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■「Vespa GTV」サッビアベージュ
スポーティな走りや遠出さえも可能
ピアッジオグループジャパンは、往年のクラシックベスパが採用したフェンダーライト(ファロバッソ=ローヘッドランプ)やバーハンドルといった形式を踏襲しつつ、クラシカルかつモダンなスタイリングをまとったスポーティモデルのベスパGTVを7月18日から発売した。
GTVの特徴は、前述したようにフェンダーライトとむき出しの金属製パイプハンドルを採用しつつ、2022モデルで新しくアップデートされたベスパGTSのメカニズムを踏襲しながら、独自のクラシックムードとスポーティな性能を具現化したこと。
パワーユニットには、最新の水冷4サイクル単気筒OHC4バルブ+電子制御燃料噴射の300HPE(ハイパフォーマンスエンジン)を搭載し、23.8hpの最高出力を発揮する。
細部に目を向けると、特徴的なフェンダーライトを含めて灯火類はフルLED化され、一新されたメーター周りはクラシックな丸いフォルムを踏襲しつつも完全にデジタル化を実施。
通常の速度表示のほか、最高速度、平均速度、瞬間燃費、平均燃費、航続距離、バッテリー電圧といった走行情報が表示可能に。
また、ベスパMIAシステム(オプション設定)を介して、車両とスマートフォンが接続されていれば、通話、メッセージ、音声通知なども表示される。
そして、メーターまわりは独自のブラケットでハンドルバーにマウントされ、前部には小さいながらもレーシーな雰囲気を高めるトップフェアリングを装備。その右端に入ったオレンジのストライプ、フロントカウル中央スリットのオレンジの縁取りなども、GTVのアグレッシブな雰囲気のワンポイントとなっている。
また、5本スポークでマットブラックの新デザインホイール、フェンダーライトのトリムリングやリアライトトリム、ボディモールやパッセンジャー用グラブハンドルとフットペグ、サイレンサーカバーやバックミラーなどをマットブラック仕上げとして、ベージュ基調のボディーカラーとの対比でアグレッシブな雰囲気を際立たせている。
さらに、同車のもうひとつの特徴がレーシングスタイルのシングル風シート。
実際は2人乗り用で公道走行可能なものだが、後半部の形状を丸めつつ絞り込んでおり、レーシングベスパのフェアリングを彷彿とさせるスタイルを具現化。
これにオプション設定のリアシートフェアリングを装着すれば、よりレーシーなムードを高めることも可能だ。
そのほか、キーを挿入することなく始動できるキーレスシステムを導入して、利便性と実用性を高めたことも注目ポイント。レッグシールド内側には、ロック付きイグニッションスイッチがない代わりに、操作感を重視したノブが装備され、これを押しつつONの位置に回すだけで電気系統が起動し、あとは通常と同様にスイッチボックス部のセルボタンを押す方式を採用。
またレッグシールド内側の収納スペース部にUSBポートが標準装備されるなど、ユーティリティ機能にも配慮。走行に関しては、ASR電子制御トラクションコントロールとアンチロックブレーキシステム(ABS)を標準装備し、安全なコントロール性にも配慮している。
300ccハイパフォーマンスエンジンによる余裕の動力性能でスポーティに走れ、長距離のツーリングにも対応可能なクラシカル&スポーティモデル、ベスパGTVは7月18日から発売され、8月上旬より順次出荷される予定。価格は91万3000円。




■独特なフェンダーライトとレーシングムードを感じさせるシートの意匠などが特徴のベスパGTV。同車専用のボディカラーは、艶ありのサッビアベージュ。これにコントラストの効いたオレンジのグラフィックが施される。
ベスパGTV主要諸元
◯エンジン 水冷4サイクル単気筒OHC4バルブ ボア・ストローク75.0×63.0mm 総排気量278cc 圧縮比– 燃料供給装置:電子制御式燃料噴射システム 点火方式– 始動方式セル
◯性能 最高出力23.8hp(17.5kW)/8250rpm 最大トルク26Nm(2.65kgm)/5250rpm
◯変速機 無段階オートマチック(CVT)
◯寸法・重量 全長1980 全幅765 全高– 軸距1380 シート高790(各mm)
◯タイヤ(F)120/70-12 (R)130/70-12
◯車両重量 163kg
◯燃料タンク容量 8.5L
◯車体色 サッビアベージュ
◯生産国 ベトナム
◯メーカー希望小売価格 91万3000円

レポート●モーサイ編集部 写真●ピアッジオ グループ ジャパン