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SUVスクーターの勢いが止まらない!プジョーが400cc車で参入、大人気ホンダADVはモデルチェンジ

XP400GT プジョー

オフロードなテイストは取り入れつつも、街でも映える!

かねてからモーサイ編集部が注目している「SUVスクーター」。その勢いが2023年も止まらないようです。
そもそも「SUVスクーターって何?」という方もいらっしゃるかと思いますが、すみません、我々の造語です。
具体的に言いますと、オフロードのテイストを取り入れたスクーターのことで、デザインだけでなく最低地上高を高めに確保していたり、ブロックパターンタイヤを採用したりと、実際の走破性も考えられているのです。

かつてもBW’SやディオXRバハというモデルがありましたが、それらはどちらかと言うとオフロードバイクのテイストをスクーターと融合させたものと言えるでしょう。
一方、我々がSUVスクーターと位置づけるモデルは、メーカー自ら、あるいは開発陣が「四輪のSUVの要素を取り入れた」と公言しているものが多いのです。

そのスタート地点は2017年に登場したホンダ X-ADV(750cc)と我々は考えています。その後、ホンダは2020年にX-ADVのイメージを引き継いだADV150を投入、2022年には海外向けにADV350を発売しています。
海外勢からは、イタリア・アプリリアが2022年モデルとしてSR GT200/SR GT125を発表、日本でも販売されています。

X-ADV 初代 ホンダ

■2017年に初登場したホンダ初代X-ADV。OHC4バルブの750cc並列2気筒エンジンに、トランスミッションは自動変速もマニュアル操作も可能な6速DCTを組み合わせています。2021年には2代目へとモデルチェンジしました。

■2020年に登場したホンダ ADV150。3代目PCXをベースとしていますが、OHC2バルブの150cc単気筒エンジンは出力特性を専用にセッティング。サスペンションは未舗装路の走行やタンデムでの安定性を考慮し、ストローク量が拡大されています。

■ヨーロッパやアメリカで販売されるホンダ ADV350。同じく海外専用のフォルツァ350(日本のフォルツァの排気量拡大版)がベース。長めのサスペンションで十分な最低地上高を確保しつつ、ブロックパターンタイヤが装着されています。

SRGT200 SRGT125 アプリリア

■「アーバンアドベンチャー」をコンセプトとするアプリリア SR GTシリーズは174ccと125ccの2車種を展開。長いサスペンションを備えつつも、ヘッドライトは同社のフラッグシップスーパースポーツ・RSV4に通ずるデザインを採用しています。何だかランボルギーニのSUV「ウルス」みたいな感覚!?

*編集部註:X-ADVはNC750のエンジン・車体をベースとしたモデルで、トランスミッションはDCT。自動変速で走り、シート下収納もあるが、厳密に言うとホンダはX-ADVをスクーターとは位置づけておらず、スクーターのデザインと実用性を備えた「大型クロスオーバーモデル」と呼称している。

プジョー XP400GT「オフロード走破性と高いツアラー性能を両立」

そして2023年、海外勢から新たな参入が!
プジョーが2023年モデルとしてXP400GTというモデルを発表、秋には日本導入が予定されています。排気量は400ccなので、普通自動二輪免許で乗れるという点も日本人には嬉しいところです。

■プジョー XP400GT。115万5000円で、2023年秋に発売予定。

四輪SUVにインスパイアされたという同車は、オフロードの走破性だけでなく、「GT」の名が示すようにオンロードのスポーティな走りや快適性も確保しているのが大きな特徴。GTカーをイメージしたというデザインも攻めています。

エンジンは36psを発揮するOHC4バルブの水冷単気筒。
現在、日本で買える400ccクラスのスクーターはスズキ バーグマン400、BMW C400GT/C400Xの3車種がありますが、最高出力、最大トルクともにXP400GTがトップ性能。
半面、車重はXP400GTが一番あるものの、高速道路を交えてのツーリングも余裕&快適にこなせることは間違いないでしょう。加えて、大きめのスクリーンだけでなく、ナックルガードも標準装備されているので、高速走行時のウインドプロテクション性も期待できそうです。

足まわりはインナーチューブ径41mmの倒立フォーク、リヤにはプジョー独自の「アーチサスペンション」と呼ばれるモノショックを組み合わせ、スポークホイールにブロックバターンタイヤを採用。

そのほか、スマートフォンと連携できるフルカラー液晶モニター、スマートキーなど普段使いに便利な機能も。
シート高は815mmと高め。正直、乗り手の体格を選ぶ面はありますが、車体寸法は国産250〜400ccのスクーターに近いサイズなので、街乗りや通勤に使うのも大アリでしょう!

■GTカーをイメージしたというロー&ロングなデザイン。リヤフェンダーをスイングアームマウントとし、スッキリとした車体後部も非常に個性的!

■399ccの水冷単気筒OHC4バルブエンジンは最高出力36ps/8150rpm、最大トルク3.8kgm/5400rpmという性能。また、トラクションコントロールも搭載されているので、雨の日の市街地走行(濡れたマンホールの上とか怖いですよね……)からオフロード走行時まで役立ちそうです。

■フロントブレーキは295mmダブルディスクにラジアルマウントキャリパーの組み合わせ。ABS付きで、前後ともに作動する2チャンネル式。ホイールはチューブレスタイヤを使用できるクロススポークタイプ。写真を見る限り純正装着タイヤはピレリ・スコーピオンラリーSTRとなっています。ホイール径はフロント17インチ、リヤ15インチ。

■大型のスクリーンはスモークタイプ。ナックルガードは標準装備です。

■ヘッドライト、テールランプ、ウインカーと灯火類は全てLED。テールランプはプジョーらしく「ライオンのかぎ爪」をイメージしたデザインとのこと。

■ハンドルはワイドなバータイプで、オフロードバイクのようなスタイル。スマートキーを採用しており、ハンドル手前にメインスイッチがあります。

■アナログ指針式の速度計、回転計の中央にはフルカラー液晶モニターを配置。燃料計、航続距離、時計、外気温なども表示されるほか、スマートフォンとの連携機能を備えています。

■スクーター定番のトップケースほか、オフロードのムードを高めるガードバー、フォグランプなど純正アクセサリーも多数用意されています。

プジョー XP400GT主要諸元

車体色はグレーとホワイトの2種をラインアップ。

[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクル単気筒OHC4バルブ ボア・ストローク:── 総排気量:399cc 最高出力:26.5kW<36ps>/8150rpm 最大トルク:38.1Nm<3.8kgm>/5400rpm 変速機:無段変速式
[寸法・重量]
全長:2190 全幅:870 全高:1190 ホイールベース:1545 シート高:815(各mm) タイヤサイズ:F110/70-R17 R160/60-R15 車両重量:231kg 燃料タンク容量:13.5L
[価格]
115万5000円

ホンダ ADV160「排気量アップしたエンジンを新形状フレームに搭載」

一方、今や街なかでよく見かける大人気車となったホンダ ADV150が、2023年モデルでADV160へとモデルチェンジ。
ADV150は3代目PCXをベースとしたモデルでしたが、ADV160はフレーム・エンジンともに刷新された4代目(現行型)PCXがベースとなり、より走りに磨きがかけられました。

■ADV150の後継車として、2023年1月に発売されたADV160。価格は47万3000円。

デザインはADV150からキープコンセプトではありますが、フロントカウルにオフロードバイクのサイドシュラウドのような隆起が設けられたほか、車体色は全て艶消しのマット調に。よりタフなイメージを強調しているように見受けられます。

ADV150:149cc水冷単気筒OHC2バルブ→ADV160:156cc水冷単気筒OHC4バルブへと変更されたエンジンは最高出力が1psアップで16psに。最大トルクも高められています。また、アイドリングストップ機能は継続採用されているほか、ホンダセレクタブルトルクコントロール(トラクションコントロール機能)が新採用されました。
正立フォークのフロントサスペンションはストローク量130mm。リヤはSHOWA製のリザーバータンク付きツインショックでストローク量110mm、不整地走行や2名乗車時の安定感を考慮し、スプリングを3段レートとしてプログレッシブ特性が与えられています。

走行性能だけでなく、親しみやすさと利便性がアップしたのもトピックス。
シート高がADV150:795mm→ADV160:780mmと15mm下げられたほか、スクリーンを大型化して防風性能を強化。スマートキーシステム、USB充電ポートといった機能はもちろん継承、そのうえで、燃料タンク容量とシート下収納の容量は拡大されているのです。

■サイレンサーはアップタイプとして、オフロード的なムードを演出。

■フロントブレーキは240mmシングルディスク、リヤは220mmディスク。ABSはフロントのみが作動する1チャンネル式となります。純正タイヤはADV150専用に開発されたブロックパターンチューブレスタイヤ、IRC・トレールウィナーGP-212をADV160でも継続採用。

■ハンドルはワイドなテーパー式のバータイプ。しっかりとした走りを実現するため、リジットマウントのクランプ部は外径28.6mmとして剛性を確保。

■スクエア形状の液晶モニターは、左に回転計、中央にデジタル式速度計、上部に時計、下部に燃料計というレイアウト。液晶右半面には外気温/電圧、瞬間/平均燃費、オド/ツイントリップなど、各種情報を切り替えで表示できます。

■ハンドル左下には容量2Lのグローブボックスを備え、USBタイプAの給電ソケットも。ハンドル右下はメインスイッチとなっており、収納スペースはありません。

■シート下収納は拡大されADV150:27リットル→ADV160:29リットルに。そして、燃料タンク容量はADV150:8リットル→ADV160:8.1リットルへと微増。

スクリーン・ハイポジション。

スクリーン・ローポジション。

■ADV150と同様、スクリーンは2段階の高さ調整機能付きですが、スクリーン自体が大型化され、ウインドプロテクション性能が高められました。

ホンダ ADV160主要諸元

[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクル単気筒OHC4バルブ ボア・ストローク:60.0mm×55.5mm 総排気量:156cc 最高出力:12kW<16ps>/8500rpm 最大トルク:15Nm<1.5kgm>/6500rpm 変速機:無段変速式
[寸法・重量]
全長:1950 全幅:760 全高:1195 ホイールベース:1325 シート高:780(各mm) タイヤサイズ:F110/80-14 R130/70-13 車両重量:136kg 燃料タンク容量:8.1L
[価格]
47万3000円

ADV160 ホンダ
車体色はグレー、レッド、ブラックの3種をラインアップ。いずれもマットカラーを採用しています。

大人気車のモデルチェンジに、スクーターの本場ともいえるヨーロッパブランドの新参入。
「ちょっと個性的なジャンル」ではなく、今や多くの人が普通に乗るようになった四輪SUVのように、SUVスクーターはますます勢力を拡大していくのではないかと、モーサイ編集部は引き続きその動向に注目していきます!

レポート●上野茂岐 写真●プジョーモトシクル(アイディア)/富樫秀明

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