーだがライダーアシストとサスペンションの介入度がやや高まる。サスペンションのモードはアクティブトラック2となる。
- 『スポーツ』一般公道用に設定されており、ミディアムパワー、サスペンションはアクティブダイナミック1。ライダーアシストはレースモードよりも増え、ABSはレベル6に設定される。
- 『ロード』ミディアムパワーだが、寒冷地あるいはトリッキーな路面コンディションを想定したライダーアシストとなる。サスペンションはアクティブコンフォート1だ。
- 『ウェット』パワーはローモードとなり最高出力は160psに制限される。ライダーアシストの介入度は高く、サスペンションはアクティブローグリップ1になる。
ドゥカティ・ビークル・オブザーバー(DVO)とは
ドゥカティコルセのエンジニアが開発したDVOは、70を超えるセンサー(実際に70個のセンサーを持つわけではなく、ライダーアシスト機能を向上させるためのシミュレートセンサー)の入力値をシミュレートし、スライド制御(DSC)やウィリー制御(DWC)などのライダーアシスト機能を改良、あるいは最適化する機能だ。
計算、アルゴリズム、そして長年のレースで培ったデータから、車体の負荷や路面にかかる力とその反力(たとえばグリップレベル)を推測すると同時に、IMUから実測データを取得する。
ドゥカティはMotoGPで同様のシステムを導入しており、膨大なデータを取得している。これをフィードバックしたのがDVOで、ライダーアシストが効率よく、さらに高速で機能し、あらゆるライディング状況に対応する。
公道仕様のパニガーレは、レーシングバイクのようにサスペンションのストローク量を検知するポテンショメーター(電位差計)を持たないので、DVOが減速によるフロントフォークへの負荷を検知すると、過去のデータや演算結果を用いてシミュレートを行い、フォークの反応を予測する。
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