目次
ベスパ風の子供用乗り物を改造
子供向けに作られたクルマやバイクの遊具を見たことがあるだろうか。オフロードバイクや白バイなど、様々なバイクが製品化されているのだが、そんな遊具を使ってまるで本物のバイクのように見えるモデルを作った人がいた。
東広島市で活動しているYouTuber「くっすんガレージ」は、ハンフリー株式会社の社長である楠一成さん(くっすん)を中心に、横山文洋(わいざん)さん、松井康真(やすま)さんの3人で活動している。

いつか「電気自動車の開発」という夢……目標を実現させるために、2018年3月からYouTubeチャンネルを開設した彼らは、主にクルマやバイクをカスタムする動画をアップ。原付を3輪のモーターサイクルにしてみたり、ビッグスクーターをオフロード仕様にするなど、いろんな企画にチャレンジしている。
そんな彼らが作ったミニベスパも、ネットショップで売られている遊具を元に製作されたものだ。実際、見た目はオモチャそのものだが、大人が乗ってもちゃんと走ることができる。
当記事は、「くっすんガレージ」のメンバー3人にミニベスパに乗った感想、製作費・製作日数など話を聞いた。
49cc空冷2ストロークエンジンを搭載!

ミニベスパはネットショップで売られていたベスパ風の遊具をどうにかして本物のように動かしてみたい、という気持ちから生まれたバイクだ。
49cc空冷2ストローク単気筒エンジンを採用し、燃料タンクにはなんとステンレス製のウイスキーボトルを流用している。
製作期間は約2週間、エンジンやタイヤ代などを含めて5万円にも満たない金額で製作された。大変な作業だったのかといえば、今まで作ってきたカスタム車両に比べ簡単に作ることができたそうだ。
さて、実際の走りはどうだろう。これがミニバイクと侮って乗ってみると、案外運転が難しく苦戦するのだという。製作者であってもミニベスパの運転に慣れるまでには、かなりの時間を要した。スロットルを少し開けただけで、ウイリーしたり、うまく曲がれないなど中々癖のある乗り物となっているそうだ。
とはいえ、動画内では楽しく走っているところを見ていると、大人も乗れる楽しいバイクに仕上がっているのではないだろうか。

今まで作ってきた中で最高傑作はEV

ミニベスパ以外にも様々な車両をカスタムしている彼らだが、その中でも大変だったのはEVを一から作るという企画だったと話す。なぜなら、なにかをベースに作っていくわけではなく、設計や造形まで一からすべてを製作したからだ。
このEV「T-BOX」は約2ヵ月ほどで製作したそうだが、これは動画内で2ヵ月で作ると断言してしまったこともあり、ファンのためにもなんとかして期間内に作らねばならないという使命感があったからなのだという。

EV「T-BOX」は、幕張メッセで開催された日本最大級のカスタムカーイベント「東京オートサロン2022」に出展。「T-BOX」の試作車は、視聴者ファンや各企業の目を釘付けにした「大人が乗って遊べるプラモデルのような乗り物」という車両コンセプトで製作されたEVである。
それを見たファンからも「楽しみにしていた!」「かっこいい」など、多くの称賛を浴びた。
そんなくっすんガレージの今後の目標は「EVメーカーとしてEV車両を販売していきたい」。もしかしたら近い将来に電動バイクを開発するなど「くっすんガレージ」がメーカー名として日本中に知れ渡る日がくるのかもしれない。
レポート●モーサイ編集部・小泉元暉 写真提供●くっすんガレージ
くっすんガレージ
https://www.youtube.com/channel/UCB_q5HnoPXL8BdW-ilBR9XQ