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初代から続くホーネットの伝統が継承されている
まだ詳細なスペックは公開されていませんが、ホンダが2024年モデルとして発売を予定している新型ネイキッド「CB1000ホーネット」。
エンジンはスーパースポーツCBR1000RR(2017年型)がベースの1000cc4気筒で、デザインも先鋭的なストリートファイター系。
過激そうなモデルに見えますが、CB1000ホーネットの特徴を開発スタッフのひとり、萩元雅史さんに聞いてみると、意外な答えが返ってきました。
「他社のストリートファイター系ネイキッドとかなり違うのは、新型ホーネットには日常性があることでしょうか。改めてホーネットらしさとは何かを考えたのですが、初代モデルからホーネットは日常性があり、街乗りに使うお客様も少なくありませんでした。新型もその点は継承していて、軽い車体で、足着きが良く、ライディングポジションも自然なものとなっています」
車名のとおり、初代モデルが確立したススメバチのようにくびれがあるデザインは歴代ホーネットシリーズの特徴でした。具体的には、燃料タンクはワイドなボリュームがあり、シート周りで一気にスリムになるという構成ですが、新型にもそのコンセプトは引き継がれており、これが足着き性に貢献しているとのこと。
また、リヤサスペンションにプロリンクを採用したことで、街乗りなど低い速度域では乗り心地の良さが出て、これも日常性の高さにつながる要素になっているといいます。
そんなお話が聞けたので「大型二輪免許を取ったばかりのライダーが乗っても怖くないですか?」と質問してみたところ、「怖くないと思います。それに、扱いやすいので、乗りながらスキルアップもできるバイクだと思います」と萩元さん。
というのも、ヨーロッパでは入門クラスである600ccクラスからステップアップする先のバイクとして、このCB1000ホーネットを想定しているのだそうです。
「ただ、実力を発揮させたときのエンジンや運動性能に一切妥協はありません」とも。
扱いやすさはCB1000ホーネットの一面としてあるものの、ベテランライダーにはたっぷりと「操る面白さ」があるんですよ──という自信を、そのコメントからヒシヒシと感じました。
ホンダ CB1000ホーネットのデザイン・特徴
レポート●上野茂岐 写真●ホンダ/八重洲出版