雑ネタ

トンネル内の路面はなぜ素材が違う?アスファルトとコンクリートを使い分ける理由はふたつ

トンネル内は「コンクリート」普通の道路は「アスファルト」が使われることが多い

トンネルに入った途端「あれ、路面の素材が変わったな」と気づくことがあると思います。
いわゆる普通の道路は黒っぽいアスファルトでできているのが一般的ですが、トンネル内部の路面には灰色のコンクリートが使われていることが多いので、色の違いで素材が変わったことが分かります。
また、「走行音」や「走り心地」の変化で気がつくこともあります。特にバイクに乗っていると、クルマに比べて路面状況がダイレクトに運転者へ伝わる傾向にあるため、より気が付きやすいでしょう。

なぜトンネルの内部だけ、わざわざ舗装する素材を変えているのでしょうか。
この記事では、ふたつの理由を紹介します。

バイクで走ると、コンクリート舗装とアスファルト舗装の違いがよく分かります。雨の日のコンクリート舗装は滑りやすいこともあり、ライダーは「なんでここだけ舗装が違うの?」と疑問に思ってしまいますよね。

コンクリートはアスファルトより耐久性が高い

まずひとつ目の理由は、コンクリートの耐久性がアスファルトよりも高いことです。

一般的な道路の舗装材であるアスファルトの特徴として
●安価である
●施工が容易(施工後早く固まってすぐに通行できる)
●静かで乗り心地がいい
●排水性が良い
といったことが挙げられます。

しかしメリットがデメリットになることもあるように、車の走行性が良い(静かで乗り心地がいい)ということは相対的にみて材質が柔らかいということになり、ある程度の交通量のある道路で年月が経つと轍のようなへこみが出来てしまいます。そこでアスファルトの道路は頻繁に補修をしなくてはなりません。

一方で、トンネルに使われる舗装材のコンクリートは
●耐久性がある(長寿命である)
●明るい色である(トンネル内においては視認性がいい)
●油に強い
という特徴を持っています。

アスファルト舗装された道路。
コンクリート舗装されたトンネル内の路面。
アスファルトは柔らかいため、時間の経過とともに写真のような「轍」や「ひび割れ」ができてしまいます。

トンネルは迂回が難しいところに作られるため、簡単に舗装工事ができない

トンネルは交通の要所に設けられているにも関わらず、普通の道路にくらべると車線数が少なかったり道幅が狭かったりする傾向があり、さらに大きな山があるところなど、そもそも迂回が難しいからトンネルを作ったという場所も多いため、補修のための通行止めを行うとなると大掛かりな迂回路を設ける必要があることも多く、舗装の補修の間隔は長い方がいいとされます。

コンクリート住宅などの施工を得意とする三和建設によると、設計上のアスファルトの寿命は10年、コンクリートは20年とのことです。コンクリートの方が2倍も寿命が長いのですね。

そんなに耐久性が高いのならトンネルだけでなく、一般道路もコンクリートにすればいいと思うかもしれませんが、コンクリートにもいくつか欠点があります。

まず、コンクリートに比べて舗装費用がかなり高額になります。一般的なコンクリートの単価はアスファルトの単価に比べて1.5倍、また施工にあたりひび割れや沈下を防ぐための鉄筋も敷設しなければならないため、その費用や時間も余計にかかります。
さらに、実用に耐えうるほど硬化するのに2~3日かかります。一方アスファルトであれば夜のうちに舗装作業を行えば翌朝には車が通れるほど、早く実用的な硬化を得ることができるのです。

夜中に写真のような工事をしている場面を見たことがあるでしょう。アスファルトは5〜6時間で実用に足る硬化をするので、夜のうちに施工しておけば朝には道路を開放することができます。

コンクリートの白っぽい色もトンネル内ではメリットになる

トンネル内の舗装にコンクリートが使われる2つ目の理由が「色」です。
アスファルトはガソリンや軽油などの燃料を作った時に残る残留物で作られているため、黒または黒褐色が基本です。

一方でコンクリートは石灰石や粘土などを焼成し、粉砕した粉末(セメント)に砂と水を混ぜてできるため、明るい灰色に仕上がります。

トンネル内は外に比べて暗く、照明が設置されていますが、コンクリート路面の白っぽい色がこの照明からの光を反射して、トンネル内部を明るくしてくれるのです。結果として視認性が上がり、交通の安全にも繋がります。

路面、壁面ともコンクリートで作られたトンネルの内部。アスファルトに比べて色が白っぽいので明るく見えます。

「コンポジット」などの新素材も登場!! 道路建設の今後に期待

これらを踏まえてトンネル内の舗装にはコンクリートが多く採用されています。また最近ではコンクリート舗装とアスファルト舗装の長所を組み合わせた「コンポジット舗装」という技術も出てきており、今後の道路舗装の技術向上に期待が高まります。

レポート●松永 和浩 編集●モーサイ編集部・中牟田歩実

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