目次
1993年から続く「ジュラシック」シリーズ、最終章が7月29日公開!!
CGによる恐竜たちのリアルな映像で世界的ヒットとなった『ジュラシック・パーク』。1993年に公開後、1997年に第2弾となる『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』、2001年には『ジュラシック・パークIII』とシリーズが次々と製作されていきましたが、ついに最終章となる『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』が7月29日に公開されます。
シリーズの生みの親ともいえるスティーブン・スピルバーグが製作総指揮を務める本作品の結末はどうなるか……と映画ファンのみならずとも興味が湧いてきますが、バイク乗りとしてストーリー以外に気になるのは、劇中に登場するバイク。
2015年に公開された『ジュラシック・ワールド』、2018年公開の『ジュラシック・ワールド/炎の王国』ではバイクが主人公の相棒として活躍しています。『ジュラシック・ワールド』の映画ポスターには恐竜とともに疾走する主人公とバイクの姿が描かれていました。
そのバイクとはトライアンフ スクランブラー。
スクランブラーはトライアンフを代表するクラシックモデル、ボンネビルをベースとしてオフロード風にアレンジされたモデルです。
前作『ジュラシック・ワールド』に登場したのはトライアンフ スクランブラー
トライアンフとは、現存するバイクメーカーとしては最古の部類に入り、前身となる自転車製造を手掛ける「トライアンフ・サイクル」は1887年に設立されました。
その後、バイクの製造をはじめた同社は1906年に「トライアンフ・エンジニアリング」と社名を変更。マン島TTレースなどで同社のバイクが活躍したことが評判を呼びトライアンフは躍動していきます。
第二次世界大戦時には軍用車の生産、戦後はTR5やT120ボンネビルなどを生み出したことでトライアンフの人気はさらに高まっていきました。
しかし1960年代に入ると日系バイクメーカーの躍進により業績は悪化。1977年に倒産し、工場も閉鎖されてしまいました。
ただし、トライアンフは1984年から新会社として復帰。現在はアドベンチャーやオンロードタイプのモダンクラシック、スポーツネイキッドなど多彩なモデルをラインアップするまでになっています。
カスタマイズされた劇中車仕様「スクランブラー」とベースモデルの違いは?
劇中で活躍するトライアンフ スクランブラーは2006年に登場。車名「スクランブラー」とは、オンロードバイクをベースに装備などを変更し、オフロードでも軽快に走れるように仕立てたバイクの総称でもあります。
『ジュラシック・ワールド』に登場したのは空冷865cc並列2気筒の「スクランブラー」です。現在はその発展形として水冷900cc並列2気筒の「ストリート スクランブラー」と、水冷1200cc並列2気筒の「スクランブラー1200 シリーズ」がラインアップされています。
『ジュラシック・ワールド』劇中でのトライアンフ スクランブラーは主人公が恐竜ラプトルを追うシーンなどで活躍していますが、車両を見ると、いくつか映画用にカスタムされているようです。
確認できる箇所は、
・エキゾーストマフラー
・タイヤ
・ハンドルバーブレースの装着
このあたりがカスタマイズされており、ウインカーなどの一部保安部品が取り外されているところも劇中車の特徴といえるでしょう。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』で主人公が使用したカスタムモデルは計3台製作され、1台は主人公を演じたクリス・プラットに、もう1台はトライアンフに寄贈。残った1台はチャリティーのためオークションに出品されています。
最新作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』に登場するバイクはモンテッサ 4RIDE
さて気になる2022年7月29日公開の最新作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』に登場するバイクはというと、事前に公開されたトレーラーでは主人公がトライアンフ スクランブラーではなくモンテッサ 4RIDEを操っている姿が見受けられました。
モンテッサとはホンダ傘下のスペインの小規模メーカー。同社が生産するトライアル車をベースに大きめのガソリンタンクやシートなどを配し、トレール仕様に仕立てたモデルが4RIDEです。
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』で描かれている舞台背景はまだ分かりませんが、トレーラーを見る限り前作同様、人類と恐竜との共生は叶っていない模様。恐竜の保護活動を続ける主人公は恐竜の捕獲や、恐竜密輸業者などとのバトルでバイクを活用すると思われますが、悪路走破性が高いモンテッサ 4RIDEは最適なバイクといえるでしょう。
レポート●手束 毅 写真●東宝/トライアンフ/モンテッサ 編集●モーサイ編集部・中牟田歩実